Manaboo 電子政府・電子申請コラム 

電子政府コンサルタントの牟田学が、電子政府・電子申請、その他もろもろ、気まぐれにコメントしてます。

技術とお金があり過ぎた日本の電子政府

2012年03月25日 | 電子政府の評価
池田信夫氏のブログに優秀な技術者と無能な経営者というエントリーがありました。電子政府においても、「技術者が優秀だから経営者が無能」とまでは言いませんが、日本の技術力が電子政府に与えた影響は少なく無いと思います。 ITバブルが膨らむ中で、電子政府への期待も大きかった2000年前後において、日本の電子政府は明らかにオーバースペックで高機能・高コストでした。日本で作られる電子政府サービスは、諸外国の同 . . . 本文を読む

電子申請の現在と未来(5)、電子申請を甘やかさない

2010年01月06日 | 電子政府の評価
電子申請の現在と未来(4)、国民不在のまま電子申請を作ることが目的化したの続きです。今回は、「国民や政府は、どのように電子申請に対応すれば良いか」を考えてみたいと思います。 ●電子申請との付き合い方:国民の場合 まずは、国民の対応から 国民には、「電子申請の利用者」としての対応と「納税者」としての対応があります。 「電子申請の利用者」としての対応は、次の3つが良いでしょう。 1 使えそ . . . 本文を読む

平成21年度オンライン申請等手続システム評価WG中間報告書、新たに8つの電子申請システムが運用停止へ

2009年12月26日 | 電子政府の評価
平成21年12月21日付けで、平成21年度オンライン申請等手続システム評価ワーキンググループ中間報告書(PDF)が公開されています。 本報告書は、電子政府評価委員会に設置されたオンライン申請等手続システム評価ワーキンググループによるもので、今年度(平成21年度末)に停止すべき電子申請を指摘しています。 これまでの経緯を含めて整理すると ・国の電子申請システムは、H20年度末で64システムあっ . . . 本文を読む

電子申請の現在と未来(4)、国民不在のまま電子申請を作ることが目的化した

2009年12月24日 | 電子政府の評価
電子申請の現在と未来(3)、電子申請の更新ラッシュがもたらす機会の続きです。今回は、「なぜ、使われない電子申請が作られたのか」を考えてみたいと思います。 何十億円ものお金をかけたのだから、せめて国民に喜んで使ってもらえれば、電子申請の費用対効果が悪くても、それなりの存在意義はあったことでしょう。 「なぜ、使われない電子申請が作られたのか」は、様々な原因があったと思いますが、作者は「利用者を置き . . . 本文を読む

電子申請の現在と未来(3)、電子申請の更新ラッシュがもたらす機会

2009年12月18日 | 電子政府の評価
電子申請の現在と未来(2)、停止の背景にある低価格化の流れの続きです。 「電子申請の停止」の背景として、厳しい利用状況と低価格化を挙げましたが、もう一つ大切なのが「更新時期」です。 ●情報システムの更新時期 情報システムを使うためにはメンテナンスが必要ですが、一定の期間が経つと、そのまま使い続けることが難しくなります。この一定の期間が経つ頃を「更新時期」とします。 携帯電話でも、3年ぐら . . . 本文を読む

電子申請の現在と未来(2)、停止の背景にある低価格化の流れ

2009年12月15日 | 電子政府の評価
電子申請の現在と未来(1)、「電子申請の適正化」が加速しオープン化するの続きです。今回は、国や自治体の電子申請が停止となる背景について考えてみましょう。 ●期待を裏切る利用状況 停止の背景としては、まずは「利用」が少なかった(利用率、利用件数、利用者数など)ことがあります。 費用対効果で言えば、「効果」の面で、多くの電子申請が期待を裏切るものだったのです。 政府は、「オンライン利用」とい . . . 本文を読む

電子申請の現在と未来(1)、「電子申請の適正化」が加速しオープン化する

2009年12月13日 | 電子政府の評価
最近になって、「電子申請システム」が新聞やテレビなどのメディアで再び注目されているようです。と言っても、「利用が進まない」とか「割高なシステム」とか「廃止や縮小へ」といった否定的な見方が多いのですが。。。 国の電子申請、利用率10%未満が3割 運用コスト割高(朝日新聞) 国への行政手続きを市民がインターネットで行う電子申請について、朝日新聞が64システムすべての利用状況と運用経費について調べたと . . . 本文を読む

電子政府と補正予算、電子私書箱もクラウドも急ぐ必要無し

2009年10月10日 | 電子政府の評価
先日、東京新聞から取材を受けました。 補正予算の見直しが進められる中で、電子政府関係でも削減が必要なのでは。といった内容でした。 一般紙における電子政府の記事は、その多くが結論ありきで進められるので、深いものとはなりません。しかも、その大半は批判的な内容となります。けれども、一般の人に電子政府の現状を知ってもらう機会が増えるのは良いことと思います。 今後は、「こんなに便利になった」とか「少な . . . 本文を読む

会計検査院による電子申請等関係システムの検査結果、今後の対応を考える

2009年09月23日 | 電子政府の評価
会計検査院が、電子申請等関係システムの利用状況についての検査結果を公開しています。前回(平成18年)の調査結果については、なぜ、電子政府で「一件当たりいくらか」を評価するべきなのかや電子政府で天下りを減らすにはをご覧ください。 その内容は、 オンライン利用拡大行動計画に沿った利用の拡大に向けた諸施策の着実な推進を図るとともに、電子申請率が低迷していてシステムの整備・運用等に係る経費に対してその . . . 本文を読む

業務・システム等の平成20年度最適化実施評価報告書、裏トレンドは「霞ヶ関改革」

2009年09月12日 | 電子政府の評価
第39回各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議資料として、平成20年度における「業務・システム最適化」実施の評価報告書等が公開されています。 1 府省共通業務・システム等の平成20年度最適化実施評価報告書 2 個別府省業務・システムの平成20年度最適化実施評価報告書 3 府省共通業務・システム等及び個別府省業務・システムの平成20年度最適化実施状況報告書(87分野の実施状況報告書一式) 参考1 . . . 本文を読む