江戸観光案内

古地図を片手に江戸の痕跡を見つけてみませんか?

暗闇坂

2014-01-11 | まち歩き

暗闇坂は麻布に在る坂の一つで、前回御紹介した鳥居坂を下り、真っ直ぐ行った先に在ります。名前の由来は、昼間でも暗くなるほどに樹木が生い茂っていたためだと言われています。一方通行の幅の狭い道路で、坂下から見て右側が高い崖になっているので、ここに木々が覆いかぶさるように生えていたのならば、確かに昼間でも薄暗く、「暗闇」のようであったかもしれません。


暗闇坂は、鬼平犯科帳(二十)「助太刀」(池波正太郎著、文藝春秋)の中に登場しています。知人の見舞いに出掛けた平蔵は、その帰路で、かつて同じ道場に通った横川甚助と再会します。甚助と共に暮らすお峰は、市口又十郎という浪人に母を殺害されたと甚助に告げ、甚助に敵討ちを頼みます。その市口又十郎は暗闇坂の下に道場を構えています。
暗闇坂とこの道場は鬼平犯科帳(二十一)「麻布一本松」、(二十二)「特別長編迷路」にも登場しています。


暗闇坂下 東京都港区麻布十番2-5-12

都営大江戸線麻布十番駅から約250m 徒歩約4分


Dsc_7977


最新の画像もっと見る

コメントを投稿