縁起笑店

縁起の道も招き猫から
陶芸家猫社長のつれづれコラム
横浜の縁起村から伊豆の満腹村に移住

作家と職人

2008-11-12 | Weblog
駄目出しが出た。わけあって知り合いから引き継いだ土鈴の仕事だ。納品した護符が前任者の作った護符の
色と違うとやり直しになった。ガクッときた。費やした時間を考えてむなしくなった。
もともと簡単に引き受けてしまったのが間違いの元だった。
これは職人としての仕事だった。
縁起笑店の猫社長の仕事は形も色も顔もそれぞれ違う、あえて違うようにしている。それでクレームが来た
こともない。作家猫社長なのだ。作家にはオリジナリティが必要だ。職人にはそんな物はいらない、
ただただ言われたとおりに作る正確さを求められる。
今猫社長は二足のハイヒールを履いている。
職人に向かないことは100年前から気がついていた。物を作る時、物差しを使わずまあだいたいねで
やっつける。料理の味付けもいい加減だし調理の手順も無視。だからいつも味や見栄えが違う。
きちんと段取りするのがめんどくさい。性格かなあ。
二足目のハイヒールはきつくてとても歩きづらい、だがそれより今まで何の気無しに履いていた
靴が猫社長にぴったりだったことに気づかされた。職人さんを尊敬する気持ちもどかーんと
湧いてきている。やはり縁起笑店が猫社長の天職だ。