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江戸の妖怪、怪奇、怪談、奇談

江戸時代を中心とした、面白い話を、探して、紹介します。

大蛇と湯ノ又の淵  「南紀土俗資料」

2025-03-22 20:00:00 | 奇談

大蛇と湯ノ又の淵  「南紀土俗資料」

                 2025.3

龍神村上湯ノ又(和歌山県田辺市)にも、上記とほぼ同様の伝説がある。
上 湯ノ又の中林某(なにがし)の娘と言うのが、折々親に隠れて外出した。それで其(なにがし)の母は怪んで、ある日、ひそかに娘の着物の裾へ、絲をつけて置いた。そしてその出た後をたどって追かけた所、前林某(なにがし)の家の前にある、底の知れぬほど深いと言う淵の辺(あたり)から糸は水中に入っていた。
これは大変と母は、狂気になって、「今一度、是非に娘の姿を見せて下さい。」と叫んだ。
すると、大蛇が娘をロに咥へて頭を出したが、すぐに淵の底へ隠れてしまった。
今では、この淵は砂に埋っている。

注:江戸時代の大蛇の図を見ると、その多くは竜の形をしています。蛇の絵のほうが、少数です。
  ここにいう大蛇は、竜と思われます。竜神村なのだから。
以上、「南紀土俗資料」土俗編、神婚伝説 より

 



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