書店ガール＠碧野圭

　　書店ガール＠碧野圭　

あらすじ（「BOOK」データベースより）
吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が…。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読。




書店の仕事やその実情、また書店員としてのありかたのいろいろな考えは楽しめる内容でした。本の並べ方やＰＯＰに対する考え方など、本屋での見かた過ごし方が変わりそうな気がします。
物語の前半、書店とその本部で働く人たちの、ねたみや嫌がらせといったドロドロした部分が長くて、ちょっとうんざり。しかもそれが男女問わず！　理子と亜紀の対立を印象づけるのには効果的でしたが。後半は書店の閉店に立ち向かうため、働いている人たちが一致団結して頑張る姿が好印象でした。
前半は人間の嫌な部分をクローズアップ、後半は人間の良い部分をクローズアップ、そんな感じの物語でした。理子がすんごくいい人になって、亜紀のうまくいかなくなりそうな結婚生活をいい方向に導いてあげたのにはビックリです。そんなに変わるかな、人間‥　　理子が小さいころから通う町の本屋さんのおじさん、ほのぼのしててすてきです。理子が働いている書店の社長、がっかりな人です。理子たちに少しかかわっていた星野さん、てっきり理子の恋人になるのかしらんと想像していたら、あっそっちという全く違う結果でしたが、次につながる事を期待させるおもしろい終わり方でした。