翻訳者魂

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天下りより恐ろしい日本倒産

2009-10-22 14:49:52 | 政治
マスコミは、日本郵政の社長人事における天下りをことさら大きくとり上げ、その真実の恐さを報道しようとはしない。

本当に恐ろしいのは日本の倒産だ。

かつて日本では、採算性が悪く、赤字に苦しむ大企業を国家が助けていた。小泉純一郎は、このままの状態が続けば、やがて日本は破綻すると考え、構造改革に踏み切った。

小泉総理の退任後、マスコミは、構造改革は国民の格差を広げた原因だと言い始めた。そして、その声は徐々に大きくなる。

自民党が選挙に負けると、民主党はさっそく郵政民営化にストップをかける。金融庁は、銀行の出費と収入のバランスを確かめもせず、借金の返済猶予を認める。政府は日本航空の再建に途方もない税金を投入する。ゾンビの復活だ。

日本の財政赤字はアメリカよりも深刻な状態にある。政府の借金は脹れあがり、経済の首を締めている。鳩山首相は、財政赤字を減らすことにも、成長を阻害する構造的な問題を解決することにも、何ら道筋を示さない。

政権をとったとき、民主党は福祉に力をいれると約束した。そしてその財源は、財政の見直しによって得ると断言した。

しかし、2010年度の税収はガソリン税の上乗せ税廃止などが原因で落ち込む。そのため、民主党は赤字国債の発行に踏み切るだろう。そしてその額はなんと税収を上回る。これは戦後初めてのことだ。

モラトリアムが導入され、借金まみれのゾンビ企業は税金を支払わない。日本の高齢化も進む。福祉は赤字国債で賄う。

日本はどうなってしまうのだろうか。

(参照: The Return of Japan's Zombie Finance)