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◇企業システム◇米IBM がエネルギーと水の削減に関してコンサルサービスを開始

2008-09-05 16:58:21 | システム運用管理

 【システム運用管理】米IBMはユーザーの業務全般のエネルギー・水使用の削減を実現する“リーン・シックス・シグマ原理”を適用した「Green Sigmaコンサルティング・サービス」の提供を開始すると発表した。同コンサルティング・サービスにより①二酸化炭素の排出、水の非効率的使用の管理・削減②エネルギーと水の使用、そして、それにかかわる経費の削減③先進分析技術を用い、継続的なカーボン・フットプリント(二酸化炭素排出状況)、水の使用管理などの徹底④排出権取引などの活動を通じて収益を増加させる―ことなどを実現させることにしている。 (08年8月26日発表)

 【コメント】ユーザー、ベンダーを問わず喫緊の課題として浮上してきたのがCO2やエネルギー削減問題である。特にIT分野はサーバーの24時間稼働で莫大な電力を消費しており、このことが世界的に大きな問題になりつつある。つまり、IT関連企業は回りから白い目で見られ始めている。今回米IBMが発表した「Green Sigmaコンサルティングサービス」は、そんな世間の見方を逆手にとって、IBMこそがこれまでCO2やエネルギーの削減に努めてきた企業であり、そのノウハウをベースとして一般の企業に対しコンサルタントを行いますよと宣言したわけである。今回のコンサルティング・サービスは、エネルギーと水にターゲット絞っている。特に水というところに、今後地球規模で水の問題が大きくなることを先取りした形だ。

 1990年以降、独自に環境保護に努めてきたことをIBMは強調する。それらは、消費電力では46キロワット時/3億1000万ドルを節約、二酸化炭素排出では300万トン以上の削減、さらにガソリンでは社員の自宅勤務により年間約800万ガロンの節約―と具体的な数字を掲げている。最近、各社から省エネをうたったサーバー類が発売され始めた。ユーザーもこれらの省エネ機器を導入して、導入しなかった場合と比較して「何割エネルギー削減を実現できた」と外部に公表してはどうであろうか。(ESN)