Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

初雪の朝

2007年01月20日 | diary
 昨日も飲んだ。割と深く飲んだ。なんであんなに飲んでしまうのか?そもそも、お酒抜きで人と会うことが極端に少ない気がする。約束があるということは、お酒を飲むことと同義だったりする。

 で、今夜も飲むわけでね。うーんと、JB追悼ナイトなのだ。

 部屋のインターホンが鳴ったので、ドアを開けると、そこには郵便屋さんが1通の絵葉書を持って立っていた。「すみません。この方はこちらにお住まいでしょうか?」。郵便屋さんはそう言って、僕にその絵葉書を見せた。宛先に僕の名前はなく、しかし、僕の知り合いの名前が書かれていた。ふむ…。どっかで見たことある字だなぁと思って、差出人をみると、そこにはよく知った名前が書かれていた。「あーなるほどね。わかりました。僕に任せてください」と、僕はその絵葉書を受け取ることにした。郵便屋さんはほっとした表情を浮かべ、「あーよかった。それではよろしくお願いしますね」と言って去っていった。

 住所の書き間違え。絶対あり得ないとは言わないけど、あまりやらない間違いという気もする。そんな差出人のことを想像して、ちょっぴり笑い、ちょっぴりなごんだ。

 お昼過ぎに自転車で海へ。海岸線にある店でアジフライ定食を食べてから、いつものサイクリング・ロードをのんびり。こきこきとペダルをまわす。平日だけに人も少なく、風も吹いてなくて暖かくて、とても気持ちのいい1日だった。途中で仕事中の友人と遭遇。彼はサイクリング・ロードに積もった砂を取り除く作業をしていて、道をみんなが走りやすい状態にしてくれていた。いったい誰がやっているのだろうと、僕は長年思っていたのだけど、まさか自分の友人がやっているとは思わなかった。いつもお世話になってますという気持ちを込めて缶コーヒーをおごった。2人で道端に座って、コーヒーを飲みながらしばし休憩。海がほんとに穏やかで、平和な時間だった。かつて「音楽にしか興味がもてない」と漏らしていた友人が「最近は読書をしてます」と言った。どうやら、興味の幅がいくらか広がったらしい。よかったよかった。

 なんとなく晩飯でも食うかということになり、別の友人も呼んで、3人で藤沢の飲み屋へ。ここでも話は音楽のことになり、あーだこーだと言ってるうちに時は流れ、僕らは2軒目に流れ、またたく間に終電は走り去り、僕らはすごすごとタクシーで帰っていった。

 で、今日も飲むと。えっと、JB追悼ナイト。外は雪が降っている。

37本のロウソク

2007年01月19日 | diary
 仕事の予定がずれたことで、ぽっかり暇になったんで、はじめて有給休暇なるものを使って、家にいたりする金曜日。自転車に乗って、どっかへ行こう。でも、その前にフェアポート・コンベンションの『Unhalfbricking』を聴いている。そんな有給休暇の金曜日午前中。幸せなり。

 おかげさまで、今年はいい誕生日を過ごすことができた。外は雨が降っていたけど、たくさんの心づかいと、気持ちのこもった贈り物と、笑顔に囲まれて、あとすっかりご馳走になって、僕の心はほんのりとあたたかかった。カード、メール、BBSへの書き込みも嬉しかった。どうもありがとう。今日から週末にかけては、いただいたCDやDVD を観たり聴いたりしようと思っている。

 サンディ・デニーが“Who Knows Where the Time Goes?”を歌っている。何度もくり返し聴いて、歌詞を覚えたい。上手に歌えなくてもいいから。僕はサンディ・デニーとは特別な出逢い方をした。そういうことってあるんだなと思う。

happy birthday to me

2007年01月17日 | diary
 なんだかんだで今年もやってきた誕生日。“I Call Your Name”、“Bad Boy”、“Slow Down”、“I'm Down”、“Long Tall Sally”、“Twist & Shout”、とロックン・ロールなビートルズで36歳の最後を締めくくり、日付けが変わって、僕は37歳になった。

 つまり30代も後半戦に突入。すっかり中年。そこんとこよろしく。

 今朝、目が覚めてカーテンを開けたら、外は雨が降っていた。少しだけ晴天を期待していたみたい。でも、そんなこと気にしないよ。

 ターンテーブルにはキンクスの『Lola Versus Powerman and the Moneygoround Part One』をのせた。そして、レイのように強く優しく生きていこうと思った。

Hot Burrito #1

2007年01月16日 | diary
 今朝はフライング・ブリトー・ブラザーズの『The Gilded Palace of Sin』をかけて、まだちゃんと追悼できていないスニーキー・ピートを偲んでいる。彼が弾くペダル・スティールの音色は、少しも古色然としてなくて、どこまでもみずみずしい。このブリトーズのアルバムに限らず、スニーキーが参加してる作品は、僕が持っているレコードの中でもけっして少なくない。でも、1枚と言われたら、やっぱりこれかなぁと思ったりする。グラム・パーソンズのヴォーカルとともに、アルバム全体のイメージを決定付けている。

 昨日は、部屋の片づけをしてから、まったりとレコードを聴いていると、マイケル・ブレッカーが亡くなったというメールをもらった。僕は彼のことも彼の音楽のこともよく知らないのだけど、名作『Born to Run』に収録されている“Tenth Avenue Freeze-Out”でのテナー・サックスが彼であることは知っている。だから、僕にとっても彼は恩人ということになる。今朝起きたら、BBSにも書き込みをいただいていて、ポール・サイモンとも演っていることを知った。たくさんのいい演奏をありがとう。

 しかし、みんないなくなっちゃうんだな。全部に反応してたら、年中悲しみにくれてないといけなくなっちゃう。先日のレコード新年会でも、「今日かかった曲の中で、故人の比率は何割くらいかね?」なんてことも話題にもなったんだけど、もはやシャレにならないとこまできてる気がしないでもない。ビートルズもザ・フーも半分だなんてね…。

 でも、いつも思うことだけど、いい演奏は残るし、残りつづける。だから、ミュージシャンに死はない。僕はそう思うことにしたい。

夢のあと

2007年01月15日 | diary
 無作為に床に転がったビールの空き缶が34本。いい具合にだめ~な感じだったりする。そして、散乱した無数のレコード達。ツワモノドモノユメノアト…。

 午後2時からスタートしたレコード新年会。“One Fine Day”とか“Wouldn't It Be Nice”とか“Good Rockin' Tonight”とか、新年らしくポジティヴなタイトルの曲てんこもりの、大変おめでたい会となった。また、ポジティヴとかそういうんじゃないのだけど、友人がザ・バンドのセカンドのオリジナル盤を「5800円で買いました!」と、にこにこ顔で持ってきたので、そちらもありがたく鑑賞。生演奏もあり。僕以外はみんなバンドマンなので、いつもならギター弾き語り程度なところを、今回はちゃんとギター・ソロがはいったりして、ちょびっとそれらしかったのが新鮮だった。あとはひたすら飲みつづけ、ターンテーブルにレコードをのせつづけ、思いつくままにしゃべりつづけ、最後は“Midnight Train to Georgia”で軽くはじけて、23時30分無事終了。

 で、床には夢のあと…と。ま、楽しかった証拠ということで。

 少し早めの誕生日プレゼントをいただいた。ゲイリーUSボンド“Quater to Three”とアイズレー・ブラザーズ“Twist and Shout”のシングル盤。「スプリングスティーンとビートルズのゆかりの品です」という粋な心づかい。ありがとう友よ。ずっと大事にするよ。

 昨日の面々とはよく集まって音楽を聴いたり、お酒を飲んだりするのだけど、みんな本当に音楽が好きで好きでしょうがないのが伝わってきて、それがなにより嬉しいし楽しい。そんな僕らは、きっと、幸せものなんだと思う。

New Morning

2007年01月14日 | diary
 沖縄もずく、うめー!と思ったのだった。

 昨日は、カツサンドとビールを買って、夕方の海を眺めに行った。午後からちょっと雲が出てしまって、富士山は隠れて見えなかったけど、夕焼け色に染まった波打ち際はやっぱり美しかった。この季節のサーファーは上手な人が多い。日が暮れるまでぼんやりする。知り合いが犬の散歩で通りかかったので声をかけ、一緒にビールを飲む。とてもかわいい柴犬を連れていて、名前はコロといった。しばし、戯れさせてもらう。海には犬がよく似合う。

 あったかくしていったつもりだったけど、寒くないわけなく、夕日が落ちるのを待ってからすぐに退散した。ビールが1本あまったので、パーカーのポケットにしまった。

 で、江ノ島駅の近くにある飲み屋に入って、生まれてはじめて沖縄もずくを食べたと。そういうこと。

 家に帰ってからは、前日にいただいたデジタル・ポータブル・プレーヤーをちっこいスピーカーに繋いで、バーニー・ケッセルを聴いた。なんとなくベッドに横になったら、そのままうとうと寝ていた。最近、横になるとすぐにこてっといっちゃうんだよな。気がついたらもうすぐ0時だった。ベッドの中はぬくぬくとあったかく、もはや出る気がしない。携帯にメールがきたので返信して、そんなことを何回かくり返して、しばらく本を読んでたら、やっぱり眠くなってきて、そのまま寝た。

 いやーよく寝たなぁ。12時間くらい。寝てばっか。

 今日は仲間と我が家で新年会。友人曰く「“Happy”とか“I Fell Fine”とか、新年らしくポジティヴなタイトルをもった曲をたくさんかけよう」とのこと。大変よろしいかと。僕はなにをかけようかな?ディランの“New Morning”なんて、新年って感じでいいかもしんないね。

リャマが幸せを運んでくることもある

2007年01月13日 | diary
 昨日は久しぶりに牛角へ。ビールを飲んで、牛肉食って、相変わらず音楽の話をしていたら、隣の若夫婦が「僕らも好きなんですよー」と話しかけてきた。ところが、いつしか話題は漫画へと流れ、異様に盛り上がる3人を尻目に、僕はすっかり置いていかれたのだった。

 つーか、3人揃ってなんでそんなに詳しいんだよ。

 でもさ、例えば僕が音楽の話をしているのを、昨日の僕のように、わけもわからず聞いてくれてた人達も、これまでに絶対いたに決まってるわけでね。人のこと言えないというか…。

 まぁ、いいや。

 デジタル・ポータブル・プレーヤー(i-podみたいなもん)をいただく。「新しいのを買ったから。お古だけどいい?」と言われたが、もちろん駄目なわけありませんえん。だって、これでいつでもどこでも好きなときに好きな音楽を好きなだけ聴くことができるわけでしょ。わくわくするね。はやく使い方を覚えよう。

 気がついたら、昨日もまたレコードを1枚買っていた。ステファン・コーンというモータウンの白人シンガーソングライターで、ジャケにはどういうわけかリャマみたいな動物が写ってたりする。犬とか猫とか馬とか熊とか、まぁ動物ジャケっていろいろ世にあるわけだけど、リャマはさすがに珍しい気がする。でも、のどかな雰囲気が良くて思わずジャケ買い。絶対誰も知らないだろうと思ってたら、アナログ・バーのマスターに「あーそれ持ってるよ。前に聴かせてあげたじゃん」と言われた。そうだっけ?

 一夜明けた昼下がり。レコードをターンテーブルにのせて、ジャケを飾って、このアルバムを聴く。美しいメロディと優しい歌声。素朴なサウンドに添えられた爽やかなストリングス。すごく気持ちがいい。差し込む陽射しがまぶしい部屋で聴くのにぴったりの1枚だった。

 結論:リャマ・ジャケは信頼できる。

 ま、他にはあんまりないと思うけど。

シルクスクリーンの年賀状

2007年01月12日 | diary
 トム・ウェイツのレコードをB面にひっくり返して、ベッドに横になったら、そのままうとうと寝てしまった。携帯が鳴って目が覚めたときには、レコードはとっくに終わっていた。相手の声が聞こえてきた。話をするのはとても久しぶりだったので、僕らはお互いの近況を報告し、あとはぽつぽつと思いつくことを1時間ほど話した。僕にしたら長電話だけど、伝えたいことの心量を思えば、きっと長くはないのかもしれない。

 はっきりと言えることもあれば、なんとなくしか伝えられないこともある。でも、なんとなく伝わればそれで十分なのかもしれない。なにも術がないよりは、ずっといい。

 今朝は、この前買ったバシティ・バニヤンを初めて聴いた。「なるほどねー」と意味もなく思ったりした。で、今はクラプトンの『There's One Every Crowd』をかけている。これはこれでほっとするね。“Better Make It Through Today”とか。

 この前の下北沢でたくさんレコードを買ったから、まだちゃんと聴けてないものもあったりする。はやく家に帰れたときに、ゆっくり時間をとって聴きたい。聴いてないレコード。読んでない本。観てないビデオやDVD。いっぺんにできることは限られているなぁと思う。電話でもレコードの話になった。3枚ほど買ったらしく、「今年の上半期はこれで十分」と言っていた。ほんとはそれくらいでいいのかもしれない。

 ポストに年賀状が1枚入っていた。手作りのシルクスクリーンが貼られ、たくさんの文字が並んでいた。とても丁寧な字だった。今日、返事を書こうと思っている。

Dan Fogelberg

2007年01月11日 | diary
 新年のご挨拶第2弾として、昨日は茅ヶ崎のとあるバーへ。ドアを開けると、カウンターに女の子がひとり座っていた。なんでも4日前にふられたという。でも、気丈に明るく飲んでいた。くじらのようなマスターと3人でそんな話をあれこれとした…というか、聞いていた。帰ろうとすると、彼女がビールをおごってくれると言ったので、もう少しいることにした。で、なんとなくタイミングをのがしのがし、結局、終電で帰ってきた。

 店に入ったとき、ちょうどトラベリング・ウィルベリーズの『Volume.1』が流れていた。「おっ、いいのかけてますね」と僕が言うと、「当たり前じゃん。なめてもらっちゃこまるよ」とマスターは言った。それからホール&オーツのアトランティック時代のベスト盤がかかった。「おっとー、昨日聴いたばっかりですよ」と言うと、「この頃のホール&オーツは本当にいいよね」とマスターが言った。

 次にかかったのはダン・フォーゲルバーグだった。「MIYAIくん、これ誰かわかる?」と訊かれ、ダン・フォーゲルバーグかなぁと思ったんだけど、自信がなかったので、逆にこっちから質問することにした。

 MIYAI:「大ヒット曲はありますか?(“Longer”のこと。全米2位)」
 マスター:「うーんと。ないね」
 MIYAI:「ギターがうまい人でしょ?」
 マスター:「どうだろうな?ま、ギタリストじゃないよ」

 やっぱり違うのかと諦め、降参したら、渡されたCDはしっかりダン・フォーゲルバーグのファーストだった。「うっ!やっぱりじゃん!いやさ、俺、最初からダン・フォーゲルバーグだと思ったんだよね。ちくしょう!だから、さっきの質問もさぁ…」と、ちょっと取り乱すほどの悔しがりようだったと、えっと、自分でも思う。

 そんなこと、どうでもいいのにね。なんでいつもああなっちゃうんだろな。俺ってかっこわりぃ。

 とまぁ、そんなこんなで更けていった茅ヶ崎の夜だった。今年もときどき飲みに行こう。

Isn't It a Pity

2007年01月10日 | diary
 昨日は新年の挨拶回りを少しした。今日はもう少し遠くまで行ってこよう。都内に出るのも、なんだか久しぶり。

 いつも行くアナログ・バーにも新年のご挨拶。軽く1杯のつもりが2杯になり、2杯のつもりが3杯になり、3杯のつもりが‥ってまぁいいや。気がついたら3時間ほどたっていた。ニルソン、カーティス・メイフィールド、マイルス・デイヴィスなどがかかっていた。きっと気持ち良かったんだろう。

 帰ってから、ニーナ・シモンの『Emergency Ward』を聴いた。昨年の暮れに地元の中古レコ屋さんで買った1枚。A面がライヴでまるまる1曲“My Sweet Lord”、B面がピアノの弾き語り2曲で、そのうちのひとつが“Isn't It a Pity”という、なんともジョージ・テイストな1枚。ニーナとジョージの歌はとても相性がいい。

 ニーナはすべてを許してくれる。ふくよかな歌声で包んでくれる。そして、乗り越えていく力を与えてくれる。それは音楽だけがもつ特別な力なのだと思う。

 正月に買った小説『Moment』をまだ読みはじめていない。それなのにこの前、小川洋子の『博士が愛した数式』を貸してもらった。先が詰まってきたので、電車の中で読むとしよう。電車に乗るとたいていは寝ちゃうんだけど、今日はどうかな。