自分が乗っている様なディンギーといわれるヨットの場合、瞬間的ブローを受けたり、波超えの後に来るアンヒール、ワイルドジャイブなんかでひっくり返ることが有る。
不安定だからこそ面白い訳ですが、以前乗っていたキャットリグ(一枚帆)の小型から現在のスループ(トラピーズ仕様の二枚帆)になって以降、これが結構うんざりする物へ変わりました。
以前はひっくかえる事そのものが面白いのと、気持ち良いのも有って、わざと沈(ひっくり返ること)させ、それを起こしておもしろがったりしていたのですが、
スループ艇になるとセイル面積がでかい分、船は簡単に起きないし、更に言うならワイヤーで固定されてるマストは波などにもまれて簡単に折れる可能性が高い。
何より困るのは、海面からデッキまでの高さがそれなりに有る為、起こした船に這い上がるのがかったるい。
一人なら問題ないのですが、もうひとりのクルーとなっている家内は全く上がれないし、さらに問題なのは、船は状態が立って安定すると必ず走り出そうとする性質があることで、故に家内が先に乗れば全
く問題は無いのですが、それが出来ない物だから僕がどうしても先に乗ることになる。
起こすときにデッキサイドにいさせて、船がクルリと起きる際に一緒に乗っかってもらう手もあるのですが、状況によってそれが出来ないこともある。
僕が先に乗ると、当然船は安定しますから、風が10m超える状況ではいくらシパー(完全にパワーを逃がした状態)しても必ず走りだす、船自体が船体に架かる力を逃がしやすい方向へ解放するためですね。
速度的には本当にたいした事ないのですが、「おっとと!」ってな感じで、後方へ家内が流されるために船尾掴んだままになり、それで更にデッキへ上がれない状況になったり・・・
そんなときは僕が腕掴んで力任せに引き上げるのですが、風吹きまくっているし、波でぐらぐら船揺れるし、そんな状況で50kを片腕でマグロよろしくほぼ垂直方向へ持ち上げるのはけっこう大変。 おりゃー!
これって普段体を鍛えていないと、どうしょうもなかったりする? なんて思うのですが、船も風が13m超える頃になるとボロ船ですから容易に破損する可能性が高まって、沈も数回なんて事もあるので、
「こりゃなんとかせにゃ~ならん」 とだんだん思い始めた。
一番簡単のはロープ一本だけど、こりゃ足の力を借りられないので、何の役にも立たない。
やっぱりハシゴだべ! と思い、初めはステンレス製の小型ハシゴを考えたのだけれど、どう考えてもジャマ、さらにはそれが原因で怪我したりが容易に考えられるので、この案は即にボツ。
なにげなくネット見ていると、縄ばしごの造り方なる物を発見、「おお!これなら不要なときは小さくまとめておいて、必要なときに引き出せばつかえる」 と一人で喜んだ。
さすがに縄ばしごの造り方など知らなかったので、早速そこを参考にさせていただき、多少オリジナル加えてディンギー用乗り降りハシゴなる物をつくりました。
普段はこんな感じで袋に入れてまとめられております、上のロープ二本はこの後ステンレス製のフックを付けて片方は船の中央に固定、もう片方は乗り込む場所周辺にかけて使えるようにします。
そうしないと常に同じところからあがれるとは限らないからですね。
袋は普段これに収納しておかないとジャマになるからです。
黄色いロープが引き出し。
沈した後は、船が横倒しになっていますので、中央に固定されているロープではない、フリーの方にあるホックを外してマストなりなんなりに固定します。
その後船を起こしますが、このときにそのまま乗れれば特にこれを使うことは無いのですが、乗り込みできなかった場合は黄色いロープを引いてハシゴを出す事に
なります。
黄色のロープを引くと。
こんな感じでするすると出てくる。
更に引くと、こうなる。
そしてこれを使って船に乗り込んだら、再び袋へロープを収納して走り出します。
と、一応使えるよう工夫をしたわけですが。
実は決定的な問題もあるわけでして、これは実際に使ってみないことには分からない。
というのは、このハシゴが垂直の壁にそって設けられている場合は問題無いのですが、船の底は丸くなっている。
乗ろうとして足をかけ、力を加えるとハシゴが船底方向へ動いてしまうことが当然考えられるわけです。
*すいません図のラダー袋は ハシゴ袋の間違いです。
すると図の様にハシゴが船底へ回り込むように張り付く事が十分に考えられる。
まあ、船に張り付くために乗り込み沈する可能性は低くなるとは言えますが、「役にたつんか~これ?」(笑)
そのために回り込みを防ぐために出来る限り上のところへ足をかけ、一気に乗り込む様になるかと思います。
まあ、本当に使い物になるかは実際にやってみなければ解りませんので、また後日報告しま~す。