ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「婿どのの相逢席」

2021-09-29 22:55:23 | 

 

「婿どのの相逢席(あいあいぜき)」 西條奈加 幻冬舎 2021.6.30

 

小さな楊枝屋の四男坊・鈴之助は、相思相愛のお千瀬の生家、大店の仕出屋『逢見屋』へめでたく婿入り。

誰もが羨む逆玉婚のはずだったが……。

 

P30

見栄と意地、面子と建前。男らしさを裏打ちするのは、いわば外に向かっての体裁で占められている。(略)

世間に認められ、己を誇示してこそ、初めて満足を得る。それが男という生き物だ。

 

P104

親の期待に応えたい、認めてほしいーー子供の願いは、それに尽きる。

 

P196

事にさいして、泣いておろおろするのが女らしいふるまいであり、逆におとこがめそめそすれば男のくせにと謗られる。その決めつけが、何とも生きにくい。

 

P204

「怒り、悲しみ、迷い、苦しみ。この手の負の気持ちには、まったく同じに通ずるものがある」

「どれも、ひとりよがりってことさね」

 

P292

あたりまえこそが、もっとも恐ろしい敵となり得る。

外れたとたん、白い眼を向けられ、容赦なく石をぶつけられる。

 

女性が主となる仕出屋を舞台に、世の中の仕組みを問う。 

 

さすが西條さん、

テンポがよくて、早起きした早朝に一気読み♪

 

思ってたより読む時間がかかって、午前の予定に遅れそうになった(笑)

読むのが遅くなったなぁ……

 

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