Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

8月のオーディオオフ会

2022-08-14 22:04:54 | オーディオオフ会

今日は8月のオーディオオフ会です。いつものように小野市S氏宅へ。今日はお盆ということもあり皆さんお忙しいようで、参加者が6名と少なく、こじんまりとしたオフ会でした。

早速、恒例のアンプ試聴会です。試聴は、いつも聞きなれた中本マリ「MARI NAKAMOTO III」から。アンプのエントリーは少なく、拙作のもの含め、大御所のお二人のものの計3台となります。

最初はいつものように拙作のアンプからです。昨日のブログで記載しましたが、パワー管と電圧増幅段の球を変更して臨みました。

電圧増幅段は6R-R8ですが、パワー管は6327となります。6327はつい最近紹介した球ですが、その真価や如何にといったところ。

さて、最初の批評ですが、高音は出ているが音の重心が低域に寄りすぎている、という状況。確かに言われてみればそのように感じます。実は家の試聴でも、何となく同じような気がしていて、原因に心当たりがありました。NFBを無負荷で発振するぎりぎりまでかけ、DFを4.2(@8Ω)程度に調整していました。しかし、事前試聴では3.3ぐらいがよかったような気がしていたのですが、家とは違う可能性もあるだろうと、4.2のままで臨んだのでした。どうもオフ会でも家と同じ状況だったようです。

そこで急遽中身をひっくり返し、NFBを調整し元通りDFを3.3にまで下げて再度試聴しました。

その結果、思ったとおり低音寄りの音が解消し、バランスの良い再生音。別のLPでは、高域のピアノの強めの音もきれいに再生し、皆さんからは好評価をいただきました。

お次は、Y氏のR120シングルアンプ。7月のオフ会で出たR120シングルとは異なり、出力トランスも余裕のFW50シリーズと大型のものを使用。たった3W足らずの出力にOPTにはかなりのお金がかかっています。

ただ、今日は少し調子が悪かったようで、アンプの前段側の電圧が安定しない状況が発生。原因は不明だったのですが、音は問題なく鳴りました。R120はいつ聞いてもいい間違いのない球です。

そして、最後にH氏のアンプ。球は珍しい13E1という砲弾のような球のアンプになります。

13E1は、ヒータが26V(中間タップ使用で13V)のビーム4極管で、プレートロス90Wもある大型管です。ヒータは、スイッチング電源による別電源にされてました。アンプの後ろに別電源として鎮座。

H氏によると手持ちのOPTのインピーダンスでは、Ipは200mA以上が適正だが、150mAに抑えているので出力があまり出せない、とのことでした。音は、大きな球の割には繊細な音がしており、マニア心をかなりくすぐられましたが、如何せん先立つものがなく、また入手難の球でもあるので、オフ会で見られただけで満足でした。

今日は人が少なく、少し寂しい会でしたが、自分には良い結果が得られて満足なオフ会となりました。次回は6327のアンプをどう料理するか、このままにするか、もう少し手を加えるか、あるいは新しいものを作るか、しばらく考えたいと思います。

 

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パワー管のUY→US8ピンタイプの球と初段管の変更(1)

2022-08-13 18:44:31 | 自作真空管アンプ

真空管アンプの球をそろそろ違うものに変更しようと、パワー管と前球を異なるものに変更しました。

まず、初段管ですが、これは以前は”6688(E180F)”という球を使用していたのですが、これをNECの6R-R8に変更しました。これらの球を写真に示します。

写真左手側の2つの球は、E180FやE186Fですが、両方ともほとんど同じ特性で、以前使用していた球です。gmは15mS前後あります。一方、今回変更するのは写真右手側2本の6R-R8です。こちらも同じく、ハイgm管で12mS前後あります。6R-R8はWE404Aに類似した球で、知る人ぞ知る球かもしれません。今の内買っておいた方が良い球かも。かつては、電電公社の定期交換で放出されたものが、各地のジャンク屋に大量放出されたようで、私も中学生ぐらいの時、名古屋のアメ横でこの球を最初に見つけ確か50円で売られていましたが、同様に6R-P10も一緒に100円で売られており、悩んだ挙句、6R-P10を購入し、当時、初版の「オーディオ用真空管マニュアル」(ラジオ技術社、一木吉典著)を片手に出力1Wのアンプを組んだ記憶があります。しかし、6R-P10のマイクロフォニックノイズの多さと音の硬さが気に入らず、すぐに解体してしまいました。

6R-R8は、その数十年後、ヤフオクでもたくさん出品されることがあり、あの時の球だと懐かしく思い落札したものになります。

因みに6R-R8は、「広帯域増幅用通信管」で、1954年に開通した東京ー名古屋ー大阪間の超多重電話とテレビ中継器で、70MHzの中間周波の増幅用として使うために開発された真空管だそうです。6R-R8や6R-P10はこれまでになかった新しい工夫が取り入れられているらしく、代表的なのはフレームグリッド構造を持つ5極管だそうです(*)。

*参考文献:電子管の歴史 日本電子機械工業会 電子管史研究会 編 p.97 

フレームグリッドで思い出すのは、6DJ8も同様の構造です。6DJ8もgmの高い球ですが、どうやらこの構造がハイgm管の特徴なのでしょうか。

ま、オーディオ用には、音がよければそれでよいのですが。

そして、パワー管のソケットをより汎用性の高いUS8ピン(GTタイプ)のものに変更し、もう少しいろんな球を試したいと思います。下記は、改造前のパワー管のソケットです。茶色の大きいのがUYタイプのソケットになります。

これを下記のように変更しました。

既にパワー管の配線も済ませてますが、搭載する球はまだ内緒です。それは明日のお楽しみということで。

つづく。

 

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Tung-Sol 6327

2022-08-11 21:19:58 | 真空管

最近入手した球の1つにTung-Solの”6327”という球がありますので、載せたいと思います。

6327は、大型のビームパワー管でプレートロスが最大で35Wもあり、6550(同42W)にも匹敵する球です。なんと6AR6を2本並列に接続した特性と同じ様で、用途はレーダー偏向用のアンプだとか。しかし、6AR6を2本並列にしたといってもヒーター電流は、6AR6(1.2A)の倍の2.4Aあるかと思いきや、たったの0.8Aと6AR6 1本よりも省電力で駆動可能です。

外形はトッププレートタイプでプレートに高電圧をかけても絶縁を保てるようになっています。特性図にはなんと、プレートに1300V以上も印加した特性が掲載されています。ベースは、US8ピン(オクタルベース)で、袴の大きさは6550と同一ですが、ピン配は異なります。写真は、6550との比較です。

グラスは、”T-12”と6550(ST-16)との違いは大きいですが、電極についてはプレートの大きさとカソードの大きさは、ほぼ両者とも同じです。

6327の特性は、ここから入手可能です。この3極管接続特性と6550の同特性を比較してみると、μは6327は5と6550の8よりは少し低いようです。しかしオーディオ用途としては、5もあれば問題はなく、あえて言うならトッププレートの取り回しが、製作時に少し面倒かもというぐらいでしょう。ただし、私はトッププレートはむしろ好きで全然気になりません。

ということで、一度こんな球でアンプでも作ってみたいと思います。

 

 

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ヤマハJA-3068をシステムへ組込んでみました(2)

2022-08-07 21:03:30 | スピーカシステム

昨日、ヤマハのJA-3068をシステムに組み込んでみたのですが、低音が目立ち少し気持ちが悪い状況とお伝えしました。そこでこれをもう少し自然な音の感じにするにはどうすればいいかと考え、とりあえず高音側とのクロスをもう少し下げてみることとにしました。

まずは、現状のクロスがどうなっているのかを確認です。

いつものようにスピーカの前にPCを置いて、測定してみました。その結果が下記です。どうやらクロスする周波数は1.6kHzあたりのようです。

以前製作したネットワークの回路を示しますが、この回路にコンデンサを追加します。

この回路のウーハー側のコンデンサにさらに10μF追加し24.7μFに。ツイータ側のコンデンサを3.5μFから3.3μF追加して6.8μFに変更。

音の確認ですが、高音側のドライバーの音が低い方まで広がったためか、自然な感じの音になりました。低音が目立って気持ち悪い感じはなくなったようです。

では、測定結果です。

○ウーハー

○ツイータ

○全体

と、このようにクロスは1.1kHzあたりになりました。

どうやらこのスピーカは、414Aよりも低めの周波数でクロスするのが良さそうです。低音も充実しており音はいいので、しばらくはこのスピーカで遊ぼうかと思います。

ところで、実は30㎝のスピーカはまだ倉庫にたくさん眠っており、暇を見つけてはまたこんな感じで掲載してきたいと思います。

 

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ヤマハJA-3068をシステムへ組込んでみました

2022-08-06 23:32:09 | スピーカシステム

今日は先日紹介したヤマハの30㎝ウーハーJA-3068をシステムに組み込んで見ました。

ユニットを後ろから見たら、やはりAltecのユニットの方がかっこがいい。恐らくヤマハのユニットは、何かのスピーカシステムに組み込むように設計されたのでしょう。ユニットの後ろの見栄えは、なにも塗装などなく、見たままの状況です。

ユニットの外観を改めて載せます。左手側はヤマハJA-3068、右手側がAltec414Aになります。

そして、JA-3068をエンクロージャにも組み込みました。

このままの状態で鳴らしたところのファーストインプレッションは、低音が増して少し気持ち悪いでした。JA-3068のスペックは全く不明なのですが、おそらくFoが414Aよりも低い可能性があり、全体的に音が低音側に振れているような印象です。しかし、音圧は414Aの場合と大差なさそうで、現状のN314Xの設定ままで良さそうです。

こういう場合は、どうしたらいいのか、恐らくはクロスをもう少し下げればよいのでしょうが、少し考えてまた掲載したいと思います。

 

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