小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

介護保険認定調査を受けるとき(その5)

2012-03-01 11:08:47 | 弱さへの思考
ひさびさに、この連載、開始いたします。

以下の項目は「能力」で評価されます。つまりは、できるかできないか、であり、そこには介護されているか否かは無関係です。


(1) 能力で評価する調査項目(18 項目)

「1-3 寝返り」
「1-4 起き上がり」
「1-5 座位保持」
「1-6 両足での立位保持」
「1-7 歩行」
「1-8 立ち上がり」
「1-9 片足での立位」
「1-12 視力」
「1-13 聴力」
「2-3 えん下」
「3-1 意思の伝達」
「3-2 毎日の日課を理解」
「3-3 生年月日や年齢を言う」
「3-4 短期記憶」
「3-5 自分の名前を言う」
「3-6 今の季節を理解する」
「3-7 場所の理解」
「5-3 日常の意思決定」

たとえば「1-3 寝返り」ですが、以下のような評価になります。

-----

「1.つかまらないでできる」
・何にもつかまらないで、寝返り(片側だけでもよい)が自力でできる場合をいう。
・仰向けに寝ることが不可能な場合に、横向きに寝た状態(側臥位)から、うつ伏せ(腹臥位)に向きを変えることができれば、「1.つかまらないでできる」を選択する。
・認知症等で声かけをしない限りずっと同じ姿勢をとり寝返りをしないが、声をかければゆっくりでも寝返りを自力でする場合、声かけのみでできれば「1.つかまらないでできる」を選択す
る。

「2.何かにつかまればできる」
・ベッド柵、ひも、バー、サイドレール等、何かにつかまれば自力で寝返りができる場合をいう。

「3.できない」
・介助なしでは、自力で寝返りができない等、寝返りに介助が必要な場合をいう。

-----
簡単に言うと、寝具はベッドかふとんか?から始まって、寝返りができる・何かにつかまればできる(腕力は多少ある)・できない(全介助)で評価され、普通の調査員はそれぞれを特記事項に記入します。

その他も、起き上がるには何かにつかまるか否か?できないか?とか、いすにはどのくらいの時間座れるか(背もたれなしで)とか、歩くのは伝い歩きなのかとか…
見えるか?聞こえるか?
食事を飲み込むことはできるのか?


「3-1 意思の伝達」などは意外と細かく…
-----
「1.調査対象者が意思を他者に伝達できる」
・手段を問わず、常時、誰にでも「意思の伝達」ができる状況をいう。

「2.ときどき伝達できる」
・通常は、調査対象者が家族等の介護者に対して「意思の伝達」ができるが、その内容や状況等によってはできる時と、できない時がある場合をいう。

「3.ほとんど伝達できない」
・通常は、調査対象者が家族等の介護者に対しても「意思の伝達」ができないが、ある事柄や特定の人(例えば認定調査員)に対してであれば、まれに「意思の伝達」ができる場合をいう。
・認知症等があり、「痛い」「腹が減った」「何か食べたい」等、限定された内容のみ「意思の伝達」ができる場合は、「3.ほとんど伝達できない」を選択する。

「4.できない」
・重度の認知症や意識障害等によって、「意思の伝達」が全くできない、あるいは、「意思の伝達」ができるかどうか判断できない場合をいう。
-----
しかし、本人の思い込みや勘違いや意図的なうそをついたりした場合、「できる」になってしまいます。ということは調査員をだますのは意外にちょろい。できてしまう。
この項目は「できる」となりますが、
たとえば、いつもはシャキーンと立ち上がれても、「立ち上がりにはテーブルに毎回手をついて立っています」などと言って、実演することはできてしまう。

ただし、調査員もアホでないかぎり、鵜呑みにすることもないのですが…。

これが認定調査の能力の項目です。