新生パ・リーグの優勝候補の一角である西武が苦戦中だ。ここまで11試合(7日現在)で5勝6敗と黒星が先行。しかも3カード連続負け越しと昨季日本一のレオが特急モードに入れない…。
かつては投手王国と呼ばれた西武だが、その全盛期を支えた西口、石井貴らの先発陣が高齢化。松坂、帆足ら若手の奮投に頼らざるを得ない状態だ。
投手陣再生の課題もあるが、それ以上に懸念事項アリ。何よりも身売り騒動。目下、買収先として筆頭候補にあがっているのは、西武二軍&ドームの命名権を買ったインボイス。仮に同社がオーナーとなった場合、「元監督の東尾修氏がGMとして再入団する」(球団関係者)といううわさが飛び交っている。
そもそも、東尾氏とインボイスとは“タニマチ”つながり。同氏の支援者である穴吹工務店が主催した若手経営者セミナーに講師として出席した際に、インボイス・木村育生社長と巡り合った。以来、強力タッグを結成、西武二軍などの命名権購入のアドバイスをしたほか、「球団本体の買収もプッシュしている。インボイスが球団を買ったら、間違いなく東尾氏はGMで入ってくる。GMならV逸の引責でクビは切られないし、長く球団に君臨できるからね」(球団関係者)というワケ。
このうわさに非常にナーバスになっているのが伊東監督。実は2人、現役時代から犬猿の仲。東尾氏が監督時代、司令塔だった現指揮官を守備固めで使うことが相次いだ。この起用にブチ切れ、「監督を殴ってやる」と監督室に乗り込もうとしたところを、球団関係者が慌てて制止、事なきを得たことがあったほどだ。
「東尾さんがGMになったら編成面だけじゃなく起用面でも口を出すだろうし当然、伊東監督も切れるはず。だから東尾さんの姿が見える度に首脳陣はピリピリしているよ」(球団関係者)
そんな東尾氏にも逆風が吹いている。西武グループの経営改革委員会の方針では、「球団身売りの場合、メーンバンクのみずほ銀行が主導で傘下の企業に買収を打診する方向になっている。インボイスの買収の可能性はかなり厳しくなっている」(球界関係者)というのだ。
グループ本体はおろか、球団首脳も揺れている西武の現状。レオ戦士たちはたまったもんじゃない-のが本音だろう。
東の因縁、西武身売りで再燃!?
こういう状況では、伊東監督はもちろん、選手も野球に専念できないのかもしれない。
対するホークスはさっさとソフトバンクに身売りしてしまったので、監督も選手も安心して野球に専念できている結果が現れているのかもしれない。