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食・飲・読の日記

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やめるときも、すこやかなるときも@窪美澄

2017-10-05 10:44:53 | 本(か)
  やめるときも、すこやかなるときも@窪美澄 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
家具職人の壱晴は毎年十二月の数日間、声が出なくなる。過去のトラウマによるものだが、原因は隠して生きてきた。制作会社勤務の桜子は困窮する実家を経済的に支えていて、恋と縁遠い。欠けた心を抱えたふたりの出会いの行方とは。




わりと最初から、こういうふうになるんだろうなと思いつつ読みました。それでも壱晴と桜子の日常と心情の変化は興味深く、何よりふたりのそばにいる人たちがすてきでした。壱晴の高校時代の友人でおもしろくて温かい堀内、大学時代の友人で面倒見のいい心の広いはっきりした物言いの妙子、明るくほがらかなお母さん、壱晴のことをいろんな意味で見抜いている師匠の哲さん、みーんな個性的で、壱晴のことを大事に思っています。桜子は突拍子もないけどいつでも真剣で一生懸命、そんなところがかわいらしかったです。生きるって大変、死ってなんなの、などと思いましたが、この物語には終始人の温かさが漂っています。人の温かさって何かを救ったり、励ましたり、守ったり、後押ししたり、癒したり、心を満たしたり、人生において大切なものだなと改めて実感しました。


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