ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

かの如く

2020-06-23 | 腹腔鏡

『麻酔がかかっていないかの如く手術する』

腹腔鏡下手術をしているときには、患者さんには当然のことながら麻酔がかかっています。もし、麻酔がかかっていないのに手術操作をしたらどうでしょうか?痛いですね。臓器や組織をむやみやたらと引っ張ったら、、、とてつもなく痛い!でしょうね。年長の外科医なら必ず知っている「ゲバルティッヒ」という言葉があります。ドイツ語で乱暴なという意味です。そういう言葉があるのは、乱暴な手術というのが昔からあったからでしょう。

でも、臓器や組織に優しく手術していたらどうでしょうか?不必要に引っ張ったり、押し込んだり、臓器や組織が動かされることなく手術操作が淡々と進んでいくビデオを観ると、「これ、ひょっとして麻酔覚めてたとしても痛くないんじゃない?」と錯覚してしまうかもしれません。できることなら、そんな風に見える手術がしたい、と思います。そういう手術は実際に麻酔科医は麻酔を深くしすぎる必要もなく、結局は患者さんにとって負担のない手術になると思います。

麻酔がかかっていないかの如く手術する。腹腔鏡下手術の場合、鉗子操作にはどうしても制限がありますから手術操作はついつい乱暴(ゲバルティッヒ)になりがちです。優しい手術をしたいのなら、もし、患者さんが起きていたとしても痛くない手術をする、そういう配慮があってもいいですよね。

 

 

 


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