企業システム・レビュー・ネット

企業経営を左右する企業情報システム(経営+ITソリューション)のデータバンク作りを目指す

◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-31 10:18:10 | イベント/セミナー情報

 

                <イベント/セミナー情報>


タイトル:CRMサミット 2009 今こそ確立!顧客起点の経営戦略<詳細>
        ~ 事例から読み解くCRM成功の秘訣とは~

会場:ベルサール八重洲(東京都中央区八重洲1-3-7八重洲ファースト フィナンシ
    ャルビル3F)

日時:09年9月9日(水) 午後1時ー6時

定員:300人

料金:無料

主催:日本オラクル(協賛 :IBMビジネスコンサルティング サービス、日本IBM、アク
    センチュア、CSKシステムズ、日立コンサルティング 、後援 :日本OAUG)

内容: この経済環境下で他社はどのような顧客戦略を立てているのか?今回はこ
    のような疑問に応えるため、様々な事例を紐解き、厳しい経済環境下でも”勝
    てる”顧客戦略とは何か、またそれを支える考え方やソリューションについて
    紹介。”景気の底”を脱そうとしている今こそ、顧客起点で経営戦略・顧客戦略
    を見直し、上昇気流を掴むチャンス。


◇企業システム◇富士通のPCサーバーが「Asianux Server3」の認証を受ける

2009-08-31 09:41:20 | システム開発

 【SI事業】富士通とAsianux Corporation、ミラクル・リナックスは、このたび、富士通のPCサーバ「PRIMERGY」で、アジアで広く利用されているLinux OS「Asianux Server 3」の認証を完了し、アジアでのサーバビジネスを推進していく。今回、「Asianux Server 3」で認証されたサーバは、業界最高クラスの搭載枚数を実現し、インテル Xeonプロセッサー 5500番台を搭載したブレードサーバ「PRIMERGY BX920 S1」および、2WAYラック型サーバ「PRIMERGY RX300 S5」、「PRIMERGY RX200 S5」。日本国内においては、Asianux社の出資者であり「Asianux Server 3」の共同開発者であるミラクル・リナックスが「Asianux Server 3」の検証、販売を行う。 また、「Asianux Server 3」と「PRIMERGY」によるシステム構築とサポートサービスはPFUが行う。(富士通:09年8月18日発表)

 【コメント】次世代型サーバーのOSは、WindowsとLinuxとが激突する図式が本格化となりつつある。メインフレームは、今後は過去のソフト遺産の継承機としての意味づけ大きくなり、新たなシステム構築で選択されるケースは徐々に少なくなっていくであろう。それではWindowsになるのか、Linuxになるかは、まだまだ紆余曲折があることと思われ現時点では、どう展開するかは不確定要素が多すぎる。例えばMicrosoftOfficeはISOのお墨付きを得たことによって、Linux陣営のOpenOfficeに対抗できる余地が出てきた。また、マイクロソフトとノベルが提携し、WindowsとLinuxとの親和性が図れるようになってきたことも、先行きの展開を不透明にしている。

 さらに、最近のクラウドコンピューティングの動きは、“Windows vs Linux”の流れを一変しかねない新しい潮流になりつつある。仮想化技術を使ったクラウドサービス時代ともなると、あまりOSの種類にこだわらずに、システム構築が可能となるのだ。また、クライアント側でも、アップルが息を吹き返しそうな勢いだし、グーグルも新OSを今後投入してくる。そんなことから、これまで主役の座にいたOSも、その存在価値を問い直されかねない状況になりつつあることは確かだ。そうはいっても、ここ当分はOSの動向は、企業システムのシステム構築では、各企業の情報システム部の頭を悩ます問題であることには間違いない。

 このような状況の中、今回、富士通がLinux OS「Asianux Server 3」を自社サーバーに搭載し販売する意味は何であろうか。これは日本国内の市場でなく、アジア、特に中国市場を意識した富士通の新戦略として位置づけられる。中国市場は、今後WindowsよりLinuxが先行した形でシステム構築が進展していくことが考えられる。これは、中国政府がマイクロソフトのWindowsライセンスおよびライセンス料金に振り回されることを嫌う傾向があるからだ。

 Asianux社は、「Asianuxコンソーシアム」の合弁会社として、07年12月20日、中国・江蘇省無錫市に設立された。現在のコンソーシアムメンバーは、中国のレッドフラッグ社、日本のミラクル・リナックス社、韓国のハーンソフト社、ベトナムのベトソフトウェア社、タイのWTEC社の5社。Asianux社は、アジアのOSS(オープンソース・ソフトウェア)市場において、サーバ・プラットフォームやモバイル機器プラットフォーム、およびデスクトップ・プラットフォームに搭載されるLinux OS・ソフトウェアの開発、マーケティング、販売事業を展開する。「Asianux」の共同開発は03年12月に開始され、最新バージョンとして2007年9月に「Asianux Server 3」がリリースされている。

 つまり、中国市場では今後、企業システムのサーバーOSとしてAsianuxが主役の座を占めることがも考えられ、富士通も手を打ったということであろう。今や中国市場の動向は、世界市場をも動かしかねない力をもっており、中国市場におけるLinuxの浸透度には、日本の企業ユーザーも注意を払っておくことに越したことはない。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-28 09:21:49 | イベント/セミナー情報

 

              <イベント/セミナー情報>


テーマ:シンクライアントで実現するデスクトップ仮想化ソリューション成功の秘訣! 
       ~ソフトウェアからハードウェアの選定・構成・サイジングまで一挙公開~
         <詳細>

会場:シトリックス・システムズ・ジャパン(東京都千代田区霞が関3-2-1 霞が関コモ
    ンゲート西館)

日時:09年9月4日(金) 午後1時30分ー5時

定員:50人

料金:無料

主催:アシスト(共催:日商エレクトロニクス、シトリックス・システムズ・ジャパン)

内容:情報漏洩対策、在宅勤務、内部統制のITインフラとして様々な企業でシンクラ
    イアントが検討されている。 しかし、シンクライアントの手法には様々な手法
    がありどの手法を選択するべきか決断しにくいという声がよく聞かれる。同セ
    ミナーでは最新のCitrix製品を使用したシンクライアントソリューションをデモを
    交えてご紹介する。どのように、セキュリティを気にせず、いつでもどこでも最
    適なアプリケーションの利用が可能な環境を提供できるのか?ネットワーク環
    境やユーザーのニーズにきめ細かく対応できるために必要なことは何か等、
    アシストが今まで培ってきたノウハウをそして、ハードウェアについては、日商
    エレクトロニクスの今までの販売実績に基づき選定ポイント、構成、サイジン
    グを紹介する。


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-27 09:36:11 | イベント/セミナー情報

 

                <イベント/セミナー情報>


タイトル:エンタープライズ向けクラウド活用術セミナー<詳細>
        ~コスト削減を実現するベストプラクティスの提案~

会場:CTC霞が関本社  20階セミナールーム(東京都千代田区霞が関3丁目2番5号霞が関ビル)

日時:09年9月7日(月) 午後2時

定員:70人

主催:伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)

内容:昨今では「クラウド」技術も概念的な段階から実用の段階にシフトし、国内でも
    様々な企業が、経営課題を解決する施策として活用をはじめている。今回の
    セミナーは、企業がクラウド利用を考える上での必須要素といわれる【利便性
    の向上】【セキュリティ(内部統制)対策】【コスト削減】の3つの観点から、国内
    のクラウド活用事情を交えつつCTCオススメのソリューションを紹介する。


◇企業システム◇NECがSaaS型ERP「EXPLANNER for SaaS」の販売開始

2009-08-26 09:18:57 | クラウド・コンピューティング

 【クラウドコンピューティング】NECは、ERP(基幹業務)パッケージソフトウェア「EXPLANNER(エクスプランナー)シリーズ」をベースにしたサービス型ERPソリューションを開発し、09年9月より「EXPLANNER for SaaS(エクスプランナー フォー サース)」の名称で販売を開始、12月よりサービス提供を開始する。「EXPLANNER for SaaS」の最大の特長は、単にERPソフトウェアをSaaSで提供するのではなく、顧客企業グループのIT全体最適を実現する「IT構造改革企画コンサルティング」や100種類以上の業務/業態モデルテンプレートを組み合わせて最適な標準業務モデル設定を行う「BST業務モデリングサービス」(BST:Business Solution Template)をSaaSと併せて提供する点にある。NECでは、「EXPLANNER for SaaS」を「BST業務モデリングサービス」と併せて導入した場合、SI型と比べて、顧客企業のシステム導入・運用等にかかるコストを5年間で最大1/2に低減可能と試算している。 (NEC:09年8月19日発表)

 【コメント】わが国におけるクラウド/SaaS事業がいよいよ本格的に動きだし始めたが、今回NECが発表したERPのSaaS提供は、このことをより明確にしたようだ。というのはSaaS提供は、ERPのような基幹業務に対しては、価格設定や可用性の問題などが障壁となり、そう簡単にSaaS化できないからだ。今回NECは、ERPパッケージソフト「EXPLANNER for SaaS」の提供に当り、生産・販売管理領域においては、ビジネス成果に連動したサービス価格を適用する。これにより従来、個別のカスタマイズ要素が多いためにSaaS型での提供は困難とされてきた同領域を、SaaS型かつ「成果連動型」で提供することに成功。これは国内初という。

 ERPがSaaS提供が可能となると、かなりのインパクトを与えるものとみられる。ERP化の歴史はカスタマイズ化の歴史でもあった。ERPを導入しようとするとどうしてもカスタマイズ化は避けられない。しかし、ユーザー企業がベンダーの提供するテンプレートを基に開発するという方針を打ち出せば、カスタマイズ化の壁は打ち破れる。SaaS型のERPサービスを導入した場合、SI型と比べて、ユーザー企業のシステム導入・運用等にかかるコストは5年間で最大1/2に低減可能とNECでは試算している。これは大きい。というのは、ユーザー企業側がカスタマイズに固執しなければ、コストが半減するというのだから、SaaS型ERPを導入する意義が出てくる。

 もう、昔のような固定概念で企業システムを考えては、にっちもさっちもいかなくなるかもしれない。既にERPとかCRMなどは、企業の差別化のツールではなく、むしろコストを最小限に抑えられる共通インフラだという認識に立たなくてはならなくなりつつあるようだ。それでは、各企業の差別化戦略はどうすればいいのだというと、次世代型BI(ビジネス・インテリジェンス)を駆使することによって、各企業個別の戦略をシステム化する時代が到来しつつあるようだ。BIこそが企業システムの心臓であり背骨であるという意識改革を、まず、企業の情報システム部門が先頭に立って推進していかねばなるまい。

 NECは、09年4月に「クラウド指向サービスプラットフォームソリューション」における「SaaS業種別サービス」を発表したが、今回の業界初のSaaS型ERPは、その一環として行われたもの。ということは、今後順次低コストで済むSaaSが提供されることが予想される。ユーザー企業側は、これにどう対応するか、大きな課題がつきつけられたことになる。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-25 10:22:34 | イベント/セミナー情報

 

              <イベント/セミナー情報>


タイトル:サーバー仮想化を低コストではじめよう<詳細>
        ~ブレードシステムで始める「Citrix XenServer」~

会場:日本HP 市ヶ谷本社(東京都千代田区五番町7番地)セミナールーム2A

日時: 09年9月2日(水) 午後2時ー5時

料金:無料

主催:日本HP(住商情報システム)

内容:「サーバー管理に頭を悩ませている」「仮想化に興味があるけど良く分からな
    い」「低コストでサーバー統合をおこないたい」「仮想化という言葉を良く聞くけ
    ど、本当にうちの会社で効果が出るのか」「仮想化でサーバー統合したいけ
    ど、障害が起こった時に心配」などそのような悩み、疑問に解答すべく、エンド
    ユーザーを対象に仮想化環境の実現方法やシステム障害に備えた可用性の
    向上に関してわかりやすくご説明する


◇企業システム◇富士通がハンディターミナル機能をスマートフォンに集約しJA兵庫信連で稼働へ

2009-08-24 09:18:49 | ユーザー

 【ユーザー】富士通は、JA兵庫信連(兵庫県神戸市、代表理事理事長:中村芳文)より、JA信用事業の全国統一電算システム(JASTEM)とスマートフォンとを連携し、信用事業の渉外業務を効率化するシステムを、このたび受注した。同システムは、貯金や貸出などのお客様情報・訪問予定などを管理するJASTEMの窓口端末と連携する渉外業務専用ハンディ端末機の機能をスマートフォン(Windowsケータイ「F1100」)に集約することで、持ち運び時の利便性や強固なセキュリティを実現し、また、システム導入コストの削減も図ることが可能。これにより、渉外担当者は、従来、ハンディターミナルと携帯電話の2台を携行していたが1台に集約され、持ち運びの負担軽減と、通話と業務作業の利便性向上が図れる。 (富士通:09年8月14日発表)

 【コメント】ハンディターミナルは、以前から多くの現場で使われており、地味ながら貴重な情報機器として活用されている。利用業種も広く、トラックの積荷の管理、生命保険などの出先での事務処理用、さらにガスや電力のメーター管理やスーパーやコンビニの在庫管理用など幅広い応用をカバーしている。この傾向は携帯電話が普及し始めても変わらない状況が続いている。これは、ハンディターミナルが、リアルタイム性に優れ、落下の衝撃に強く、さらに防水にも強いなど、携帯電話にはない数々の特徴があるためだ。

 しかし、ここまで携帯電話が普及した現在、携帯電話とハンディターミナルを両方持ち歩かなくてはならないのには、少々違和感を持つのは当然で、2台を1台にしたいというニーズは根強いものと思われる。今回富士通がJA兵庫信連に納入したハンディターミナルの機能をスマートフォンのWindowsケータイ「F1100」に集約させ、JA信用事業の全国統一電算システムとスマートフォンの連携を初めて実現させたことは、この夢を実現させた一つの例として注目される。

 このシステムの特徴は、従来の専用ハンディ端末機に比べ小型・軽量(30%削減)で、低コストで導入でき、また、携帯電話としても活用できるため、利用者の利便性が向上すること。さらに 「F1100」の無線通信機能(Bluetooth)により、モバイルプリンタを使用して訪問先で必要な印刷が行なえることなどだ。セキュリティについては、スマートフォン向けのセキュリティソフトウェアをインストールすることで、スマートフォン内蔵メモリや外部メディアのデータの暗号化ができ、また、データを削除できるワイプ機能を活用することで、紛失や情報漏洩のリスクに対して多重のセキュリティ対策が可能となっている。端末の利用者認証には「F1100」に標準搭載された指紋認証機能を使用できるという。

 同システムの本格稼働は2010年1月を予定しており、約1000台が導入されるという。IT技術の進展の速度はますます速まっているが、これらを応用して従来ネックとなっていたシステムをリニューアルできる可能性が広がりつつある。今後企業の情報システム部門とITベンダーが協力することによって、新しいアプリケーション用システムが続々と登場してくることを期待したい。(ESN)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-21 10:47:19 | イベント/セミナー情報

 

                <イベント/セミナー情報>


タイトル:~HP Integrityサーバーセミナー~ 実機体感Day 2009
       Solarisからの乗り換え 最短ルート案内<詳細>

会場:[東京会場] 日本ヒューレット・パッカード株式会社 市ヶ谷本社 セミナールーム
           2C
    [大阪会場] 日本ヒューレット・パッカード株式会社 西日本支社 セミナールー
           ム

日時:2009年9月10日(木)[第2回:大阪]
    2009年10月1日(木)[第3回:東京]

料金:無料

定員:50人

主催:日本HP

内容:08年の末から続く世界規模の不況は、あらゆる業界に必然的な変化を促し
    た。IT業界においても例外ではなく、劇的な業界再編の波が訪れる中、利用
    中のSolarisシステムからのシステム移行を検討しているユーザーも少なくない
    と思われる。同セミナーでは、「Solarisからの乗り換え 最短ルート案内」と銘
    打ち、ユーザーが実際に直面するであろう典型的な課題を念頭に置いて、ユ
    ーザーの移行計画のヒントとなる各プラットフォームの「適材適所」の使い分け
    と、実際の移行のポイントを、5月の発表以来好評の「実機体感デモンストレ
    ーション」※を交えてご紹介(※東京開催のみ。大阪開催では通常デモンスト
    レーション)


◇企業システム◇イベント/セミナー情報

2009-08-20 09:17:59 | イベント/セミナー情報

 

                <イベント・セミナー情報>


タイトル:ITコストを3分の1にする!GoogleApps丸わかりセミナー<詳細>
       ~GoogleAppsの初歩から導入まで、GoogleAppsのすべてがわかる!~

会場:ベルサール八重洲 2F RoomD、E ( 東京都 中央区八重洲1-3-7八重洲フ
    ァースト フィナンシャルビル2F)

日時:09年8月28日(金) 午後2時ー5時

定員:100人

料金:無料

主催:サイオステクノロジー(共催:グーグル、パナソニック電工インフォメーションシ
    ステムズ)

内容:Google Appsを導入してITコストが3分の1になったという事例がある。Google
    Appsは、25GBのメールボックス、スパム対策、管理コストの削減、モバイルア
    クセスなど、様々な機能を持ち、企業におけるITの課題を一気に解決すること
    ができる。同セミナーでは、Googleから講師を招き、革新的な Google Apps
    Premier Edition の効果とその活用法をご紹介。また、Google Appsの導入を 
    数多く支援してきた サイオスが事例をまじえてGoogle Apps導入メリットを紹介
    し、導入時に必ず必要となるデータ連携について同社よりご紹介。Google
    Appsの初歩から導入まで、Google Appsのすべてがわかるセミナー。


◇企業システム◇KDDIがSaaS「Business Port」に新たな業務アプリケーションを追加

2009-08-19 09:19:40 | クラウド・コンピューティング

 【クラウドコンピューティング】KDDIは、企業向けSaaS型ソリューションサービス「Business Port」において、エイ・アイ・エス (本社: 東京都文京区、代表取締役社長: 大浦 博) が提供する、SaaS型サービスの流通商品情提供と受発注システム、および販売管理と会計システムの販売を09年8月6日より開始した。販売を開始したアプリケーションは、多言語に対応した、グローバルなビジネス展開を可能とする受発注管理サービス「GDIS (Global Distributor's Information Site)」、酒類販売業向け販売会計システム「ちゃっかりS@KE兵衛」、卸小売業者向け販売会計システム「ちゃっかりストア」の3サービス。「GDIS (Global Distributor's Information Site)」では、サービスに契約している企業間で、グローバルな商品データベース、販売傾向の分析、商品・マーケティング情報等を共有できる。3つのサービスを組合わせて利用することで、メーカーや卸業者、小売業者との外部取引を統合した業務管理を実現する受発注プラットフォームとして活用できる。同サービスでは、商品流通の迅速化、幅広い規模での情報収集等、効率的な事業展開を支援する。 (KDDI:09年8月5日発表)

 【コメント】クラウドコンピューティング/SaaS事業は、これから本格的展開が見込まれているが、大切なのは、業務アプリケーションソフトウエアの充実度であろう。オフィスソフトのクラウドサービスは、比較的容易にイメージが沸くが、一般の業務アプリケーション、特に基幹アプリケーションのクラウドサービスともなれば、ユーザー企業は二の足を踏むことになる。今後クラウドサービスが進展するかどうかは、提供する業務アプリケーションの内容の充実度に大きく左右されることは間違いない。

 KDDIの提供するSaaSソリューション とは、どのような機能を有すのかというと、次のようになる。複数のアプリケーションと連携するための統一プラットフォームで、最新業務アプリをシステム構築なしに使え、必要な時に簡単便利に最新アプリケーションをご利用できる。KDDIの携帯電話、固定通信回線、インターネットといった通信環境とアプリケーションをワンストップで提供する。また、料金も一本化を実現。au携帯電話からも利用できるので、いつでもどこでも業務ができ、業務効率アップを実現する。さらにKDDIとマイクロソフトによるSaaS型ビジネス支援プログラムなので、アプリケーションのラインアップも充実しているのが特徴。

 この「Business Port」上に今回新たに業務アプリケーションが追加されたわけだ。それらはグローバルなビジネス展開を可能とする受発注管理サービス「GDIS (Global Distributor's Information Site)」、酒類販売業向け販売会計システム「ちゃっかりS@KE兵衛」、卸小売業者向け販売会計システム「ちゃっかりストア」の3サービスである。この中のグローバルな流通業務支援サービス「GDIS (Global Distributor's Information Site)」は、多言語商品データベースを提供する受発注管理システム。メーカー、卸売業、小売業等の業務効率化をサポートする。サービスの特徴は、酒類商品を中心に25万件の商品情報を好みの形式で提供するほか、取引先との受発注、EDI連動が簡単にできる。 提供価格は「GDIS受注出荷BtoB管理」月額10,500円/ID (税込)、初期費用105,000円 (税込)。


 今回のサービスの販売開始により、「Business Port」における提供サービスは、既に提供開始しているSaaS型ERP「Just-iS (ジャスティス)」(提供: GCT研究所) を含め、3社5サービスとなる。KDDIは今後とも業務アプリケーションの充実を図っていくことになると思われるが、この結果IT業界の中でどのような位置づけになるのであろうか。既存のクラウドサービス企業を脅かす存在になるのか、あるいは単に一過性で終わってしまうのか。KDDIの「Business Port」の場合は、携帯電話機がどうユーザーにアピールできるかがカギを握ろう。つまり、「いずれのサービスでも、バーコードスキャナ機能付きの法人向け携帯電話『E06SH』をハンディターミナルとして利用することができ、発注業務の簡素化を実現」というところが、今後企業ユーザーからどう評価されるかにかかっている。(ESN)