=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

山桜のはぎ板

2021年05月19日 | 【志事】独立を選んでからの日々
山桜のテーブル天板です。
この天板は3枚の木でできていますが、白太をきれいなラインで入れることができました。
白太とは材木の端側で樹種によりますが色が異なり、ご覧のように山桜も違いがはっきりしています。と言っても作りたてほど違いがはっきりしていますが経年変化でかなりなじんできていい風合いになりますよ。

白太の話もでましたが、山桜はまた一本一本の個体ごとにも木目や色合いが異なることが多く、単純に横に並べればいいというわけにはいきません。ここが合板や集成材、また均質な人工的な物質と違う、無垢材の楽しみと難しいところかと思います。

そしてここからはちょっと手前味噌な話になってしまうのですが、山桜で一枚の板に作るには一定量の材料を確保し、その中から必要な幅と長さの材をできるだけ無駄なく選び、削ってから個別に一枚一枚板を見て合わせていく作業が必要で、いわば板になる前の前工程でけっこう決まってきます。
そのため、板のはぎ合わせを行っている材木屋さんでも、「他の木ならやってるけど、山桜はちょっと・・・」となる場合も結構あるかと思います。

家具工房つなぎではもともと白太を含む材料を否定せず、ウェブサイトでも説明させていただいてきました。
もちろん赤いところだけ使えれば一番いいことにこしたことはないのですが、それはかなり贅沢な話。大トロだけ食べるわけにはいきませんから~。
構造上の必要性や見た目など総合的に考慮しながら、引き続き「適材適所」でやっていきたいと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 長靴デビュー | トップ | アトリエテーブル お客様の声... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

【志事】独立を選んでからの日々」カテゴリの最新記事