本所(東京都墨田区)を東西に流れる竪川に架かる橋で、隅田川から入って最初の橋なので一ツ目橋(現在の呼称は一之橋)です。どこにでも在るただの橋ですが、赤穂浪士が吉良邸討ち入りの後、泉岳寺への引き揚げの際に渡った橋であり、そういう見方をすれば歴史的には価値のある橋です。隅田川に沿って本所と深川を結ぶ通り(現在の一の橋通り)に在る橋なので、江戸の昔には人々の往来は多かったと想像され、
- 藤沢周平著「夜鷹斬り」(用心棒日月抄に収録、新潮社)
- 藤沢周平著「返り花」(春秋の檻 獄医立花登手控え(一)に収録、講談社)
- 池波正太郎著「鰻坊主」(剣客商売(四)に収録、新潮社)
- 池波正太郎著「本所・桜屋敷」(鬼平犯科帳(一)に収録、文藝春秋)
等の多くの時代小説に頻繁に登場します。
一ツ目橋北詰 東京都墨田区両国2-2-1
JR両国駅から約600m 徒歩約8分
都営新宿線・大江戸線 森下駅から約900m 徒歩約12分
現在の竪川の上空には首都高速7号線(小松川線)が走っています。