大殿を退出する赤服団、執務室でチョンホを締める。
教旨を作成しないで、不当な命令を取り下げるよう殿下に頼めと・・・
万世普遍の『経国大典』に逆らう事はたとえ国の王と言えど黙過できぬと主張する大臣たち。
一人責められながらもチョンホは「『経国大典』はいかなる者も守り従うべきものです。」
「しかし、人材を適時に使う事がその趣旨です。」
「大典の文句より趣旨の方が大切かと・・・」
「申し訳ありません。」
「王命であり、私は命令を奉ずる承旨(スンジ)です。」とあくまでも王命に従うと宣言する。
左議政は「世宗大王の時代、芸文館(イエムンガン)のグォン・ボグンは(ジャン・ヨンシルに官位を与える事に賛成したから)配流されたのだぞ。」と脅す。
右議政は更にチョンホと対峙して諭す。
「グォン・ボグンは自分の意見を明らかにしただけで配流された。」
「ジョン・ヨンシルの業績は今も残ります。」
「賛成したのは正しい行動だったのです。」
「権力に媚びず、在野に追い出された人材を登用し、国を復興させる事が出仕の理由でした。」
「大監も庶出やの多くの有能な人材を登用してるはずです。」とチョンホ。
「女性はまた別だ。」
「私感のある女性だから、こんな事をするのか?」
「私感の為なら連れて逃げました・・・」
右議政、駆け落ちを止めさせただけに、この言葉に激したのか「判った。 万世に残る奸臣の教旨を書きたまえ。」
「貴様を配流してやる!!」と捨て台詞。
内医院(ネイウォン)ではシン教授が自分の出した上訴の説明をしている。
「私も人間である以上、席に欲がないわけではない。」
「だが、今回、私は欲ある人間からただの医員に戻れた。」と語り、チャングムの医術に対するひたむきさを認め、「そう言う人の側にいられるのは幸運な事だ。」
「共により良いものを目指せる。」
「だから皆も私の考えを受け入れ、従ってほしい。」と・・・
教旨を書くチョンホ。
チャングムのノリゲに付いてる小筆を取り出し、ちっちゃな筆で書き出す。
大殿の前に皇太后が抗議の為、あえて王に詫びる座り込み「席藁待罪(ソクコデジュ)」を始める。
王様飛び出して、ひざまずく。
「私も殿下の臣下です。」
「しかも、私は国の根元をすら察せぬ君主を育ててしまいました。」
「女である医女に官職を下すのでしょ?」
「先代王でも類を見ぬことです。」
「よって、母である私が罪を償うのです。」
「どこの母親が息子に罪を告げるのですか?」
「どうか怒りを収めて下さい。」
「母上、余が天倫を破る事になります。」
「殿下が正しい道を歩むまで、この場を守ります。」
「子供の教育を誤った罪です。」←サイキョウオモニノ ショウリ
男尊女卑の儒教の教えの中で女である事が騒動となったチャングムの登用だが、こうしてみると「母」の存在の大きい事w
男>女でも王<母なんだなぁ~
自分の及ばぬ所で騒ぎが収まらぬ事にチャングムは落ち込む。
シンビは「世の中が認めなくても、周囲は認めたわ。」
「それだけで一歩前進だと、私は思うわ!」とチャングムを慰める。
医女部屋で一人、疲れきったチャングムはポソン(足袋)を脱ぎ、足を揉む。
そこになんと王様が・・・
慌てて足を隠すチャングム。←トウジ ナマアシハ カンタンニ トノガタニ ミセテハ イケナカッタ
「疲れているのか?」
「医女の部屋がこんな所だったのか・・・」
「余のためにがんばってるのに、一度も来なかった。」←マッ、フツーハ コナイヨナw
「皆ががんばっておるのに、余は何も分かっておらぬ。」
「お前に対しては言葉もない。」と随分落ち込んでる王様。
そんな王様の様子を見取ったチャングムは夜の散歩に誘う。
冬の寒さで凍死した民が多くいた事を話す王様にチャングムは「冬が寒いと麦がよく育つのです。 そうすれば餓死する民が減ります。」と・・・
医女の修練の時、シン教授から「自然が教えてくれる事を学び、自然の中から強健になれ。」と教わった養生法を王様にも勧める。
これをさせる為に自分を連れ出したと察した王は「なぜだ?」と問いかける。
「毎日これをなさいますと夜よく眠れます。」
「余があまり眠れぬ事がなぜ分かった?」
「殿下はお話なさる時、片手の拳を握られます。」
「殿下の深いお心を察する事はできませんが・・・それは肩から首筋まで負担をかけ、不安で寝付けなくなります。」
「また、肝臓にも浸入し、玉体を悪くします。」
チャングムは以前診脈した時から、、王に七情鬱結(ストレス)が積もっていることに気づいていた。
「寝付けないときは無理に眠ろうとせず、散歩をなさって下さい。」
「お悩みがありましたら、押し殺そうとはせず、信頼し理解してくれる人に打ち明けて下さい。」
満足げにうなずく王様。
語らずとも胸のつかえをを見抜き癒しを与えてくれる医女チャングムに王様、更に傾倒か・・・
山と積まれた上訴・・・
「余が下した命令で、なぜ同副承旨(ドンプスンジ)を弾劾するのだ?」
「殿下の心中を荒らしたミン・ヂョンホの罪は必ず問うべきです。」
「ミン・ヂョンホを罰して下さい。」
「トンチェ、トンチェ(了察)ばかり、何を了察しろと言うのだ!」
「余は自分が間違っておるとは思わぬ。 今すぐ下がれ!!」
苛立つ王様、ふと握り締めた拳に気づき・・・チャングムの言葉を思い返す。
伽に行く気にもなれぬまま散歩する王だった。
翌朝、チャングムを伴い散歩する王様は、胸のつかえをいきなり吐露し始める。
驚き、身に余る同行だと立ちすくむチャングムに「お前が言い出したのだろ?」
「信頼でき理解してくれる人に打ち明けろと・・・」
「探してみるとそれも簡単ではなかった。」
「お前を信じておる・・・余の言葉を誰かに話すとは思えん。」←タシカニ・・・
「お前は病人がいれば施療したい医女だから・・・余も施療したいはずだ。」
「だから案じてくれるのだろう?」
「王位は望まなかったが、余を担いだ者は見返りを求めた。」
「従うしかなかった・・・人を殺し続ける王になった。」
「ある晩は悔いながら夜を徹し、憤怒で夜を徹した。」
「だが、余を苦しめたものは・・・自責だ。」
チャングムの子供時代に捕まえたウサギの話に大笑いする王様。
更にチャングムは王の子供の頃を尋ねる。
王位に就くと思わず、狩や武術に励み、宮の外で天文や医術、音楽や絵をたしなむ者達と交流し、天下を周遊もし楽しかった語る王様。
「それで『東国興地勝覧(人文地理書)』を直されたのですね?」
少し驚きながら「ああ、古いものだから、合わぬものが多かった。」
「簡儀渾象(天文観測機)の製造も?」
驚く王様。
「女真族と倭寇の撃退にも力を注がれました。」
「霹靂砲(海戦用の火器)の製造も・・・」
「大君の修練は逃げても、王としての修練は受けられました。」
「民の立場から倭寇を阻み、広く使われる天文器具や本をお作りになられました。」
「民は簡儀渾象で一年の農事を行います。」
チャングムが博識を以ってのよいしょに笑い出す王様。
「余をからかうな。」
「ある王は文治を行い、ある王は水を強化し、ある王は礼儀を強調しました。」
「殿下は燕山朝の疲弊した制度を全て正しました。」
「それだけで殿下の偉業でございます。」
「仕方なかった惨状について、殿下はご自身をお許しになるべきです。」
「これからをお考え下さい。」
「殿下の臣下として、医女として忠心から申し上げる願いでございます。」
これほど見事なカウンセリングってないかもw
花のようなにこやかな笑顔と共に王の心は癒されていく・・・
あ~~、そんな王様とチャングムの姿を遠くから見つめてるチョンホが・・・
全羅道(チョルラド)の量田(李王朝の土地測量制度)の報告をするチョンホに王は「いつ知り合ったのか? 皇后の密命の時か?」といきなり尋ね出す。
「水刺間(スラッカン)の官女だった頃からです。」
「彼女が御膳競演をする時、食材をなくしたことがあり、内禁衛(ネグミ)の従事官(チョンサガン)だった私が調べる事になりました。」
「その時初めて会ったのか?」
「実は。校書館で・・・」
「なぜ、官女と校書館で?」
「彼女は茶斎軒(タジェホン/菜園)から戻る時、ジョン・ウンベク主簿の使いでやって来て、手紙を持ったまま、経書を読みふけっていました。」
「私が側に行っても気がつかぬほどに没入を・・・」
「そうか、そうやって知り合ったのか・・・」
「あの~、実は・・・実際に会ったのは、更に以前のようです。」
「内禁衛長の密命で倭寇の密偵を追う途中、刺客に倒されました。」
「気を失った私でしたが、誰かが施療してくれて命拾いしまいした。」
「それが医女チャングムでした。」
「2人は実に縁が深いのだなぁ~」
ムフフと笑いながら「だが、チャングムを知ったのは余の方が先のようだ。」←ナンダ~? コノミョウナ ハリアイハw
「中宗反正」の際、朴元宗(パク・ウォンジョン)が幼かったチャングムに誕生祝を運ばせた話をする王様、「どうだね、余もなかなかだろう?」
皇太后に呼ばれる王と皇后。
皇太后はいきなり切り出す。
「殿下、医女の部屋を訪ね、チャングムと会ったそうね。」
「最近は毎朝散歩していると聞きました。」
「何たる酔態ですか?」
「怒りを収めて下さい。」
「医術の助を受けたのです。」
「それなら医官を呼ぶべきです。」
「わざわざ出向いて会うとは・・・」
「それほど側に置きたいなら、後宮にして下さい。」
「母上、誤解です。」
「余の心病を治すため・・・」←ケッキョク マタマタ オモニノ ショウリ・・・
「チャングム後宮へ」のニュースはあっという間に宮中に広まる。
トック夫妻に知らせたチャンイはトックたちのやり取りに驚愕する。
「2人の仲がどれだけ切ないか分かって言うのか?」
「知ってるけど、駆け落ちして無駄なら、後宮の方がいいわ。」
「2人がお互いの為に一生独り身でいろと言うの?」
「絶対だめだ~。 俺が上訴を書いてやる~」←By トック
内医院では医員として殿下に輔弼して欲しいと言うのが共同見解。
「そうです。 嫌です。 絶対だめです。」←By チボク
チャングムも慌てて皇后の元に願い出る。
「殿下も医術の助を得る為とおっしゃたのよ。」
「殿下にその気がないから、どうにもならないはずだわ。」
「心配しないで。」
一方、当の王様は・・・
「チャングムを裏庭に呼べ。」
「殿下の心病を治す為、無礼を働きました。」
「よって、皇太后様が誤解を・・・私を活人署(ファリンソ)ニ送り返して下さい。」
「・・・母上の誤解か?」
「それだけか?」
「実は余も驚いた・・・母上に言われるまで気づかなかった。」←ナント
赤服団も「名案だ!!これが殿下のお望みかも・・・」
チャングムを後宮に入れ、チョンホの弾劾して、一連の騒動を終結させようと一致団結を誓ってる・・・orz
皇后も皇太后からプレッシャーを受ける。
「皇后の嫉妬としか思えません。」
「今すぐ命令を下しなさい。」と・・・
チョンホはいかんともしがたい激情を抑える為、血が滲むほど矢を打ち込み、手当ての為薬材庫に・・・そこに偶然居合わせたチャングムはだまって手当てをする。
「あの時・・・握るべきだった手だ。
もう二度と握れないかも知れない・・・」←セツナイ チョンホノ シンジョウヨネ
チャンイ、ヨンセンとミン尚宮にトックから聞いたチャングムとチョンホの関係を話す。
ヨンセンはチャングムを呼び出し、事の確認を・・・
真相を知り、案じたヨンセンは王様に直談判。
「法道に反すると知りながら、お願いがあって参りました。」
「私の嫉妬と思わず、話を聞いて下さい。」
「王の女ではなく、チャングムの親友として申し上げるお願いです。」
「後宮にすることはチャングムの才能とその志を折る事です。」
「殿下、チャングムを幸せにしてあげて下さい。」
「本人がやりたい事をさせてやり、つらかった人生を情人と分かち合えるよう・・・」
「情人だと?」←ア~~ン ハンノウシチャッタヨ~
「チャングムは同副承旨のミン・ヂョンホ令監と相思相愛の仲なのです。」
王様、平静を装って淑媛(スグォン)を下がらせる。
内侍府長官に「全ての者を下げて、チャングムを呼べ。」と・・・
人払いした部屋で「ミン・ヂョンホを愛してると聞いた・・・本当か?」
この質問に答えるのって・・・チョンホの命にも関わる事で・・・
「はい。 殿下。」←オイオイ イッチャッタヨ~
あえて謝る、というのに単語があるとは。いつもぐるくんさんの字幕版レビューは参考になります。
>>男>女でも王<母なんだなぁ~
ココですよね~。いっつもよくわかんないw 例のお薬飲むか飲まないかの賭けのときも思ったけれど。
それと、ぐるくんさんのレビューを読むと王様とチャングムのお散歩はだいぶカットされちゃってるんですね。中宗、ストーリーガイドでも大したことはできなかった王的な説明しかされてなかったけれど、それだけいろいろやっていたんだ……。
イクピル先生が教えてくれた死人と季節の相関関係はおもしろかったですね。弱っている人は夏でも冬でも厳しければ亡くなることには変わりがなく、でも、それによって次のシーズンは病気にかかる人が少ない、という……。
韓国では正座は罪人の座り方だと聞いた事があり、これに通じているのかなぁ~と思ってます。
尤も皇太后様はござの上に金色のお座ぶまでおいて、よっこらしょと胡坐でしたが・・・w
そそ、お散歩シーン、ばっさりカットでした。
自分の手掛けてきた事を知った上でさりげなくよいしょするチャングムに王様のチャングム・カウンター絶対上がったと思いますw
王様48歳、オモニに言われるまで気づかなかったと言い、チャングム37歳女盛りの色香に気づかぬ罪作りな所業の数々、チョンホ45歳、抑えきれぬ激情に弓を引く・・・なんかなぁ~
加齢臭が気になる年代の秘める色恋が却って生々しく思える私は変?w