野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

景信山を登る

2017-09-09 10:13:15 | 散歩

 景信(かげのぶ)山は標高727m、陣馬山ー高尾山間の縦走路のちょうど

真ん中に位置する山で、ハイキングコースとしてよく歩かれている。

当然ハイカーも多いのだが、私は人の少ない山が好きなので、この山には

人の余り入らない小下沢から登ることにしている。

 

 小下沢の野営場。周囲を虫を探して歩いてみた。

 

 白い羽根をひらめかせて飛んでいたウラギンシジミ。やっと止まってくれた。

 

もう一頭飛んできた、番なのだろうか

 

丸太の腰掛に止まってうるんだ瞳でみているのはバッタかイナゴか

 

ミヤマアカネの♂。ミヤマアカネは里山の水辺でよく見かけるトンボ。

 

 メスは縁紋の色が白色

 

 アオスジアゲハがヤブカラシの上に止まっていた。この蝶はなかなか止まらず、

 活発に飛び回っていることが多い

 

 ちょっとだけ近づいたらすぐに飛び去ってしまった。

 

 チャバネセセリチョウ

 

 地上で吸水している大型のアゲハチョウがいる。

 

 白い紋が見られたのでクロアゲハかオナガアゲハだろう。図鑑によるとよく吸水するのは

オナガアゲハとあるのだが……。

 

 ユウガギクの上にはマメコガネがいる

 

 登山道に入ると小沢沿いに急登が待っている。最近は体力がなくなったので

この程度でもすぐ息が切れる。まぁゆっくり花や虫を観察しながら登ることにしよう。

 

 ガガブタの花

 

 珍しく二つ並んで咲いていたハグロソウ

 

 ノブキは地味な花を咲かすのだが、マクロでのぞくと線香花火のようで意外ときれいだ。

 

 薬草としても知られるゲンノショウコ

 

  低山でよく見かけるツリフネソウ

  いずれも夏の終わりから初秋にかけて咲く花だ。

 

急登が終わるとゆったりとした巻き道となる。やっと一息がつける。

この辺は標高600m位になる。防火帯になっているようで陽射しが多く注ぎ、山の花が多く見られる。

咲き始めたシモバシラの花

 

 初秋の風情によくにあるアキカラマツ

 

ナンテンハギ

 

 アザミの花にアサギマダラがぶら下がっていた。

 

 イヌショウマ

 

 ヤマジノホトトギス

 

 ギンリョウソウモドキはアキノギンリョウソウともいわれる。春に咲くギンリョウソウに比べると

なかなかお目にかかれない。

 

 登り始めて2時間、登山口からは一時間と少し。景信山の頂上までやってきた。

 

 頂上で腰かけて休んでいると椅子の端っこに 洒落たカメムシが同じように休んでいた。

この背中のハートマークが特徴のカメムシは長い名前を持っていて

「エサキモンキツノカメムシ」というカメムシ。この種は虫には珍しく卵を守る。

 名の由来はエサキは偉い昆虫学者に肖ってつけたものらしい、

モンキは背中のハートマークから、そしてツノカメムシの仲間ということから。

尚可愛いからと言って触ると、カメムシ特有の臭いにおいを出すのでご用心。

 

 少し靄っているが夏にしては山並みが良く見える。電波塔のある頂上は城山。

 

しばらく休んで軽食を取った。頂上は高尾山ー城山ー陣馬山の縦走路の中継地になっている

のでハイカーがひっきりなしにやって来て騒がしく忙しない。

 下山は日影沢方面へ。

 風雪に耐えたバッタが見送ってくれた。

 

 途中日当たりのよいところに咲いたシシウドにはたくさんの蝶が集まっていた。

 まだら模様の美しいサカハチチョウ

 

 名前は表羽の逆さ八の字から

 

 

 キマダラセセリ

 

 ヒョウモンチョウの仲間

 

 これは町でも見かけるツマグロヒョウモン

 

 虫は撮るのも、図鑑で調べるのも楽しいのだが、似たものが多く

同定が出来ないことがしばしばで時間がかかる。そのせいだろうが

終えた後もどうもすっきり感がない。

 

 何時ものことだが、多々ある間違いについてはご笑赦(造語デス)のほどを。

 この辺で。