食・飲・読の日記

日々の食べたり読んだりを綴ります♪

卵の緒@瀬尾まいこ

2015-06-23 16:53:52 | 本(さ)
  卵の緒@瀬尾まいこ 

あらすじ(「BOOK」データベースより)
僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんて言う。それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれる。「親子」の強く確かな絆を描く表題作。家庭の事情から、二人きりで暮らすことになった異母姉弟。初めて会う二人はぎくしゃくしていたが、やがて心を触れ合わせていく(「7’s blood」)。優しい気持ちになれる感動の作品集。




「卵の緒」
とっても優しくて、素直で、賢い育夫が語り手。いきなり「僕は捨て子だ。」という文章から始まります。え?そうなの?と思いつつ、育夫が抱く疑問を知ると、あっ!そうかも!? なんて思えてきます。育夫のお母さん・君子がはっちゃけていて、若くて、愛情表現がストレートで、突拍子もないことを思いついたり、独特の感性が光ってて、なーんか好き♪ 雨が降るかどうかわからないのに傘なんて重たいものは持たないとか、レンジと乾燥機とエレベーターは悲しい発明品と言いつつレンジ使いまくってたり。ドラマティックな展開はないのに、ひたひたといろんな人の深い愛情を感じるすてきなお話でした。

「7’s blood」
高校三年生の七子が小学六年生の七生と短期間暮らした時のお話。わりとクールに父親の愛人の子・七生を受け入れる七子。世渡り上手でみんなに好かれるすべを知っている七生。2人が一緒に暮らしているうちに、だんだん打ち解けあって、お互いの本当の姿を出せるようになって、離れ離れになっちゃうけど、この先二度と会わないかもしれないけど、永遠に切れることのない繋がりがあるんだということに気づきます。それって心の真ん中にポッと温かい火がともっているような、人生の支えになるような大事なものかもしれないな‥と思いました。


2つの物語の共通点は、描かれている家庭がいわゆる世間一般の普通の家庭(父、母、子)ではないこと、でもそこには確かな愛情があることだと思います。日常生活がたんたんと描かれていて、でも私の心に温かみを残してくれる、そんな物語でした。そしてどちらも食事の場面が出てきます。特に「卵の緒」のお料理たちのおいしそうなこと! そうだ、食べることは生きること。おいしそうなお料理も私の心に温かみをさらにプラスしてくれたのでした。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も ()
2015-06-25 10:43:41
読みたい~♪
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空さん♪ (どり)
2015-06-25 12:23:43
こんにちわ

読んでみてくださいな~♪
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