=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

娘たち

2014年02月01日 | 【製品】家具工房つなぎのプロダクト
私は娘はおろか結婚さえしていないので、正確なところはわかりませんが、
「嫁に出す」気持ちに通ずるような感じがしました。
それは、本日ショールームにてカッティングボードが売れていったときです。


家具工房つなぎでは、つくったものは「作品」でなく「製品」と呼んでいます。

それは、家具はあくまで、

・実用の道具でありたい(オブジェとか飾りでなく。またデザインよりも実用性を重視して)
・お客様の道具であること(作品というと我が強い気がして。もちろん芸術、アートの場合は我がないといけないと思います)
・製品としてできるかぎり安価に(これが難しいのですが、製作方法などを改善していきたい)

そんな位置づけゆえか、

家具の納品の際は、もちろん丹精込めて製作してはいるのですが、それほど後ろ髪引かれる思いはなく、
お客様のところで、しっかり役立ってほしいと思って納品しています。

それに対し、
最近作った「小物たち」は、ちょっとニュアンスが違います。

「製品」であることに変わりはないのですが、

お客様にご購入いただくと、うれしい反面ちょっと切なくなります。「もう会えないのか」みたいな感じです。

それは、小物は、

・もとの木の木目や形を活かして作るので、世界にひとつだけといったオンリーワンであること
・切ったり、削ったり、ペーパーでととのえたり、細かい手作業が多く、触れている時間が長いぶん愛着が高まる
・並んでいる小物を見ていると、年輪や模様の違いに個性があって、それが擬人化されてきてしまう

といったことが影響しているのかなと考えてみました。


それでも、
やっぱり自分が作ったものが売れていくことはうれしいことです。
本日のお客さまも、長い時間迷われて、30分くらい、何度も何度も手にしてみて、選ばれていました。
ひとつは自分用、もうひとつはご友人に送られるとおっしゃっていました。

形も大きさも木目も色も全く異なるカッティングボードたち。
たしかに迷われるかもしれません。
「大きさは同じで色が違う」とか「形は同じで大きさが違う」とか「目立たない木目」なら、
もう少し選びやすいのでしょうが、
あまりにもちょっと多彩すぎたかなと反省したくらいです。


結論、

家具は「息子」
小物は「娘」

ようなものですが、いずれもお客様のもとで役に立ってほしいと願っています。



<カッティングボード>

用途:パンやお菓子、チーズなどを切る小さなまな板です。そのままテーブルに出してもお洒落です。

仕様:「二度塗り仕上げ」 下地に防カビオイル + 仕上げオイル(いずれもドイツの安全オイルです)
    そのため洗っても全く問題ありません。たまにオリーブオイルなどで保湿してあげてください。

大きさ:20センチくらいから30センチくらいといろいろ

価格:1,800円~3,000円くらい

ショールームにて直売中です。

コメント
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