ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

キング・コング

2020年05月04日 | 映画みたで

監督 ピーター・ジャクソン
出演 ナオミ・ワッツ、ジャック・ブラック、エイドリアン・ブロディ

 ゴジラとケンカする東宝版のキングコングなど、キングコング映画はいくつかある。そのなかでも、この映画は1933年版の第1作の忠実なリメイクだ。
3時間を超える長尺な映画であるが、退屈せずに最後まで観られた。監督のジャクソンの能力だろう。
 失敗続きで崖っぷちの映画監督カールは、絶海の孤島髑髏島の地図を入手した。そこで映画を撮って再起をはかる。主演女優のアンや脚本家のジャックをだまくらかして、おんぼろ蒸気船で航海に出る。髑髏島にたどりつく、そこは進化に取り残された世界。恐竜が生息し、巨大な類人猿キングコングがいる。アンは原住民に拉致されコングの生贄に。アンは救出されコングは捕まえられニューヨークで見世物に。最後はアンをつかんだコング、エンパイアステートの上で複葉機に攻撃される。
 CGは非常によくできていて、髑髏島のモンスターたちとの戦いは迫力があった。それとコングの大きさが良かった。ゴジラとケンカを繰り広げた東宝コングや佳作「髑髏島の巨神」など怪獣インフレでどんどんでかくなって、なん十メートルという大きさだが、こちらのコングは身長8メートル。コングに感情移入するにはちょうど良い大きさである。だからコングのアンに対する感情が良く判って、この映画をたんなる怪獣冒険活劇ではなく、美女と野獣の純愛ドラマとならしめているのである。