【システム運用管理】大塚商会は、ソフトメーカー16社と協業し、基幹系、情報系アプリケーションの仮想環境における動作確認を実施した。各分野のソフトメーカーが一同に参加しての動作確認は業界初となる。動作確認のとれたアプリケーションは、大塚商会が提供する仮想化サーバ「1台2役サーバパック」と組み合わせて提供することで、導入企業の負荷軽減とともに、選択肢を増やし、仮想環境の導入を促進する。(大塚商会:09年9月28日発表)
【コメント】仮想化システムに対する企業ユーザーの関心が高まってきているが、自社で実際のアプリケーションが問題なく稼働する環境をつくり上げるのは難しい。また、ユーザー企業が独自に仮想化環境の実証テストをいちいちしていては、日常の業務を推進することの方が難しくなってしまう。そこで、アプリケーションパッケージソフト企業が事前に検証テストを実施しておけば、企業ユーザーの手間隙は大幅に削減できる。
今回、大塚商会は、同社の「仮想化オープンラボ」をソフト会社に提供し、仮想化ソフトにマイクロソフトの「Hyper-V」、サーバーにNECのExpress5800を採用した同社の仮想化サーバー「1台2役サーバパック」を仮想化環境の検証の共通プラットフォームにして、業界横断の標準化に自ら名乗り出たわけである。
今回の大塚商会の試みは、問題を解決する手段としてはかなり有効なものになるのではないか。学者を入れて、業界全体の標準化を図るケースも必要ではあるが、問題解決に時間がかかるし、必ずしも業界の実態に即した解決策にならない場合もしばしば見受けられる。それに対して今回の大塚商会方式は、即問題解決に繋がるし、実情に即した解決策が提示できる。その成果に期待が集まる。
ちなみに今回動作確認をした企業は次の通り。
アマノ、NIコンサルティング、エムオーテックス、OSK、オービックビジネスコンサルタント、クオリティ、サイボウズ、シトリックス・システムズ・ジャパン、シマンテック、Sky、デジタルアーツ、トレンドマイクロ、日本アイ・ビー・エム、日本CA、バックボーン・ソフトウエア、ピー・シー・エー。
また、今回動作確認をしたアプリケーションは次の通り。
<基幹系>アマノ「TimePro-XG」、NIコンサルティング「顧客創造日報シリーズ」、OSK「SMILE BS」、オービックビジネスコンサルタント「奉行V ERP」、ピー・シー・エー「PCA Dream21」
<ITインフラ管理>エムオーテックス「Lan Scope Cat6」、クオリティ「QAW/QND Plus」、Sky「SKY SEA Client View」
<情報系>OSK「eValue NS」、サイボウズ「サイボウズOffice8」、シトリックス・システムズ・ジャパン「Citrix XenApp」、日本アイ・ビー・エム「IBM Lotus Notes/Domino 8」
<セキュリティ>シマンテック「Symantec Endpoint Protection 11.0」、デジタルアーツ「i-FILTER」「m-FILTER」、トレンドマイクロ「Trendmicro Client/Server Suite Premium」
<仮想環境のバックアップ>シマンテック「Symantec Backup Exec」、日本CA「CA ARCserve Backup」、バックボーン・ソフトウエア「NetVault Backup」