食・飲・読の日記

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待ち遠しい@柴崎友香

2021-04-20 16:43:34 | 本(さ)
  待ち遠しい@柴崎友香 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。母屋に越してきた夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。裏手の家に暮らす新婚の現実的な今どきの新婚25歳、遠藤沙希。年代も性格もまったく異なる3人の出会いから始まった、温かく、どこか噛み合わない“ご近所付き合い”、その行方はー。芥川賞作家の新たな代表作!




バラバラの年代の女性3人、ご近所さん。今時、ご近所さん付き合いなんてあるのかしらと思ったけれど、3人は関わりあっていきます。それぞれが世の中で言われる「普通」に対し、「普通」でないことにコンプレックスを持ったり、「普通」を追い求めたり、「普通」を押し付けたり。私はそれに共感したりしなかったり。主人公の春子に一番共感しました。春子は自分に何か足りない、一人前でない、なんて考えてますが、私から見ればすてきな女性です。自分自身のことも周りの人のこともあれこれ考えたり、いらぬ争いは起こさず、自分の世界を持ち、自分で働いて生計を立てている、たおやかな女性と思いました。最後には春子が自分を肯定し自信を持ってくれたのがよかった! 対比を際立たせるためだろうけれど、沙希の言動には反感を持つことが多かったかな。タイトルの「待ち遠しい」、何か変化を待ち遠しく思うのか、今のままでどういうふうになるのかを待ち遠しく思うのか、答えはないように思うけれど、この先も今の家に住んでいる限り3人は関わっていくんだろうな。

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