TAMAちゃんダッシュ

愛犬タマとマル民の私の毎日です

キキ

2005-12-11 | ペット
昨日、広島市内西部に位置する得意先の園芸店にいくときにたまたまJRの列車の座席に乗り合わせたお客様がいた。今井敏代さんとおっしゃる視覚障害者の方と盲導犬として活躍している黒ラブのキキだ。
 最初単なる興味だけで話し掛けてはならないと思っていた私も座席に座る際に何度も「大きな犬が足下を邪魔して御免なさい。」と言われるのでついつい「可愛いですね」と答えたことから話をすることになりました。約10分ぐらいだったのでしょうか。
 今井さんは広島ハーネスの会理事、盲導犬の理解をすすめる「キキ」の会理事、視覚障害者の自立をすすめる会会員(相談部)、日本児童文学者協会広島支部会員という肩書きを持ち精力的に活動をされている方だった。そんな方とは知らずに話をしていたらリュックの中から執筆された本(「盲導犬キキ風邪のように光のように」かもがわ出版)を取りだしキキのことを一生懸命話された。

キキは6歳の♀で本当に穏やかな優しい表情をしていた。多分今までみたどの犬よりも眼差しが柔らかでした。私にもタマの臭いがついているのか犬好きを知っているのか足下にぺったりと寄り添ってきます。
「とても甘えん坊なので迷惑じゃないですか」と常にこちらの様子を気にかけられながら私の方も見せて頂いた本の内容をお聞きすると今度は名刺まで探し出しそれを頂きました。





頂いた名刺の裏です。本当は話し掛けない方が良かったのですね。



 目的地が近づいたので私の方が席を先にたとうとして話し掛けると満面の笑みを浮かべられた。
 「キキちゃんはいつもお母さんと一緒にお出掛けできていいね」
というとキキの方も心なしか嬉しそうで今井さんも本当に嬉しそうでした。犬の気持ちがわかるわけではありませんがきっとキキの方も今井さんといつも寄り添っていられる事に幸せを感じているはずです。私が言ったことが本当に嬉しかったのでしょうね。あの笑顔は忘れることはできません。
 ただ最後まで「邪魔をして済みません。済みません。」と頭を下げられてばかりでしたのできっと今までに心ないことを言う人が多くいたのだということを感じさせられました。
しかしながら私と同じ駅で降りた人はキキに向かって「仕事頑張ってね」とか「バイバイ」とか話かけていましたので視覚障害者と盲導犬の事を快く思っている人が殆どであるとも感じました。そして何より今井さんが小さな事にまで一生懸命な様子はとても感動的でした。
 何だか外は本当に寒いのにいつまでも暖かい気持ちを持ち続けていられるような幸せな気持ちになりました。そしてこの気持ちはしばらく継続しそうです。