脚本家の岡田さんのNHKのラジオ番組「今宵、ロックバーで」に同じく脚本家の古沢さんがゲスト出演されました。
「古沢さんが心酔している沢田研二さんの楽曲などを聴きながら、影響をうけたドラマ『銀河テレビ小説・まんが道』にまつわるエピソードや、脚本家への道を歩みはじめた経緯を伺います。古沢さんにとってデビューのきっかけとなったシナリオコンクールで審査員をつとめていたという岡田さん。ひさしぶりに再会したお二人が、これまでの歩みや、原作ものとオリジナルの脚本についての考え、そして現在のテレビドラマについて語り合います。」
―番組HPよりー
古沢さんといえば、マニア界ではジュリーファンで有名な方

しっかりジュリーについても語って下さいましたので、ちょっと抜粋させていただきます。
古沢さんが選ばれたジュリーの曲は“無宿”。
岡田さん「沢田研二さんなんですけど、この曲とはどんな出会いですか。」
古沢さん「沢田研二さんが大好きで、とにかく色々沢田さんの曲を聴きまくっている中で出会った一曲で。」
岡田さん「でも、あれだよね、古沢くんの歳だとベストテンとかに毎週沢田さんが出てた頃は…」
古沢さん「小さかったです。
子供の頃、本当に、圧倒的なオーラのスターだなって感じだったけど。
大人になってから、ちょっと機会があって沢田さんの最近の曲も聴いてみたら、やっぱり最近の曲もいいなと思って。
聴いてなかった時代の曲なんかも遡ったりしながら聴き始めて、ずぶずぶずぶずぶ好きになっていったんですけど。
(この、

ずぶずぶずぶずぶ好きになっていく感覚

って分かります~

)
なんて言うんでしょうか、テレビとかに出てなかった時代も、毎年毎年アルバムを作り続けていて、色んなタイプの曲があって、一曲一曲ちゃんと勝負していて、この人は凄い人だと思って、エンターテイメントに関わる人間としても憧れると。」
岡田さん「選んでいただいた曲は、沢田さんにとってはいつごろの曲なんですか。」
古沢さん「1986年です。」
岡田さん「作詞はご本人であると書いてあって、初めて聴かせていただくんですが、では曲を紹介してください。」
古沢さん「沢田研二さんの“無宿”。」
“無宿”が流れます
岡田さん「カッコいいですね。」
古沢さん「ロックですね。
♪真実(ほんと)のことは何もないさ♪っていうんですよ。
♪何もあるわけないだろ 水だ 空だ 風だ この世は全てエンターテイメントさ♪
このね、この姿勢(笑)
多分'86年って、沢田さんが独立したりして自分のレーベルを作って、ちょっとプライベートでも色々あって、若干一部からバッシングされてたような時代だと思うんです。
その時代に、♪真実のことなんて何もないんだ この世は全てエンターテイメントさ♪
つまり、生身の僕とテレビで歌ってるジュリーを混同するんじゃない。
ジュリーは全部虚栄なんだよ、ということを歌っていると僕は解釈していて、この姿勢にすごく憧れますね。」
岡田さん「なるほど。
ずっとそうやってアルバムを出されている中で、最近はどんな感じなんですか。」
古沢さん「最近はね、本当にもう、好きなように言いたいことを訴えるという。
ここ数年は福島の、被災地のことを想う歌を歌ってらっしゃいますね。」
ここからお二人で、PYGはめちゃくちゃカッコいい

というお話しをされました。
古沢さんはオフィシャルでお写真を拝見する度に黄色のリストバンドをつけていらっしゃいますね。
こちらでも。
"無宿"を選曲されるなんて、なるほどな~って感じです

確かに、当時の心情を吐露しているかと思わせる私小説風な詩の世界。
"無宿"はシングル曲でないにも拘らずテレビで歌われた映像も残っています。
DVDにも収録されている夜ヒットと、黒のコートにピンクのタンクトップ姿で歌うNHKの番組。
どちらも鮮烈です。
むしろ、ちょっと観てはいけない映像を観てしまったかのような

夜ヒットでは、ジュリーが後ろの歌手の人達が座る席近くまで行って、芳村さんの真横で歌うんだけど、芳村さんの表情が圧倒されているというか、ちょっと引いてるというか

歌詞も♪ドライアイスも♪等と替えて(スタジオ中ドライアイスがたかれている)歌っていて、すごくジュリーらしいんだけど、ジュリーのライブでの姿を知らない一般ピーポーには強烈すぎたような気もします。
他の歌手とは、テレビ局のスタジオで歌うにしては集中力が違い過ぎる。
人って自分の理解の許容範囲を超えると、拒絶反応を示したりするでしょ?
CO-CoLo期の、特にアルバム曲を最近のライブで歌われることはほとんどありませんが、「ジュリー祭り」で、
「では、CO-CoLoのころの歌を」
と、わざわざ断って"明星"を歌われるというのは、今のジュリーにとってCO-CoLo期ってどういう位置づけなのでしょう。
実は私がアルバムとして一番好きなのは" TRUE BLUE"。
このアルバムは収録曲全て好きで、何度でも聴きたくなる
話しを古沢さんに戻しますが、イケメンで才能があってその才能を評価されていて1973年生まれとお若い。
まだまだこれからですね。
何より、「脚本家としての仕事はどうですか」と聞かれて「楽しいです」と答えているのがステキです。
ますますジュリーの曲を聴いて、バリバリ素晴らしい作品を書いていただきたいです