縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

ストライキ、ブランコ、そして“おもてなし”?(バスク旅行その1)

2017-07-26 21:31:57 | もう一度行きたい
 HOP! ストライキ? えっ、勘弁してよ。

 出発前日の夜、エールフランスから突然メールがやって来た。HOP!(主に短中距離便を運航するエールフランスの子会社)のパイロット組合のストにより、僕の乗る便が欠航となる恐れがあるという。チケットはすべてJALで買ったが、欧州内の移動はエールフランス(運航はHOP!)とルフトハンザを使う予定になっていた。

 今回はフランス・スペイン両国に跨るバスク地方を巡る旅。成田からパリに飛びトランジットついでにパリで一泊、翌日飛行機でビアリッツへと向かいフランス側バスクを観光、スペインへの移動はバス、サン・セバスチャンでピンチョスを堪能した後ビルバオからフランクフルト経由で帰国、というのが大まかな行程。
 このパリからビアリッツへの飛行機がストで飛ばない可能性大というのである。

 ビアリッツへはエールフランス本体が運航する便もあり、それに振り替えられると良い。しかし、エールフランスの電話受付はとうに終了しており(因みにJALも)連絡のしようがない。ウェブサイトで便を変更しようにも、まだ欠航が決まっていないせいか、JALは勿論、エールフランスのサイトでも変更できなかった。フランス本国のサイトも試してみたが、あなたの予約は管轄外とのつれない返事。う~ん、最悪パリで立ち往生か?

 年に一度の海外旅行を、たかが HOP!如きに台無しにされてたまるか! 他の交通手段、鉄道は? ネットで調べたところ、なんとフランスが誇る高速鉄道・TGVが走っているではないか。パリ-ビアリッツ間、飛行機で1時間強のところTGVだと4時間強。まあ空港への移動時間その他を考えれば許容範囲といえよう。ただストのせいか、ほとんど空きがない。空いているのは15:52発の列車のみ。明日エールフランスに連絡が付くのを待っていては、この列車も売り切れてしまうかもしれない。キャンセル料 @15ユーロを保険料と割り切り、僕はTGVのチケットを買った。

 ところで、僕はエールフランスのブランコのCMが結構好きだ。映像といい、音楽といい、フランスっぽさ、センスの良さを感じるからだ。
 が、あの音楽を20分以上も繰り返し聞かされてはたまったものじゃない。翌朝エールフランスに電話したところ、電話が混み合っていますと、ずっと待たされた。が、幸いエールフランスが代替便を用意してくれ、19:13の便でビアリッツに飛ぶことが出来た。当初の予定より3時間遅れ。やれやれ。

 後日、HOP!のストで大変だったとフランス人にこぼしたら、そんなのしょっちゅうさ、と言われた。確認すれば HOP!に限らず、エールフランスやルフトハンザもよくストをやっている。日本でも80年代初めまでは鉄道、バス、航空会社等交通機関のストが多かった。いつの間にか日本でストはほとんど見なくなったが、海外を旅する際は航空会社の直近のストの状況等をチェックした方が良いかもしれない。

 もう一つ今回感じたのは、鉄道のチケットの買いやすさの違いである。TGVのチケットは前日にネットで簡単に買うことが出来た。チケットは印刷すればOKだ。
 では、海外からネットで新幹線のチケットを買うことは出来るだろうか。恥ずかしいかな、ほとんど無理である。JR東海の英語サイトを見るとチケットは駅の窓口か代理店で買って下さいと書いてある。JR東日本は英語サイトでチケットの予約は一応できるが、前日までに駅窓口にチケットを取りに行ったり、種々情報を登録する必要があり結構面倒そうだ。観光立国を目指すという割には、極めてお寒い状況である。日本の“おもてなし”はどこに行ったのだろう。

 何はともあれ、こうして旅が無事(?)始まった。