ウィルコムとウィルコム沖縄は、アッカ・ネットワークスと協力して、固定網通信サービス「ウィルコムADSLサービス」を12月1日より提供する。あわせて同社では、ADSLサービスやデータ通信サービス、音声定額プランのいずれかを組み合わせる割引サービスも同日付で開始する。
「ウィルコムADSLサービス」は、その名の通り、ウィルコムブランドで提供されるADSLサービス。インターネット接続まで含む内容となっており、ネットワークはアッカ・ネットワークスの回線を利用する形となる。年間契約が必須で、専用線ではなく、電話回線との共用での提供となる。
月額2,500円で、下り最大50.5Mbps/上り最大12.2Mbpsの「ADSL50M超コース」、月額1,600円で、下り最大3Mbps/上り最大1Mbpsの「ADSL3Mコース」の2コースが用意される。月額利用料として別途、モデムレンタル料819円、回線使用料相当166円が必要。メールアドレスはオプションとして提供され、1アドレスにつき月額300円。容量は10MBで、ウィルスチェック機能やスパムフィルタ機能などが利用できる。なお、ドメインは「 @willcombb.com 」になる。
アッカのネットワークを利用したサービスとして、各種プロバイダによるADSLサービスも提供されているが、今回発表されたウィルコムのサービスは月額利用料だけ見ると、それらよりも若干割安な料金設定。ただし、契約時には年間契約が必須となっている点や、メールサービスがオプションであること、IP電話サービスなどが含まれないことなどが、異なるポイントとなっている。
同社では、「ウィルコムADSLサービス」の提供開始にあたって、初期費用などを無料にするキャンペーンを実施する。通常は、加入料2,835円とNTT工事費3,203円が必要だが、2006年3月31日までに申し込み、2,006年5月31日までに開通したユーザーでは、これらの初期費用が無料となる。新規加入と同時に、オプションであるメールサービスも申し込むと、その月額利用料が最大2カ月間無料になる。
12月1日には割引サービス「マルチパック」の提供も開始される。これは、データ通信サービス「AIR-EDGE」、音声通話定額プラン「ウィルコム定額プラン」、そして新サービス「ウィルコムADSLサービス」のいずれかを組み合わせて利用すると、月額利用料が割引かれるサービス。
組み合わせによって、ウィルコム定額プランは月額2,200円(通常2,900円、年間契約時)に、AIR-EDGEでは、「ネット25[PRO]」が月額4,600円(通常6,394円)、「つなぎ放題[4x]」が7,100円(通常8,851円)になるなど、ウィルコムADSLサービスの月額利用料は割り引きされないが、ウィルコム定額プラン・AIR-EDGEでは月額利用料が割安となる。
具体的なプランとして同社では、AIR-EDGE(1xつなぎ放題)を利用しているユーザーがウィルコム定額プランも契約した場合のモデルケースを紹介。それによると、従来は月額5,176円でデータ通信のみの利用となっていたが、「マルチパック」適用後は、月額5,600円で、AIR-EDGE・ウィルコム定額プランが利用できるようになる。
このほか同社では、ウィルコム定額プランにおけるEメール(PIAFS方式)の利用料を、12月1日より無料に改定する。従来は60秒5.52円で提供されていた。
ウィルコムがADSLサービス開始、PHSとのセット割引も
なぜ今更ウィルコムがADSLに進出するのか疑問だ。仮にADSLとIP電話がセットになっていて、ウィルコム端末とIP電話間も通話定額となれば、それは画期的なことだと思う。もしかして、そこまで見込んでのADSL進出なのだろうか?
さらに発展して、他社のIP電話とも通話定額になれば・・・これはかなり魅力的なのだが。
ADSLとPHSのセット割引というのは、少し魅力だが、似たようなサービスにA&B割というのが既に存在している。詳細を比較していないが、これとあまりかわりばえしない感じがする。唯一のメリットはA&B割対象外のウィルコム定額までもが割引対象となる点だが、他のプランに比べて割引率は低いのが残念だ。
しかし、AIR-EDGE(1xつなぎ放題)を利用しているユーザーがウィルコム定額プランもしたい場合、従来は月額5,176円でデータ通信のみの利用となっていたのが、「マルチパック」適用で月額5,600円で、AIR-EDGE・ウィルコム定額プランが利用できるようになるのはメリットかもしれない。しかし、こういったケースは特殊のような気がする。
12月1日からEメール(PIAFS方式)の利用料が無料になるというのは、もしかして画期的?どういう場合がこれに当てはまるのか今ピントこない。古い機種でEメールする場合なのだろうか?