多くの中3生が受験する長野県立高校入試後期試験の出願が一ヶ月後に迫り、第一志望のボーダーライン上にいる中3生は出願校に悩む時期です。昨日もある中3生親子から出願校の相談があり、客観的データと20年の指導経験に基づいて、可能性のあるアドバイスをさせていただきました。
年6~7回行われる中3時のテスト結果や通知票の内申点をもとに検討するのですが、この数年、気づくことがあります。それは、中3時のテストの平均点が低いということ。換言すれば、テストが難し過ぎるように思われます。
中1~2年のテストは5教科合計の平均点が300点前後になり、当地区で言えば、400点を取っていれば伊那北高校、350点で伊那弥生ヶ丘高校というのが、一般的な目安です。中3時は1教科あたりの平均点が約10点下がり、5教科だと50点下がって250点前後が平均点となることが多く、伊那北は350点、伊那弥生ヶ丘は300点がボーダーと考えるのが一般的です。高校入試本番の平均点を見ても、過去5年は237点~303点の間に収まっているので、この考え方は妥当です。
しかし、中学によっては中3時のテストが難しくて、ある教科の平均点が30点台だったり、5教科合計平均点が210点台だったりして、生徒の学力を数字で客観的に見られない事象が起きています。平均点が30点台のテストは、テストとしての機能を果たしていないというのが、私の実感。難し過ぎるテストは、学力が相対的に高い生徒(A君)は点数が取れませんが、低い生徒(B君)は難しいテストでも、いつもとあまり変わらない点数を取ったりします。
A君 いつものテスト 90点 → 難テスト 65点
B君 いつものテスト 20点 → 難テスト 15点
これではテストの意味がないですね。やはり1教科50点前後、5教科250点前後にすべきでしょう。テストが難し過ぎることに気づかず、素点のイメージで出願校を決めてしまう受験生は少なくないはずです。難し過ぎるテストは、「テスト問題を作成した先生の自己満」と言われかねませんね。
難し過ぎるテストで思い出すのが、私が高2時の物理のテスト。当時は文系理系かかわらず、高2で物理と化学が必修。文系の学生はヒーヒー言いながらテストを受けていました。結果、両科目とも平均点が低く、ある時、物理の平均点が14点でした(もちろん100点満点中です)。文系の生徒は唯一の選択問題で4点を取るのが関の山で、その唯一の選択問題を外した生徒の多くが0点で、私もその一人でした(笑)が、偏差値は40以上でした。意味のないテストですね。
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