小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

訪問介護は結局、地域包括ケアへの露払いかよ?

2012-03-26 08:58:11 | 弱さへの思考
皆様もご承知置きとは思いまする、「訪問介護の20分未満」のサービスが、
来週から始まりますが、これ、単純に行えるわけない、のであります。

算定用件として2パターンがあります。

その1)
「午後6時から午前8時に行われる身体介護であること。」

つまり、夜間・深夜・早朝であることです。しかし、この時間に訪問介護の身体介護をするということは、それなりの人員配置をしていなければならず、ということは、人件費に見合う報酬(170単位≒1700円)ではない。
そんな奇特な事業所もなかろう…ということがわかると思います。


その2)
「日中(午前8時から午後6時まで)行われる場合は?…これが実にややこしいのですが…以下のすべてを網羅している必要がある。

*利用対象者は要介護3から5の人。
*障害高齢者の日常生活自立度ランクBからC(ということは単純に言って”寝たきり”=「屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ」か、「1 日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する」のどちらか)までの者であること。
*利用者に係るサービス担当者会議(しかも「サービス提供責任者が出席するものに限る」=照会票じゃだめってことか?!)が3月に1回以上開催されており(シーズンごとにやるのかよ?!)会議において、1週間に5日以上の20分未満の身体介護が必要と認められたものであること(ほぼ毎日実施ってことかよ?)。

上記が利用対象者の用件でして、

加えて、提供側にも体制用件が求められます。

*午後10時から午前6時までを除く時間帯(つまり、朝6時から午後10時まで営業しているということ)を営業日および営業時間として定めていること。→定めていなきゃならない=それだけ人員配置せねばならない。
*常時、利用者からの連絡に対応できる体制であること。→とつぜん電話がかかってきても、対応できねばならない。
*次のいずれかに該当すること。
 ア)定期巡回・随時対応サービスの指定を併せて受け、一体的に事業を実施している。
 イ)定期巡回・随時対応サービスの指定を受けていないが、実施の意思があり、実施に関する計画を策定している。
→少なくとも「定期巡回・随時対応サービス」を「やる!」という計画を策定していなければならない。


というように、実に実用的ではない。特に、日中のサービス提供は困難極まりない。

結局、「24時間定期巡回随時対応型訪問介護看護」へ移行させようという思惑がみえみえである。
とはいうものの、事業所としては、少しでも収入はほしいわけで、そうなると、考えられることは、
○定期巡回・随時対応サービスの実施と併せて、普通の訪問介護事業所を運営する。
○定期巡回・随時対応サービスの計画を策定しつつ、日中実施。でも、やらなきゃダメって言って来るような気がする。
○夜勤の訪問介護員とサービス提供責任者のシフト作成。

こんなところだろうか。

いずれにしても、人件費は高騰する。
ならば「やらない」という選択肢もありとは思うが、

ケアマネジャーとしては、どうだろう?
夜間対応もしてくれる事業所に流れる…可能性もありか?
加えて、特定医療行為もできる事業所に流れる…可能性もありか?

ケアマネジャーという人種は実にズルくて、
夜間や休みの日に連絡来ると、実にブルーになり、結局訪問したりして、休日をつぶすのが嫌な者たちである(それは当たり前なのだが…)。
ということは、できるだけ、それを避けたい…という意識が働き、アセスメントという大義名分を用い、
「24時間定期巡回・随時対応サービスを併設していて、かつ、特定医療できる訪問介護事業所にお願いしちゃおう」
となることは、見えてくる。

今後、訪問介護事業所は厳しい。しかも、来週から始まる。選択肢は狭まっている。

介護保険メインでやっていくか→ならば24時間のサービスは避けられない。
または
障害の訪問サービスも込みでやっていくか→ならば障害について、特に知的障がい児の知識=保育・養護学や精神疾患の知識を得て、専門家にならざるを得ない。

ちょーブルーになるけれど、考え方を、変えましょう。

これを機会に、学びの機会を持ち、自分たちも成長していくことを、ちょっとは喜びにしていく。
これしかないような気がします。

役に立たないもの、美しいと思わないものを

2012-03-25 10:35:31 | 弱さへの思考
Have nothing in your house that you do not know to be useful or believe to be beautiful.

「役に立たないもの、美しいと思わないものを、家に置いてはならない」(ウィリアム・モリス)

これは本当に名言です。
民芸運動のウィリアム・モリスのすべてをあらわしているのかも知れません。

そして、家の片づけをして、「捨てる勇気」を持ちたいとも思います。


で、
友人から聞いた「河井寛次郎の宇宙」(講談社)を見たときに、同じ思いがしました。

汎神的でありながら、深く美しい造形は、とても心をひきつけます。
美しくて、実用的で、家においてあっても、とてもよいもの…実は、そうたくさんはございません。

そして、文章が、これまた、惹きつけます。

「意識の過剰-人間の1つの失敗」

「売るという事がはじまってからの物の乱れ、わかりもしない人の好みを相手に作ることからの物の乱れ、先ず自分の為に作らねばならない、自分を喜ばす物から作らねばならない、それからだ、それからだ」

ちょっと美術館に行ってみたいような、東京の天気です。

日曜日。
お仕事の方は、何事もなく、無事でありますように。