KDDIが提供するアプリケーション環境「BREW」の対応端末数が4月に入って1000万台を超えた。auユーザーは3月末で約1954万契約を数えるが、その半数がBREW対応端末を使っていることになる。
当初300Kバイトでスタートし、WIN端末への対応と共に600Kバイトに拡大してきたBREWのプログラム容量(2004年12月9日の記事参照)を、「今回は1.5Mバイトに上げようと思っている」(竹之内氏)。ガイドラインを設け、必要と判断されるアプリに関して上限を拡大する方針だ。
BREWでは現状、KDDIが認証したアプリケーションしか配信できない仕組みを取っており、ウィルスなどの危険を未然に防ぐ体制を取っている。そのため、認証に時間がかかることや、コストの問題から世に出るアプリケーションの種類が限られるという課題があった。既に1000本を超えるBREWアプリが登場しているが、その8割はゲームだ。
またKDDIの意向も反映されるため、独創的なアプリは登場しにくく“オープン”とはいえない環境となっている。例えば、ドコモのアプリケーション環境iアプリでは、Javaを使ったフルブラウザなどが登場してきているが、BREW環境では配信されていない。
「オープンなOSでは、ウィルスやアタックが始まっている」と竹之内氏。Symbian OSを中心に、携帯電話がクラッキングのターゲットと見なされるようになってきた現状(2004年6月17日の記事参照)を踏まえ、BREWの開放には消極的だ。
「携帯内部にアクセスできるアプリを作れることがユーザーにとっていいことなのか。(携帯電話)内部に影響がないアプリに関しては開放するが、すべてを開放するつもりはない」(
BREW端末が1000万台突破
BREW端末が増えるのはいいことなのだが、オープン化されない限り、なかなか対応アプリが思うように増えないのが現状だ。ここがauの一つの弱点と言える。