ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

融通の利かない「マイコン制御」 vol.101

2011年06月25日 | 住まい

一昨日から突如、初夏を飛び越え一気に夏になりましたね。

気温もぐぐっと上昇し、30℃をとうとう超えてしまい、ついでと言ってはなんですが、夜もしっかりと暑くなりましたね。

海にぷかぷかと浮かべる夏はとっても好きで、山から一転、海へと足が向いてしまいそうなヒゲ専務ですが、皆さんいかがお過ごしですか?

最近のもっぱらの話題が節電中心になっているこのご時世を反映して、ここ最近の電化の動きには一定の法則めいた流れがありますよね。

「どうせなら温水器はエコキュートでしょう」となるのは、ある意味必然的と言って良いかもしれません。

以前のように、お得感からエコキュートに決まるのではなく、震災以降は節電意識や非常時の温水確保と言った観点から選択されることが多くなったように感じています。

しかし、エコキュートにしても電気温水器にしても、その特徴・特性を理解していないと、不便を感じてしまうこともあります。

今回は、そんな注意点の一部分を記しておきますので、参考にしてくださいね。

先日打ち合わせ中に、4人家族で有ればタンク容量も370㍑で十分なはずなのに「足りないと思いますが・・・」とおっしゃる方がありました。

不思議に思い詳しく聞いてみると、ある誤解をされていることが解りました。

話によると、たまに家族4人で実家に帰りお風呂にはいると、必ず最後は水風呂になるとおっしゃいました。

実家の温水器は460㍑なのにそんな調子だから、私達4人で370㍑じゃ足りないと思うとの事でした。

しかしそれこそが誤解で、460㍑で足りなくなる原因は、突然使用量が増えることにつきるのでした。

その理由は、最近の賢いマイコン制御された温水器は、節電タイプになっているからなのです。

それでは、いったい何が「節電タイプ」なのかといえば、タンクの中の水を全部温水に換えないで、その家族の使う量だけしか、沸かさないからです。

温水器を使い始めて一週間の使用状況をデータとして蓄積し、その家族に最適なエコで省エネの沸かし方をしてくれるのです。

ここまで言えば、なるほど!と思われた方も有りますよね。

そう、前日の夜に深夜電力を利用して沸かしたお湯は、突然帰ってくる息子家族の分までは用意されていなかったのです。

よってこれが、賢くて融通の利かない「マイコン制御」というシステムであると、ご理解頂ければ幸いです。

だからと言って「やっぱり温水器なんて選ばなきゃ良かった~」なんて思わないでくださいね。

そんな時のために、温水器のリモコンには、非常時のための「沸かし増しボタン」や、増える家族を見越して事前に設定できる「常時お湯の満水」(メーカーにより表現は違いますが)ボタンもなども用意されています。

でもそのときに使う電気は深夜電力では無い場合が多く、割高になることが有りますので注意が必要です。

だからこれは、あくまで日常ではなく、非常時としての対応処置と思ってくださいね。

ところで前回の続き、我が家の家猫2匹のうちのロン(虎猫・女子)はある特技を持っています。

それはナント、ドアのレバーハンドルに飛びつき、上手にドアを開けてしまうことです。

最近のドアは、円形のドアノブではなく、操作の楽なレバーハンドルになっていますよね。

しかしそれこそが問題で、人に優しく・・・の筈が、家猫に優しく・・・となってしまったのです。

特に、かわいがってくれる高校生の娘の声が部屋の中で聞こえていると、確実に開けて入ってきます。

しかし、開ける事に慣れてしまうと、私達が留守中にでもレバーハンドルの付いているドアなら、トイレだろうと物置であろうと、全て開けてしまうようになりました。

趣味なんでしょうか?

仕方なく、小さなフックをドアの上部カドに取り付け、不自由な生活を強いられている私達をあざ笑うかのごとく、最近娘が見たロンさんの行動とは・・・

横桟の付いている居間のガラスドアに写ったその動きは、明らかに上部カドに付いたフックをねらい、身体を斜めにくねらせる姿・・・

開けるのも間近か? マジか~~っ!!!

では又っ!


採風のススメ! vol.100

2011年06月17日 | 住まい

ここ数日、斐川町では不思議な現象が起きていますが、地元の皆さんお気づきですか?

もちろん、他の地域に在住の方々には想像すら出来ないでしょうけどね。

その現象とは、今週に入ってから風がほとんど吹いていないって事。

強風で有名なここ斐川町においては、これは異常としか言いようがないのです。

原子力エネルギーからの転換で注目されている循環型エネルギーの代表格、ソーラー発電の次に注目されている風力発電。

でもこんな日が続くと、さすがにこれじゃやばいだろうな~と感じているヒゲ専務ですが、皆さんいかがお過ごしですか?

電力の安定供給が必要不可欠な現代社会が、風と太陽頼みでは余りにも心もとなく、かといって放射能は恐怖だし・・・。

もうこれは、火山や地震大国の逆手を取って、地熱に振動を加えた、地下エネルギーを有効利用と行きましょうか?

それはさておき、梅雨だからといって毎日が雨と言う訳ではないですが、どうしても湿度が高くジメジメとした空気を感じますよね。

更にここに来て気温が上がり始め、蒸し暑さを感じてしまいます。

こんな時は窓を開け、風を通すのが一番だ~と思っても、窓に網戸はあってもドアには無いお家が多いようですね。

特に、靴のまま出入りする土間に設置されている玄関や勝手口では、網戸がとてもつけにくくなります。

そんな場所にあるのは、折れ戸タイプや、アコーディオンタイプ、そして内側に開くドアタイプとなりますが、どれにしても砂や埃、そして残念なことに風に弱かったりします。

風を通すための網戸が、風に弱いんじゃ本末転倒~って笑われちゃいますけどね。

最近の玄関ドアは断熱性能が良くなり、高気密・高断熱のお家にはいいのですが、通風に対しては全くの無策なのです。

しかし逆に、勝手口のドアは通風対策がしっかりされていますので、利用を検討してみてくださいね。

ドアを閉めたまま通風できる「採風勝手口ドア」は、特におすすめですよ。

ドアに着いているガラスの下半分を、雪見障子のようにスリ上げると同時に、上半分のガラスがススッと降りてきて、中央で固定されます。

そうすることで、固定されたガラスの上下には、ガラス面全体の半分である通気口が確保されるのです。

もちろん、ガラスの向こうには網戸が固定されていますので、虫の進入を防いでくれます。

なおかつ、網戸には格子が着いていますので、鍵をかけておけば、やばいおじさん達の進入をも拒んでくれる、とっても優れものなのです。

ただし、ドア部分だけの取り替えでは不可能なので、ドア枠含めての工事になりますので、当然費用はかかります。

それでも、この夏の節電対策には一定の効果を上げることにはなりますので、検討に値するのでは無いでしょうか?

ところで、我が家の勝手口は引き戸のため、網戸も簡単に付くし風も入りやすいのですが、一年前からふさがれたままです。

原因は、お留守番担当の家猫二匹に完全に占領されているため。

ロン(虎猫)スミ(黒猫)と名付けられた彼女らに、両親よりも信頼を寄せている我が娘にすれば、何よりも優先らしいので、文句も言えない始末!

猫が引き戸を開けるのは一般的で、軽い網戸なんぞなんの苦もなく開けてしまうため、常にロック状態!となってしまうのです。

しかし、我が家の猫にはもう一つ大きな問題が・・・。

おっと、話がそれそうなので、本日はここまでにしておきます。

でも、問題は猫だけではなく、ヒゲ専務自体に問題が・・・

ほっといてくれ~っ

では又っ!!


遮熱の話しを少し vol.99

2011年06月10日 | 住まい

気温も上がり、蒸し暑さを感じる季節がやってきましたね。

ここ斐川町は稲の苗も徐々に伸び始め、水面に写る築地松の風景が、青い早苗に隠れそうになってきましたよ。

このところ、夜間でも20℃を下らない気温に、ちょっとうんざりしているヒゲ専務ですが、皆さんの地域はいかがですか?

東日本の皆さんは、夏場の電力不足をスーパークールビズで乗り切ろうとしているみたいです。

節電対策は「今だから」ではなく、日常的に考え実践していくことが必要なんですけどね。

とはいえ、快楽を一度覚えてしまった人間は、簡単には元には戻れませんもの。

もしかしてこれは、便利すぎる機器に頼らなくてもいい、人間らしい生活を取り戻すチャンスなのかも知れません!

とはいえ、島根の田舎で、田んぼに囲まれいつでもさわやかな風が吹き抜ける弊社と違い、コンクリートジャングル(たとえが古い・・笑)の都会やその周辺では、現実的では無いかも知れませんね。

そこで今日は、暑さ対策に関連したリフォームの話題を取り上げてみます。

基本は窓廻りのリフォームとなるのですが、窓をペアガラスに替えれば暑さが防げると思っていませんか?

確かにペアガラスは、断熱効果の高い窓ガラスですから、熱の出入りは単板ガラスよりかなり少ないと言えます。

しかしやっかいなのは、光を採り入れると言う基本目的を持つ窓は、同時に熱も取り込んでしまうのです。

赤外線を含んだその光を、取り込もうと思えば思うほど、同時に熱についての対策が必要となります。

そこで登場するのが、Low-E(ろーいーと読んで下さい)ガラスです。

どっかで聞いた事のあるような~と思われた方も有るんじゃないでしょうか?

このガラスの特徴は、ガラスの表面に特殊な幕がコーティングしてあり、光は通すが赤外線、いわゆる熱線は遮断するといった優れもの。

100%カットでは無いにしろ、紫外線も同時にカットしてくれますので、畳やカーテン、家具などの日焼けも防止してくれます。

サッシ窓の枠をそのままに、アルミ建具にはめ込まれているガラス部分だけをはずし、Low-Eガラスに入れ替えるだけ。

簡単ですので取り替え費用は小さくて済みますが、ガラス自体が結構高価ですので、西日の当たる窓だけでも遮熱の出来るLow-Eガラスに交換してみてもいいかも知れませんね。

最近では、遮熱フィルムでも優れものが出てきていますので、一般的なペアガラスのお家であれば、このフィルムだけで十分かも知れません。

ちなみに弊社事務所、ヒゲ専務の背中にある西向きの大きな窓は、これから夏に向けて強い日差しをいっぱい取り込んでくれます。

節電ムードの漂う昨今では、簡単にエアコンをつけさせてもらえそうになく、何とか対策をとみんなで考えて見ました。

そこで出された「緑のカーテン構想」はいいのですが、ゴーヤでも朝顔でも、ツルが伸び、葉が生い茂るまでの日数を、実は誰も計算していないことが判明!

Low-Eガラスに変えてくれそうな雰囲気もないのに、いまだ苗どころかネットも張ってないなんて・・・

夏が来てから植えたりしたって、ぜんっっっぜん間に合わないんですけどっ(怒っ)!!

では又っ!


自然なるが故の気まぐれ vol.98

2011年06月02日 | 日記・エッセイ・コラム

前回のブログに、「ここ斐川町はまだ宣言していないとはいえ・・・」とせっかく書いたのに、その数時間後あっけなく梅雨入り宣言が出されました。

気象庁も根性ないね~ナンテ思っているヒゲ専務ですが、皆さんいかがお過ごしですか?

梅雨に入ったとたん、結構強い雨の音で目覚めることが何日か有りましたね。

昨年も人的な被害を出した、例の「ゲリラ豪雨」なのかどうかは解りませんが、集中的に大粒の雨が降り続くと、職業病的な「雨漏り」の恐怖を感じるのです。

この山陰地方に居住していると、雨には特に敏感になってしまいます。

外壁や屋根の工事には人一倍神経を使って工事を進めているつもりですが、それでも雨漏りがゼロにはならないと思っているからです。

こんな事を書くと、「自分が設計した家なのに、ヒゲ江専務ってそんなに自信ないのかな~」って思われ、信用問題に発展する危険性をはらんでいるのですが、あえて言います。

どの家でも、雨漏りの可能性はあります!と宣言し、以下にその理由を少し述べておきます。

それは、家は全く同じ条件下で造れるわけではない、と断言できるからです。

たとえ同じ設計図面を用い、同じ職人が作り、同じ現場監督が管理をしていたとしても、自然条件まで同じ筈がないからです。

それに

私達が造る家は注文住宅が基本のため、設計図が二つと同じ事はない。

更に、職人も監督員も人間であるが故、日々の体調も違えば、モチベーションだって違う。

そこに、工事現場の自然条件が加わるのです。

四季折々の気温、湿度、風向きと風の強さ、晴れに曇りに雨の日と、自然なるが故の気まぐれ。

だからと言って、雨漏りが起こるのは当たり前・・・と言いたい訳ではないのです。

そうではなく、危険性を常に念頭に置いて、危機意識を持ち工事を進めていかなければならないと言いたいのです。

現在進行形の大社町においての雨漏り防止の工事も、先日の雨と風で再び雨漏りが発生してしまいました。

新築した翌年から9年間雨漏りに悩まされ、工事をした工務店は言い訳ばかりで近づかなくなり、弊社に依頼があったのです。

何度かの調査で、いくつかの原因を見つけ対処しました。

でもそれは、数ある中の「いくつか」であり、全部ではなかったのです。

今回の場所は、最終的に板金工事の小さなミスが原因である事が判明しましたが、発見できなかったのは事実です。

お客様には詳細な説明をし、納得して頂いたのですが、残念ながら長期にわたる工事となってしまいそうです。

このように、雨漏りは「ほんのちょっとしたミス」で起きることを忘れないで欲しいのです。

弊社の板金工事を請け負っている職人と、若干関係のある瓦工事の業者には写真を見せ「ちょっとのミス」が引き起こす危険性を教えておきました。

私達が建てたり、リフォームしたお家が、苦情で近づけなくなるのは困りますからね。

以上、長々と言い訳めいたことを書きつづりましたが、40年間の建築屋生活でも、まだまだ解らないことが有るんだよね~と、現場で作業中の3年先輩であるペンキ屋さんと話していました。

もう40年やれば、理解できるのかしら?ナンテ考えてみても始まりませんよね。

だから人間死ぬまで勉強!

ってことで、いきなりですが島根県建築士会の木造塾に参加のFAXを、今朝送りました。

今月から11月までは月一で姿を消す事があるので、みんな後は頼んだよ~!と、どさくさ紛れの業務連絡。

でもっ「いいよ、いいよ、居ない方がいいよ!」なんて言わないでね~っ!

では又っ!!