サンパウロの庶民的生活

わたしの半径1メートル以内で考えたことや感じたことをつづってみようと思います。

道具より使う人

2009-05-21 18:43:42 | Weblog

 よく道具屋さんで売っているほうき。はく部分がカラフルなプラスチック素材でできている。
 なんかプラスチックだと硬い感じで、しかも、時間がたつにつれ、プラスチックなりに毛羽立ってくる。そうすると、当然かなりはきにくい。
 だけど、ブラジルの人たちは、そのほうきをかなり見事に使いこなす。やっぱり道具は使う人によるんだな・・・

アラブなおもてなし

2009-05-20 11:20:58 | Weblog
 数年来の願いが少し叶えられた。
 意味もなく、アラブの世界に魅せられている私。サンパウロはブラジルだけど、アラブに近い人々が暮している。
 いつもお世話になっている事務所のご縁で、あるレバノン人のご自宅へお邪魔させてもらった。
 そして、アラブのコーヒーはどんなものかと尋ねると、熱湯を鍋に沸かして粉を入れて、粉が沈むまで3分くらい待ってからコップに注ぐと教えてくれた。

 「コーヒーを飲みますか?」と聞かれて、普通のタイプか、アラブ式かを選ぶことができるのに興味津々。もちろん、アラブ式をお願いした。

 ずいぶんと柄の長いコーヒー専用鍋でコップにコーヒーを注ぎます!味は、濃いけれどまろやかといった感じかなあ…
 

アーティチョーク(朝鮮あざみ)のこと

2009-05-19 16:46:46 | Weblog
 ブラジルは柿の季節で、ピエダージというサンパウロから150キロ離れた町で柿祭りがあったそうだ。ピエダージという町は日本の人がたくさん住んでいて農業を営む人がたくさん!冬柿も大きくて甘くてびっくりするのだけれど、何だこれは!

という植物が栽培されています。朝鮮アザミ(アーティチョーク)という食べ物だそうです。(ちなみにブラジルではアウカショフラといわれている)
 
 一体どこを食べるんだ?という感じですが、ちゃんと料理の仕方があるそうです。葉?の部分も茎の部分も食べられるそうで、実は以前買ってみたことがあるけれど、料理の仕方が分からず、ただゆでただけでは、ほとんど味気がなかった印象だ。なんでも「貴族の食べ物」なのだそうな!

言われてみれば、この華やかな盛り付け・・・上の料理は全部アーティチョーク料理です。
↓ただゆでたもの。葉と茎の部分




サンパウロで暮らす日本人女性

2009-05-18 17:41:29 | Weblog
 何を持って日本人と定義しているかといえば、例えば、日本語を母語、とする人とすれば、ブラジルには数十万人の該当者がいそうだ。

 とにかく、ブラジルには日本人女性(子ども時代を日本で過ごしてからブラジルに来た人)が今も多分、数万人と暮しているはずだ。多くは60、70歳代以上で、50年近く前にブラジルに渡ってきた人たちだ。

 最近も、ここ20年以内、特に10年以内にブラジルに来たという人も密かにいる。
 実は、最近来た人々とは、個人的になかなか知り合うチャンスが少ない。特に個人的に結婚などで渡ってきた場合が多く、その場合はブラジルに基盤を持つ旦那さんファミリーの傘下に入ってしまい、おなおさらのことである。
 何かのご縁で偶然出会い、万が一の時は、連絡を取り合える人がいそうだ、という程度の気分になれる。そのくらいの出合いがほとんどだ。
 それも無理なく、みんなそれぞれの生活があるし、サンパウロといったって人口1000万人の大都市で、かなり広いので、歩いてすぐいけるような場所に暮しているのではない。

 だけど、どこの国でもそうだと思うけれど、日本というアイデンティティーが内に身に付いている人であれば、3、4年もしたら、日本の香りが生活のどこかで恋しくなる。食べ物かもしれない、言葉かもしれない、男性、女性かもしれない!インターネットも電話もあるけど、体温の感じられる心の通う日本が!

↑ピエダージという日本人の多く暮す町の農園で育てられている柚子。この柚子入りのお風呂で体が温かくなるんだそう!まさに日本の香り。3個いただいたので、お漬物に使おうかな!?

 そして、やっぱり、一番葛藤するのは、小さな子どもを持つ女性に違いない。男性でも女性でも、一人でいる分には、もし悩めば、全く自分の計画したことをとりあえず自らの意思にもとずいて実行していくことができる。でも、小さい子どもがいると、自分の意思を貫き通して行動はできない。ましてブラジルで。特にブラジルは機械的に人間に便利に用意されているという場合が日本よりは少ない。
 かなり、自分を通したいと思う私でさえ、90%以上は子ども、残り10%を、どう100%に近づけるかが日々の課題である。子どもを保育園に預けたらという考えもあるけれど、そこに様々な子育て論からすっと動けないのが、これまた日本人女性だと思う。ほんとか、うそか、三つ子の魂。私は多少本当だと思っている(子どもによるとも思う)ので、これだけは譲れず、今日まで母子で過ごす時間を重視するにいたっている。
 
 同じような立場にある4人の女性と、ある場を借りて集まれるチャンスがあった。本当にうそ偽りなく、みなさん自分の意思をしっかり持った、責任感のある女性ばかり。本当にこの出会いは貴重で、すごく心に響く出会いだった。 みんな子育てを中心にだんなさんの仕事を手伝ったりするという生活をしていて、なかなか外で自分の思うように世界を広げていけるチャンスは持ちにくいという。でも、子供さんたちはみんなすくすくといい子に育っているように見えました!
 子どもたちはみんな日本の匂いをかぎながらブラジルで育っていて、母方から見れば新しい日系二世です。健全に、普通の日常に幸せを感じて生きれる子に育てる、それって、母親が外の世界で活躍することと同じ、もしかしてそれ以上に、女性にとっては大業だ、と感じる瞬間でした。
 
 4人のブラジルの生活は、みんな(私以外)、ブラジルに基盤(家族)を持つご主人なので、どうしてもご主人の歩調で生きているという、一見、すばらしい、でも、どこか自分で生きているようで生きている心地がしないという、ある意味贅沢な悩みですが、でも、実はすごいショックな悩みです。日本では普通に生きれる大人が、ある日、価値観も文化も違うところにポンと来たら、赤ちゃんのようなもので、自分の足で動けないのは、それまで動けていることを知っていた故に苦しいことです。もちろん、悩みなんて毎日色々発生するわけで、そんな時、全てあるがままを受け入れてくれる人、場所があるのは、重要です。
 自分の力や意思だけが全てではない、と言うことを初めて身をもって分かるようになったのは、私の場合、ブラジルだった。4人の方も同じように感じていると思った。当たり前のことが当たり前でなくなる。これは貴重な体験で、今の豊かさが続いてきた私たちが育った日本では、なかなか体験できないことかもしれない。おそらく、そういうことを日本で最後に大きな単位の人々が体験できたのは、1945年の終戦の時ではないか?そして、そこで培った強い精神が戦後の日本が復興したエネルギーではなかっただろうか?などと考えてしまう。
 神様はいると思う。それは目に見えないだろうけれど。不思議な縁から出会った4人の集まりが、それを証明しているように思った。

マンジョッカの伝承の人形劇

2009-05-17 16:43:11 | Weblog
 
 土曜日は、幼稚園で人形劇が開催された(カメラを忘れてしまった)。
2人の男女が人形師なのだけれど、2人とも本当にプロで、特に一人の男性は漫才のノリで劇が進行されていた。言葉はあまり理解できなかったけれど、とにかく、人形師の表現が面白くて、幼稚園の子どもたちとともに笑えるところがいっぱいだった。
 昨日の題目はインディオの伝承物語「マニ」で、マニとはマンジョッカ(キャッサバ)に宿ると信じられているインディオの少女の精霊のようなものです。 
↓引っこ抜かれたマンジョッカ

 ブラジル人は、生まれながらに役者だって思えるような人がいっぱいいるけれど、つまり表現力に長けているということで、さらにブラジルでプロでやっているとなれば、日本でなら吉本で活躍できそうだと感じる人が多い気がします。
↓週末のフェイラで最近はいつもマンジョッカを買ってゆでて食べている。

水よりもお得かな・・・

2009-05-16 17:26:55 | Weblog
 外を歩いていてのどが渇いたとき、水を買うのはどうも気に入らない。なんか損した気分になるというか、家からでも持ってこれるわけで。
 そんな時、時々見かけるのがオレンジジュース屋で、といっても露天だけれど、一杯50センターボ(25円弱)だし、ちょっとのどを潤すにはビタミンCも取れそうな気がして、水よりはお得な気分に・・・

歌う人

2009-05-15 18:54:57 | Weblog
 とりたてて珍しくもない家並みのある通り。

 えらい大きな音量のマイクとキーボードで歌う人の声が聞こえてきた。
 こんなに家が隣接しているのに大きな音を出して、誰も文句が出ないのが不思議。でも、私もあまり気にならない。
 迷惑なんていう発想はそっちのけで、平日の午後に絶好調で練習している姿がなんともカルチャーショックで・・・

久々の本屋さんで、五味太郎さんの本!

2009-05-14 17:39:19 | Weblog
 人との待ち合わせの時間に1時間早かったので、パウリスタ大通りにある本屋さんで時間をつぶすことに。

 以前からあった本屋さんだけど長らくいっておらず、久々に入ると、かなり素敵な内装に!
↓実際は写真よりももっと素敵な雰囲気です

 といっても、私はいつも自らの趣味で子どもコーナーか美術コーナー(あまり高度なポルトガル語が必要なく楽しめるため)で長居するだけで、あまりたくさんの種類の本があっても関係なく・・・

 そうしたら、いきなり目に付いた本が日本をテーマにした本。一冊は『私の日本のイメージ』という絵本で、著者は日本人。中は日本の色々な日常の場面が、可愛い絵とポルトガル語で説明されている。かなりタイムリーな日本文化紹介絵本で、思わず私も買いたくなるような魅力があった。

↑右が『私の日本のイメージ』、左が懐かしい五味太郎さんの翻訳絵本
↓『私の日本のイメージ』の風呂場の紹介ページ

 ともかく、1時間くらいは無駄遣いすることなく気分よく過ごせる本屋さんでした。大きな恐竜の骨のような置物があって、かくれんぼしたりして子どもも遊べて助かりました。

未完成な遊歩道

2009-05-13 17:39:39 | Weblog

 舗装の仕方が、なんか中途半端に感じる遊歩道。もうちょっとピシッと平らに圧力をかけてもよさそうなのだけど…
 おまけに向こうに余ったアスファルト用の石の山。子どもが遊ぶおもちゃになりそうだけど、なんか中途半端な感じがして気になって・・・
 こういう風景はブラジルではとりたてて珍しいことではないけれど、気になります。いつ工事が再開されるんだろう・・・
↓小さなことは気にせず、同じ公園でフットサルに興じる人々。



長寿公園

2009-05-12 19:05:31 | Weblog
 家の近所で、時々通過したことはあったのに、その存在を知らなかった公園があった。近所の人に教えてもらって知ることになった公園は、柵と生い茂った植物の中にあり、遠目には分かりにくかった。新装されて一年くらいらしい。

 入ってみると、いわゆる健康機器が公園の遊具になっている。

 公園内の看板には遊具の使い方が書かれていて、公園名には日本語で訳すと「長寿公園」とある。

 運動して健康になろうという気合のある公園のようだけれど、あまりがんばって遊具を使う人は見かけず、のんびりと居眠りをする人の姿が。

 奥には市民プールがあります。