ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

  トップライトにはめ込むガラスは?  vol.135

2012年03月27日 | 住まい

ホ~ント久しぶりに晴れたここ斐川町。

朝は高霜で、ガチガチに凍っていたマイビッツ君が、この冬最後の寒さに(勝手に決めてる!)耐えていましたよ。

それにしても、今年はホントに寒い日が続き、我慢の冬でした。

デモたぶん、その分春の風は優しく、暖かく感じることでしょうね。

待ち遠しい~~!!

っと思いつつも、こっ、来なかったらどうしよう~?と、不安だらけのヒゲ専務ですが、皆さんどんな不安を抱えていますか?

さてさて前回は、光を採り入れるには、トップライトがいかに有効であるかの説明をしましたよね。

そして、天窓を設置するときの注意点も書きました。

それでは、今回はガラス瓦以外のトップライトを取り上げてみようと思います。

瓦屋根ではない、鉄板や薄いスレート系の屋根の場合には、瓦は敷けませんよね。

そんな時には、サッシメーカーが販売している既製品のトップライトを使用します。

外部に面する枠部分はアルミで出来ていますが、内部枠は木で出来ているタイプをよく使います。

手動や電動式で開閉するタイプももちろんありますが、やはり多いのは開閉の無い、FIXタイプです。

もともと採光が目的なのでこれで問題は無いのですが、注意が必要なのはこの枠にはめ込むガラスの種類です。

これも以前、少し触れたことが有りますが、もう一度確認しておきたいと思います。

ガラス瓦と違い、屋根の上という条件の厳しい屋外と、生活空間であるデリケートな室内空間をつなぐ唯一の部材ですから、とても大切なのです。

当然、台風や突風で割れてしまうようなガラスでは困りますので、厚めのガラスを使うことが多いのですが、それだけで良いわけでは有りません。

もし万が一、突風で飛ばされた木の枝やトタン板がぶつかり、割れてしまうことも有ると考えなくてはいけません。

そんな時に普通のガラスなら、粉々に割れて中にいる人に降りかかって来るでしょう。

デモそれでは危険すぎますので、トップライトに使うガラスは必ず「アミ入りガラス」や、2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟み込んだ「合わせガラス」を使いましょう。

これであれば、たとえ割れてもすぐに落ちては来ないから、とりあえず避難は出来るでしょう。

そしてもう一つ、たとえば透明のガラスを使うのであれば、ペアガラスにしておき、なおかつ熱線を遮断するLo-e(ろーいー)ガラスにしておきましょう。

もちろん価格は高くはなりますが、ガラス面積は小さいので、許容範囲だと思いますよ。

なぜそこまで必要かと言いますと「たとえば透明ガラス・・」と書いたように、拡散されずストレートに入ってきた光は、夏場には熱線を強く室内に持ち込むからです。

特に南面の屋根に設置されていればなおさら、近くに立っているだけでかなりの暑さを感じるはずです。

以前設置したお家では、熱線遮断のガラスでしたが、トップライト直下では、それでも若干の熱を感じましたからね。

夜空を見たい気持ちもわからなくはないですが、部屋全体を照らすことを目的とするならば、光の拡散できる型ガラスを選ぶべきでしょうね。

そう言えば、昨夜の星空はきれいでしたね。

カシオペアや北斗七星がとてもきれいに輝いていましたし、北西の空には上弦の月が浮かんでいましたよ。

夜空を見上げるのもホ~ントお久しぶりの、多忙なヒゲ専務なのでした。

では又っ!!


 トップライトは3倍計算?  vol.134

2012年03月21日 | 住まい

きのうの春分の日も、相変わらず曇り空で、相変わらず寒かったですね~。

暑さ寒さも彼岸まで・・・ってホントかな~と、疑いのマナコで天を見上げるヒゲ専務ですが、皆さん疑っていませんか?

それにしても、東北の震災から1年が経過しているというのに、TV映像に現れるあの瓦礫はなんだのだろう?

受け入れる自治体が、極めて少ない意味はなんだろう?

あんなでっかい出雲エネセンを持ちながら、何も言わないどっっかの自治体は、私達の税金○○ボーでしか無いのだろうか?

大きな出雲で、でっかく羽ばたく斐川人の夢は、単なる夢でしか無かったと言うことか?!!

なんか、こんところ、血圧上がり気味!!

などなど・・・

それでは前回の続き、トップライトについてお話しします。

どんなに間取りや動線を工夫しても、外部に面する壁部分が極めて少なく、暗くなりがちな部屋や廊下には、頭上からの採光を考えてみましょう。

上からの光は建築基準法上も、採光面積の3倍を計算式に入れることが出来るのも覚えて置いてくださいね。

要するに、それぐらい効果があると言うことなのです。

以前も少しだけ書きましたが、私達が一番多く採用するのが、瓦屋根に設置するガラスの瓦を使うトップライトです。

約25センチ四方の瓦を横に2枚、タテに3枚の合計6枚使う事が多いのですが、採光面のサイズは50センチ掛ける75センチになりますよね。

たったそれだけ?と思われるかも知れませんが、ちょっと待ってください。

先程言った、採光面積の3倍をしてみたらどうでしょう?

0.5×0.75は0.357㎡で、それを3倍すれば1.125㎡となります。

これは1メートル四方の面積より大きい数字であること、解かって頂けたでしょうか?

こうして、実際数値にして初めてトップライトの魅力を実感できるのですが、その魅力を生かすためには、施工にも注意を払わなければいけません。

もちろんここでも、光の反射を利用する事になるのです。

トップライトから、天井までの空間を、空間のままにしているのを、見たことがあります。

しかしそれでは、光の反射が出来ないために、室内空間に光が落ちてくれないのです。

採光面からラッパ状に、白い壁面で囲ってやり、天井面にはアクリルパネルで光を拡散させる。

これでやっと、トップライトが生きてくるのです。

是非参考にしてくださいね。

次回は、ガラス瓦以外のトップライトを紹介しますね!

お楽しみに!!


反射を利用して光を奥へ!  vol.133

2012年03月13日 | 住まい

昨日一日の寒さと、昨夜から今朝に掛けての冷え込み!

特に今朝は、起き掛けに窓の外を見て、マッマジですか?と叫んでしまったヒゲ専務ですが、皆さん叫んでいませんか?

そう言えば先週は、若干とはいえ気温も上がり、何となく少し気がゆるんでいたところにこの仕打ち!

一面真っ白の世界は、さすがに今年はもう見ることもないと、勝手に思いこんでいたんでしょうね。

フロントの雪かきをして、冷えた車内に身を置きながら「大丈夫、春は必ず来るから!いらないって言ったって必ず来るから!」と独り言をつぶやいていましたよ。

そのおかげで?午後になると気温も上がり、眩しい日差しが差し込んできたのです。

特に、事務所西側にある窓からは差し込む光は、徐々に強くなって行き、まるでこのヒゲ専務が、後光の輝きを放つがごとく・・・

さてさて、それでは今回も、そんな太陽光と家の窓との関係について、お話しをしましょう。

幾ら照明器具が発達し、LEDのランプが主流になりつつあると言っても、昼でも暗い室内空間は作りたくないですよね。

曇天や夜間ならまだしも、明るい昼間の時間にさえ、照明器具のスイッチを入れないといけないような暗い部屋では、精神衛生上も良くありません。

家の間取りをプランニングするときには、必ず家の向き(方位)と山やビルなどの、光を遮る物が近隣にあるかないかを調べておきます。

そしてそれを基に、部屋のどの方角に、どれくらいの大きさの窓を設置したが良いかを、平面図上で検討します。

しかし、どんなにがんばっても、脱衣や浴室などの水回りを含めた全ての部屋に、必要な量の窓が確保できない時だってあるのです。

特に収納や、設置する機器の多いキッチンには、いつも苦労させられます。

近年、私達がリフォームをするダイニングキッチンは、広くゆったりとさせることで、食事後も、何となくそこに居たいような、リラックスできる空間を目指しています。

もちろんそこには、外からの自然光が欠かせません。

ところがやっかいなことに、往々にして1方向の窓しか取れないことが多く、しかも窓から部屋の奥がかなりの距離が出来てしまう事があります。

更には、それらの窓は南からの強い光ではなく、北からの弱い光であることが多いのです。

もちろん、キッチンに差し込む光は、直射日光ではない方が、食品のためには良いんですけどね。

でも、そんな柔らかな光であればなおさら、天井や床の反射を利用して、窓からの光を、部屋の奥へと走らせる事を考えなければいけません。

天井の反射を利用するときは、天井いっぱいに窓をつけます。

逆に、床面の反射を利用したければ、窓は床までの掃き出し窓とします。

どちらにしても、光を反射しやすい、明るい感じの色を仕上げ材には選んで頂くことが、必須条件となりますけどね。

そして、その光が走る面には、極力物を置かないことが大切なのは言うまでもありません。

天井には薄型の照明器具や、コンロの前に壁のいらないタイプの横付けレンジフードや、排気筒だけのセンターフードを設置していけば良いでしょう。

又、床を利用するのであれば、ダイニングテーブルやイスは、スリムなデザインの物を選び、ワゴンなどは置かない工夫が必要となるでしょうね。

でも、どんなに工夫しても暗い空間にならざるを得ない時には、トップライト(天窓)を選択するのも一つの方法です。

このトップライトについては、次回にお話ししますので、お楽しみに!

では又っ!!


室内のブラックホール? vol.132

2012年03月05日 | 住まい

昨夜からの冷たい雨が降り続く、ここ斐川町。

3月になったんだから、いい加減に春めいてきても良いんじゃ無いか~と、叫びそうなヒゲ専務ですが、皆さん叫んでいませんか?

とは言っても、気温は幾らか上り調子になりつつあり、今週は10℃を超える日が幾日か有りそうで、何だかワクワクしています。

小さな庭の雑草が伸びるのはちっとも嬉しくないのですが、里山の新芽が萌え出るのを心待ちにしているおじさんおばさんは、いっぱいいるのでしょうね。

もちろんここにも約一名、そんな変なヒゲのおじさんが。。。!

さてさて前回の続き、窓とガラスの関係についてもう少し述べてみましょう。

前回は、ガラスの種類と光の関係をお話ししました。

今回はガラスの種類が、空間の大きさを変える点についてお話しします。

もちろん、ガラスの種類によって、部屋の面積が変わるわけではなく、感じ方が変わると言うことです。

窓のサッシをメーカーさんに注文する前に、大きさやタイプや網戸の有無、それにガラスの種類を一つ一つお客様に確認をします。

それと同時に、設置する高さや微妙な位置関係も確認するのですが、大切なのは部屋の用途によって、それぞれのガラスの特性を考慮しないといけないと言うことです。

物置や納戸など、収納が主な用途である場合と、客間や居間などの居室に設置する窓では、ガラスに対する視点を変えないといけません。

前回も書いたように、収納を主とする部屋であれば、窓からの光は必要最小限にした方が良いのです。

しかし、客間や居間、個室などの場合は、可能な限り大きな窓の、しかも透明のガラスを使いましょう。

お隣の視線が気になるなら、塀や植栽で目隠しをしたり、カーテンを吊したりします。

しかし、そのカーテンは必ずレースとドレープの2重にしておき、昼間はレースで過ごせれば一番良いのです。

大切なのは、たとえそれがレース越しであっても、室内から窓ガラスを通して、外の様子が見えることなのです。

庭や遠くの景色が見えることにより、確実に部屋が広く感じるのです。

逆に外の見えない型板ガラスを使った場合には、そのガラス面が壁になります。

確かに光は入って来ますが、外の景色が見えないことで、単なる光る壁でしかなく、圧迫感を感じますので注意して下さい。

もう一つ注意すべきは、昼の間は室内に光を取り込んでくれる、とてもありがたいガラス窓が、夜には全く逆効果を演じてしまうことです。

もし室内にカーテンの吊られていない窓が有れば、そこは昼とは真逆に、照明の光を吸収し外部に放出してしまう、ブラックホールみたいな窓になってしまうのです。

窓から光が漏れると言うことは、大切な光を外部に逃がしてしまっていると思って下さい。

もし、夜間に室内の明るさを確保したいのなら、窓には光を反射の出来る、白っぽいカーテンを吊ることが最も効果的となります。

外が見えない、あるいは誰にも覗かれないからと言って、室内にブラックホールを作っていませんか?一度注意して見てくださいね。

次回は、お家の窓と光の関係を、もう少し具体的に書いてみます。

では又っ!!