夜中に目が醒めメールを開くと 、一通目は幼なじみからで「○○さんの家が火事だぞ」、
二通目は消防署隊本部からで「○○で火災発生。全焼しました。」
ギョッとしました。ちょうど昨日の午前、私その家にいたんです。
ある件で係争中のところ、代理人になっていた弁護士さんが癌になって裁判を続行できなくなったので至急弁護士さんを紹介してほしいという内容で数年前に弁護士さんを紹介した件で判決が出たという話を聞いていたのでした。
4年間にわたった裁判の最中に、裁判官が3回交代し、3人目まではきちんと証拠を見て事実確認をしながら、意見聴取をしながら進んでいて勝てそうな雰囲気だったのが、最後の結審間際で裁判官が交代し、唐突に敗訴の判決が出たと言うことでした。 日本の裁判制度について、私自身も憤慨しました。しかも、私が紹介した弁護士さんのミスで控訴の書類を受理してもらえず、判決が確定してしまったということで、これからどうしようということを相談されたその晩の火災です。
「・・・。最悪の事態を招いてしまった・・・。とにかく行こう。」と家を出て火災現場に着くと、家の前でその家の主人が掃除をしていました。 良かった!奥さんは無事ですかと警察官に聞くと、「そこにいるよ」といわれ、ゴミ袋をもって現れた奥さんを見てホッとしました。
なぜ、こんなに慌てたのかというと ,数年前、大家さんが相続税の差押えでアパートも自宅もとられてしまったアパートに住んでいた人が職もなく、年金もなく(受給年齢になっていなかっ たため)、行く先がないという相談を受け、面倒見のいい不動産屋さんに相談し新しいアパートを斡旋したことがありました。初めてあった頃は、不安そうな面持ちだった人が新しい住み処を見つけられ、大家である不動産屋さんへ顔を出しては幸せそうな顔になったといわれていました
ところが、昨年その人が隣室の火災の延焼で焼死してしまったという自分にとっては衝撃的な事件がありました。いいことをしたつもりが、その人の命を奪ってしまった。自分がやったことは偽善だったのか?いい人ぶって、いい気になっていたのではなかろうか?当時は悩みました。
裁判が敗訴に終わり、その報告を受けた晩に火災が発生。またか・・・ 。不幸中の幸いで、火災現場は仕事場で住むところは別棟でした。夫妻も、飼い犬も皆無事で、本当にホッとしました。明日は、朝イチで罹災者への復旧支援事業を調べ、弁護士さんには状況を知らせ、この夫妻がどうすれば生活できるか検討してもらうようにお願いしようと、またお節介をすることにしました。