縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

タスマニア・ワインの旅

2006-05-08 23:48:59 | もう一度行きたい
 昨日タスマニアのワインを開けた。“Marion’s Tamar Valley Pinot Noir 1993”である。何かの記念日に飲もうと思っていたのだが、劣化しているのではとの不安がよぎり、ついつい開けてしまった。実はこのワイン、新婚旅行に行った際、現地で買った記念すべきワインの1本なのである。1ダース買って来たのが、これでついに残り2本になってしまった。

 タスマニアへはワインがメインというのではなく、妻が動物を、フェアリー・ペンギンやタスマニアン・デビルを見たいと言って訪れたのであった。季節は春から初夏、そう日本でいえば5月。しかし、オーストラリアの南にある島、タスマニアは寒かった。
 我々はホバートで1泊した後、レンタカーで北に向かい、ジョージタウンで1泊してペンギンを見、そしてその翌日、タマー・ヴァレーのワイナリー巡りをした。そこには10箇所程のワイナリーがある。

 タスマニアのワイナリーの特徴、それは家族経営と、おそらくそこから来る、暖かみ・やさしさ・素朴さ、といったものだと思う。パイパース・ブルックやタマー・リッジを除けば、どこも規模の小さい、家族経営のワイナリーのようだ。そのため日本はおろか、オーストラリアでさえ、タスマニア・ワインはあまり見掛けない。生産量が少なく、ほとんどが島内で消費されているらしい。ワイナリーでの販売も重要な販路の一つなのか、小さなショップが併設されているところが多く、テイスティングにも快く応じてくれた。人手が足りず忙しいだろうに、タマー・ヴァレーで出会った方は、皆、親切だった。

 なかでもお勧めのワイナリーは、冒頭に挙げたマリオンとホルム・オーク。タスマニアは寒いので(緯度的には北海道と同じくらいだ)ワインには向かない気がするが、ピノ・ノワールやリースリングだけでなく、場所によっては良いカベルネ・ソービィニヨンも育つそうだ。そのあたりをテイスティングしながら、気に入ったワインを買えば良い。ただ善良かつ小心者の我々二人は、ご馳走になった以上は買わねばならぬとの強迫観念に駆られ、どんどん買ったワインの本数が増えてしまった。
 あと、旦那さんがワインを作り、奥様がラベルの絵を描いている、というワイナリーがあった。デラメアである。なかなか洒落た絵を描いていた。彼女はワイン作りの説明もしてくれた。英語のため僕がどこまで理解できたかは別として、熟成させているワインの瓶を毎日少しずつ回しているのよ、と言ったのを覚えている。小さなワイナリーといっても結構な瓶の数だ。我が子のように大事にワインを育てている愛情が感じられた。

 タマー・ヴァレーのワイン巡り、皆さんにも是非このアット・ホームな雰囲気の中で、日本で味わうことのできないタスマニア・ワインを堪能して頂きたい。
 が、移動手段は車しかないので、その点は注意が必要だ。飲み過ぎてはいけない(そもそも飲んで運転すること事体いけないが)。もっとも酔っ払って運転してもワインルートで人を轢く確率は極めて低いだろう、なにせ田舎だから。その代わり、動物を轢く確率が高い。可愛い動物を守るため、運転にはくれぐれも注意してください。


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