サンパウロの庶民的生活

わたしの半径1メートル以内で考えたことや感じたことをつづってみようと思います。

小さくても知っている

2012-12-31 06:38:46 | Weblog

 独特なセンスの庭師に整えられた小さな木の合間に鳥の巣が。

 よく見ると、上方に屋根のある部分で巣を作っている。小さな鳥なのに雨に濡れないようにする知恵を備えている。 

 分かりにくい葉の合間で鳥の巣を発見した小さな子供の観察力もすごい。(いたずらされて巣が落とされませんように・・・)

巣作りのワラを運ぶ小鳥↓


別居という夫婦のあり方

2012-12-30 06:38:18 | Weblog

 古典的というか前衛的というか、以前からブラジルにはセパラード(いわゆる別居、離婚の手前)の夫婦というのが身近なことだった。それでも、あるマンションで、子どものいる家庭は6軒あるうち、ずばり5軒がセパラードという状況にはあっけにとられた。内、3軒は夫婦のどちらかが偶然にも日系人だった。

 離婚したくてもしにくい状況があるためにセパラードという状態が続く。両親が離婚していない子供は、それを誇らしげに語る少女にまで遭遇してしまった。同じ屋根の下で両親がいるというのは、小さな子供にとっては、何か大いに感ずるものがあるらしい。

 だけど、ブラジルのすごいところは、両親が別居していても、子どもたちも周囲の目も自然体で、母子ともにあまり暗くもないところで、セパラードというのは、いわば平安時代の貴族的な通い婚とか、アラブの王様のハーレム状態で、家だけは母子に与えておくというような、実は人間にとって本能的な自信に満ちた生き様にも思えてくる。ブラジルはまだ至って本能的に生きられる場所にも見えたりする。もっとも、現実的には、男性の経済力がない場合は、子どものいる妻と別れる場合、どちらかといえばよほど卑怯な男性でない限り、男性の方が負担は大きくなるのが古今東西の法則な気もする。

 夫婦が同じ屋根の中で居続ける方が、本能的(つまり、自然界において強者が生き残る法則)には不自然な発想で、一夫一妻制というのは、ある意味、封建主義ではなく近代以降の先進国と呼ばれるようになった国々の人類理想の平等主義に基づくものであるような気もする。どっちも善し悪しでとらえ方次第だけれど。

 セパラードの子供たちは、平日は母親の家にいて、休日は父親の家に通うようなケースが多い。同じ屋根の下にいるといっても、仕事で父親が不在だったり、夫婦喧嘩したりしている空間で子供が暮らすくらいだったら、セパラードで両親が時々会って仲良くしている方が合理的である気もする。

 いくら広いマンションと言っても現代的な密室的な狭い居住空間に、夫婦と子供がいるのは昔以上に至難の業で、夫も妻も一軒ずつそれぞれの家を持って暮らす方が、普通な住居環境にも思える。サッカーの試合会場以上の広い敷地の広い邸宅で同じ屋根の下で暮らすのであれば、一緒に暮らしていると言っても夫婦が顔を合わさなくても済んだりする。

 そもそも男と女は違う生き物である。まして、女に子どもが生まれたら、日常的な実際的な頼りになるのは女の園だったりする。昔の大奥とかハーレムとか、女の世界は怖いけれど、案外本能的には合理的システムだったはずで、イクメンは歓迎すべき存在だけれど、本能的に乳幼児、幼児に対するイクメンの存在は成り立ちにくいのが実際だと思う。だから、セパラードだって発生する。女の要求に男は答えられず、両者の忍耐が限界に達する。ハーレムにもイクメンみたいな男がいたかもしれないけれど、それはいわゆる宦官みたいな、男としてはもはや完璧とはみなされなかった人が主流だったに違いない(現代のイクメンを男とみなさないと言っているわけではない)。 でも、セパラードは現代のプチ・ハーレム環境で、母親の女友達や家族と温かく暮らせる子どもたちは、核家族に固執するよりも健全に生きられる場合がある。社会がどれだけ人間に寛容であるかが問題となってくる。

 アラブの格言にあるらしい。「寡婦と若い娘たちは、世の妻たちを憐れんでいる」

 

 


プレ・ナタール

2012-12-24 06:59:12 | Weblog

 クリスマス・イヴ(英語)=救世主誕生前夜(日本語)=プレ・ナタール(葡萄牙語)

 妊婦の出生前検査もプレ・ナタールなんて言われるブラジル。新生児=救世主!

 聖書の物語をさんこうにすると、一度悪くなった大きな社会環境を修正するのには40年くらいかかるらしく、それは新しく生まれた世代を教育し直してその子供らが大人になるまでの期間ということらしい。実に論理的な解説。


増・サンパウロでの注意点

2012-12-23 06:45:54 | Weblog

 以前からそういうことがあるのは知っていた。

 フェイラの屋台のビニール製の屋根の上には、雨が降り続くと水たまりができる。屋根のあっちこっちの部分で標準サイズのバケツくらいの水が溜まり、屋根が落ちてきそうな雰囲気になる。重さに耐えられなくなると、自然に屋根のゆるい部分から下に水がバシャッと瞬時に流れ落ちる。

 そういう事態は何度か見ていた。

 人間、頭上すぐの場所を見ていることは、背後を見ていることより少ないと思った。初めて体に突然バケツ並みの水が落ちてきて、改めて降り続く雨の日のフェイラでは用心しなければならないポイントを学習する。


冷凍フライド・マンジオッカ

2012-12-21 08:11:59 | Weblog

 冷凍マンジオッカ(キャッサバ、イモの一種、南米原産)の目玉の表記は100%ナチュラル。ナチュラルなイモのままでもおいしいという自信の表示。原材料表記は、確かにマンジオッカだけだった。塩も加えられていない。

 ふと気になって、冷凍フライドポテトの原材料表記を見ると、結構いろんな調味料が使用されているものがあった。使用されているじゃがいもは味付けしないとマンジオッカほどはおいしくないということかな。

 おいしい自然食品なら、ブラジル産マンジオッカ!