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◇企業システム◇月桂冠がメインフレームをSAP ERP6.0により全面刷新

2008-09-03 15:58:29 | ユーザー

 【ユーザー】SAPジャパンとテクノスジャパンは、このほど月桂冠(京都市)がSAPの基幹業務ソフトウエア「SAP ERP6.0」およびBIソフトウエア「SAP NetWeaver Business Intelligence(SAP NetWeaver BI)」を採用したと発表した。今回の導入は、財務会計、管理会計、生産管理、在庫/購買管理、データウエアハウスまで含めたビックバン(一括)導入となる。新システムは、08年9月から構築を開始し、2010年4月に稼働を開始する予定となっている。 (08年8月27日発表)

 【コメント】こまで月桂冠はメインフレームを使用していたが、今回、SAP ERPによりアプリケーションを一括リプレースすることになった。つまり、今回の同社のリプレースは“全体最適化プロジェクト”の取り組みがポイントとなる。このため月桂冠では約30人のプロジェクトチームを結成し、業務プロセスの改革、すなわち“BPR”を行うことにしている。これからの企業システムはシステム構築が中心ではなく、BPRを中心に据えないと十分な投資対効果を得ることができない。これまでの企業システム構築においては、膨大な費用を投入した割には、企業経営から見てみると成果を挙げられないケースが多かった。このようなことを避けるには徹底してBPRに取り組まなければならない。情報技術(IT)中心の考え方を捨て、業務改革(BPR)中心に立つことである。その際の武器になるのがBI(ビジネス・インテリジェンス)ソフトで、今回月桂冠は「SAP NetWeaver BI」を採用した。今後の企業システムの優劣はBIの活用の仕方のにかかっていると言っても過言でない。(ESN)