◎２６と２７

いじめられた小中時代。

友達ができずに中退した高校時代。

ろくに将来のことも考えず、かといって楽しく遊びまくっていたわけでもなく
辛いことしか思い出せない大学時代。

暑い日も寒い日も外で鉄骨を運んで組み立てた社会人１年生。

雨の日も雪の日もバイクを走らせて新聞を配った社会人２年生。

鳶なんてものに殴り込んで盛大に砕け散った社会人３年生。






何度も失敗した。

何度も道を踏み外した。

何度も逃げた。









友達なんて片手で数えるほどしかいない。

彼女なんて出来たことがない。

キスなんてピンサロでしか記憶がない。






お金持ちではない。

借金もある。

持病もある。





決してエリートコースではない。

決して幸せではない。

決して良い人ではない。








２６年間

輝いたことは一度もなかった。











でも




人間やってきて２６年目



人生の目標に出会えた。







すべての失敗は

すべての脱線は

すべての逃亡は







彼女に出会うという“未来”に、繋がっていたのだ。








“27”

彼女こそが、僕の目標。