江戸観光案内

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高橋

2011-12-17 | まち歩き

高橋は小名木川に架かる橋で、隅田川から数えると萬年橋に次いで二つ目の橋です。高橋を北に渡り真っ直ぐ行くと五間堀となり、そこに架かる弥勒寺橋を渡るとその先は竪川に架かる二ツ目橋(現二之橋)です。反対に高橋を南に渡り真っ直ぐ行くと仙台堀の海辺橋に至り、更にその先を道なりに行くと油掘に架かる富岡橋です。

高橋は何の変哲もないただの橋ですが、このような位置関係から本所や深川を舞台とする時代小説には度々登場します。例えば藤沢周平作品の中では、彫師伊之助捕物覚えシリーズの「消えた女」「漆黒の霧の中で」「ささやく河」に頻繁に登場しています。


二ツ目橋から高橋を経由して富岡橋方面に抜ける通りは現在は清澄通という主要道になっていますが、時代小説の中でも、二ツ目橋は鬼平犯科帳シリーズ(池波正太郎著、文藝春秋)ではお馴染みの軍鶏鍋屋「五鉄」が在る橋として、富岡橋は宮部みゆき著「初ものがたり」(新潮社)の中で奇妙な稲荷寿司の屋台の近くの橋として主要な存在です。


高橋が登場するその他の作品

  • 池波正太郎著「待ち伏せ」(剣客商売(九)に収録、新潮社)
  • 藤沢周平著「返り花」(春秋の檻に収録、講談社)
  • 藤沢周平著「霧の果て 神谷玄次郎捕物控」(「針の光」の章、文藝春秋)

高橋南詰 東京都江東区清澄3-11-1

都営大江戸線 清澄白河駅からすぐ 徒歩約1分


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