また面白い作家が出てきた。万城目学。76年生まれというからまだ30そこそこの若い作家である。
デビュー作である本作で第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した気鋭。
2作目の「鹿男あをによし」はすでにドラマ化も決定しているというからまさにシンデレラ・ボーイであろう。
とにかく奇妙なこのタイトル。「ホルモー」というのは何なのか?ホルモンではないのか?
まず、そういう疑問から出発するこの作品は、なんと言うか奇妙奇天烈、荒唐無稽、あまりのばかばかしさにあきれたりもするのだが、
何となくそれが許せてしまう緩さがある。
京都を舞台に学生たちが繰り広げる「ホルモー」という競技。「ホルモー」は大学サークルという枠組みの中で行われる。
「ホルモー」を軸に大学におけるサークル活動とそこにおける青春群像が繰り広げられるのであるが、
霊的で奇妙な「ホルモー」の不可思議さといかにも全うな学生たちの青春とのコントラストが面白い。
友人との葛藤や恋愛など誰もが通る学生生活が展開されていくのだが
その展開はどちらかというとステレオタイプと言っていいかもしれない。
この作品で描きたかったのはおそらくそうした学生生活のナンセンスでばかばかしい失敗やあとから思えば取るに足らない葛藤や、
若さゆえのぶつかりや転がりといった、「どうにもならなさ」、(つまりそれ自体が「若さ」そのものであったりするのだが)
へのオマージュでありノスタルジアなのではないか。
若いというのはそれだけで恥ずかしくもあり面映くもあるものなのだ。
しかし、このホルモーに出てくる鬼たち。ちょっと見てみたい気もするが見えるということは、「吉田代替りの儀」に出なくてはならないのか。
いやあ、それだけはちょっとカンベン・・・・。
デビュー作である本作で第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した気鋭。
2作目の「鹿男あをによし」はすでにドラマ化も決定しているというからまさにシンデレラ・ボーイであろう。
とにかく奇妙なこのタイトル。「ホルモー」というのは何なのか?ホルモンではないのか?
まず、そういう疑問から出発するこの作品は、なんと言うか奇妙奇天烈、荒唐無稽、あまりのばかばかしさにあきれたりもするのだが、
何となくそれが許せてしまう緩さがある。
京都を舞台に学生たちが繰り広げる「ホルモー」という競技。「ホルモー」は大学サークルという枠組みの中で行われる。
「ホルモー」を軸に大学におけるサークル活動とそこにおける青春群像が繰り広げられるのであるが、
霊的で奇妙な「ホルモー」の不可思議さといかにも全うな学生たちの青春とのコントラストが面白い。
友人との葛藤や恋愛など誰もが通る学生生活が展開されていくのだが
その展開はどちらかというとステレオタイプと言っていいかもしれない。
この作品で描きたかったのはおそらくそうした学生生活のナンセンスでばかばかしい失敗やあとから思えば取るに足らない葛藤や、
若さゆえのぶつかりや転がりといった、「どうにもならなさ」、(つまりそれ自体が「若さ」そのものであったりするのだが)
へのオマージュでありノスタルジアなのではないか。
若いというのはそれだけで恥ずかしくもあり面映くもあるものなのだ。
しかし、このホルモーに出てくる鬼たち。ちょっと見てみたい気もするが見えるということは、「吉田代替りの儀」に出なくてはならないのか。
いやあ、それだけはちょっとカンベン・・・・。