縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

食の安全について

2006-05-09 23:59:00 | 環境を考える
 妻は日本に鶏肉が無いといふ、
 ほんとの鶏肉が食べたいといふ。
 私は驚いて大山地鶏を食べてみる。
 口の中に広がるのは、
 まぎれも無い
 むかしなじみのおいしい鶏肉だ。
 豊かな自然の中で育った鶏の肉は
 弾力に富み、味わい深い。
 妻は遠くを見ながら言ふ。
 幼い頃過ごしたルーマニアで
 毎日食べたあの鶏肉が
 妻のほんとの鶏肉だといふ。
 あどけない食べ物の話である。

と、今日はお遊びで『智恵子抄』の詩を真似て始めてみた。「三つ子の魂百まで」ではないが、小さい頃の食事の記憶というのは、ずっと続くのかもしれない。確かに、北海道育ちの私は、ふかしたじゃがいもが苦手だ。きっと子供の頃たくさん食べさせられた、嫌なイメージが残っているからだろう。

 昨年7月、「食育基本法」が施行された。「国民が生涯にわたって健全な心身を培い豊かな人間性を育むことができるよう食育に関する施策を総合的かつ計画的に進めることを目的」としている。食の洋風化と生活習慣病の増加、個食・孤食の増加、食の安全問題、食料自給率の低下などの問題意識の下、食育への取り組みが重要と考えられたのであった。
 中には、最近きれる子供が増えているのは食生活の乱れが一因だと言い、その点から食育の必要性を説く人までいるようだ。

 環境との係わりでは、食の安全が一番の問題だ。食品添加物や農薬、それに遺伝子組み換え食品。試しにインターネットで“食の安全”を検索してみたら、なんと1,360,000件もヒットした。それだけ人々の関心が高いということである。
 日本人は概して、良くも悪くも、声の大きな人間が一言叫ぶと皆それに追従するきらいがあり、その意味でわが国の食品は世界的にみて安全な方なのだと思う。が、しかし、日本の食品自給率はわずか40%に過ぎない。つまり、その60%を海外からの輸入に頼っているのである。これは、スーパーで肉や魚の産地表示を見ると外国産の物が多いことや、BSE問題によりアメリカからの牛肉輸入がストップしたために牛丼が姿を消したことなどからも実感できるだろう。

 さて、ここで採るべき道は二つ。極力食べ物の安全には注意しながら、(1)多少人体に悪い物を食べているかもしれないが、気にしてもしょうがないと割り切って食べる、(2)更に細心の注意を払い、多少でも疑わしき物は排除する、つまり食べない。
 以前、こんなことを言うお医者さんがいた。「よく、やれ酒は体に良くない、タバコは毒だ、止めた方が良いといったことを聞きますが、あれは嘘だと思います。多少は癌の発症率に影響あるかもしれませんが、無理に止めようとしてストレスを溜める方がずっと体に悪い。ストレスが体にとって一番悪いんです。」私は彼に従い、こと食と酒に関しては、大らかに生きている。
(これじゃあ食育にならないって、すみません。)

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