小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

グループホームって

2010-03-30 21:42:09 | 日記
記憶に新しいとは思うが、北海道のグループホームで火災により、ほぼ全員が死亡した事件があった。
認知症グループホームの1ユニットの定員は9名である。
この方々を、夜勤の介護職員を1人でOKを出した厚生労働省に問題がある。
次に、ストーブの周辺に洗濯物を干していたことにも問題はあるだろう。
とはいうものの、単純に「洗濯物を早く乾かすならば」という発想で、そうせざるを得ないことがあろう。
なんせ、グループホームは、収益優先の事業体が入りやすい。理由は、介護報酬に加えて、家賃や光熱費などを聴取できるからだ。
ということは、儲け優先で、乾燥機などを設置するとは思えない。そんなコストはかけられないから「ストーブ周辺に干せ」という指示があったかもしれない。

そんな中、利用者のために、命をかけた介護職員に敬意を払うと同時に、なぐさめを告げたい。

色々あるだろう。でも、職員は命を賭けたのだ。
結果、利用者は不幸にも亡くなった。そこにはお悔やみを申し上げたい。
全ての根源は、厚生労働省にある。
スプリンクラー設置への猶予を持たさないで、即設置を推進し、かつ、補助をしていれば、この事故は起きなかった。

厚生労働省、悔しかったら、特養を各中学校区で作ってみろ。
本当に必要とされているのは「箱もの」なんだろう?!
在宅で介護を推進のため、介護保険がある、なんて、絵空ごとばかり言ってないで、作ってみろ。

介護というものの限界

2010-03-28 09:41:25 | 日記
こりずに、東京新聞ネタである。
3月26日付けで以下のような報道がなされた。

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四月で介護保険制度がスタートして十年を迎えるのを機に、四十七都道府県庁所在の市区長を対象にした共同通信アンケートで、札幌、山形、長野、奈良、鹿児島など四割に当たる十八市長が、国が力を入れる在宅介護よりも特別養護老人ホームなど施設介護を当面重視するべきだと答えていることが二十五日、分かった。介護費用を補うため公費割合の引き上げの検討が必要とした回答は八割近くに上った。 
施設介護は、在宅サービスに比べ建築費などの整備費用が膨らむため、自治体は慎重とされてきたが、施設待機者や独居高齢者増加に伴うニーズに応えるにはやむを得ないとする自治体トップの考えがうかがえる。

当面の対策で「特養など施設系サービスの充実を重視」を選んだ十八市長の多くは、独居高齢者や認知症高齢者が増え続けると「在宅介護が困難になる」といった理由を挙げた。施設に入れないケースが増えており、「家族の介護負担の軽減が必要」も多かった。施設不足が顕著な傾向が大都市などで続いているとみられる。

 「訪問や通所など在宅系サービス重視」を選んだのは、ほぼ半数の二十三市区長で、「地域で自宅に住み続けることを希望する人が多い」という理由が目立つ。六市長は無回答だった。

 制度を維持していく上で検討すべき課題(複数回答)は「現在50%の公費負担割合の引き上げなど」が最多の三十六市区長。「保険料徴収対象年齢の拡大」が十七市長、「一割から二割など利用者負担の見直し」が十六市長、「軽度者など給付対象者の絞り込み」が十市長だった。

 介護保険制度全体については、ほぼ全員が「評価」または「ある程度評価」と回答した。

 介護保険制度 介護の社会化を目的に2000年度に施行。40歳以上が保険料を支払い、要介護認定を受けた65歳以上が原則、介護サービスを利用できる。利用者負担は介護費用の原則10%で、介護費用から利用者負担を除いたものが給付費。この50%を国、都道府県、市町村が負担、残りの50%を保険料で賄う。

 要介護認定者は09年4月末で約468万人と、00年4月末の約218万人から2倍以上に増加。自己負担を含めた総費用は7兆円超。3年ごとに制度改正が行われており、次は12年度に予定されている。

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在宅介護をベースとして成立した介護保険は、10年経って、「やっぱり箱もの」と気づき始めた自治体が4割である。ある意味正しい。
在宅介護を押し通すことがどう考えても無理、と気づいただけでも、そのお役所は、ましな気がする。
施設は、やっぱり必要?おそらくそうだと思われる。入所という状況でなくても、在宅と兼ねるかたちでの施設は必要だろう。

しかし、問題点は他にもある。施設介護従事者も激減しているということだ。ましてや在宅介護従事者は希望者が少ない、というよりは、新しい人々が参入してこない。求人を出しても面接者はおろか、応募者がいない。そして、EPAによって、インドネシアやフィリピンから人を雇用しようとしているが、条件である「2年以内に国家資格である介護福祉士の試験を日本語で突破する」ということはかなり困難である。日本人が読んでも「なんじゃこりゃ」という試験問題。真剣に採用しようとするならば、最低でも英語で行うべきだろう。この国はまだ鎖国しているのか。
人の問題をどう改善しようとしているのだろう?

そして、もう1つ。「軽度者など給付対象者の絞り込み」
軽度重度に関わらず、介護が必要であれば「給付」は必要だと考えていたが、どうやらそうではないらしい。
軽度者は「なんとか自力でやって」という意図が見える。そして、少しでも軽度者に仕立て上げ、給付限度を抑えようとする思惑も見える。
所詮、公費でまかなう気はさらさらないのか?


福祉業界の人間は、業界内の事象に目を向けすぎて、そういう動きを捉えようとしない。井の中の蛙。

この状況の中に於いても、どのようにしたら、一人ひとりが適切で快適な「生活」ができるのかを考える事が重要だと思う。それぞれの場所から各々のできることをしていくしかないだろう。
その根幹的前提は「家族とは何か」から入ることだと考えている。
そのあたりを、これから折に触れて、打ちたい。

看護師の悲劇

2010-03-25 21:04:41 | 日記
ここのところ、看護師による2つの事件があった。

その1)
インスリン投与で殺人未遂容疑 京大病院看護師を再逮捕

京大病院(京都市左京区)に入院していた女性患者(94)の血液から高濃度のインスリンが検出された事件で、京都府警は21日、殺人未遂の疑いで、同病院の看護師木原美穂容疑者(24)=同区吉田下阿達町=を再逮捕。
府警によると「ほかにも数人に(投与)した」と供述しており、慎重に裏付け捜査を進める。逮捕容疑は、昨年11月14~16日、同病院の循環器内科に入院していた女性患者に対し、必要のない多量のインスリンを点滴に入れて投与し、殺害しようとした疑い。逮捕容疑について「数回投与した」「自分の勤務時に患者の急変が多いとからかわれ、仕事や人間関係で悩んでいた」と話しているという。
ちなみに、インスリンは過剰に投与すると低血糖状態となり、死亡の危険がある。女性の血液からは通常の数百倍のインスリンが検出された。女性は低血糖発作から一時意識不明となったがその後回復し、退院した。女性が低血糖で危険な状態にあるのを知りながら、電子カルテに正常範囲の血糖値を記載したとして、公電磁的記録不正作出などの容疑で逮捕していた。(共同)


その2)
「人間関係イライラ」患者の肋骨折る 看護師逮捕

兵庫県佐用町の佐用共立病院に入院中の高齢患者6人が肋骨(ろっこつ)を折られていた事件で、県警捜査1課と佐用署は11日、女性患者=当時(85)=に対する傷害容疑で、同病院の看護師、羽室沙百理容疑者(26)=同町山脇=を逮捕した。県警によると「同僚との人間関係にイライラしてやった」と供述、6人全員を骨折させたことを認めているという。逮捕容疑は昨年1月13~19日、女性の胸部を圧迫するなどの暴行を加え、肋骨骨折のけがを負わせたとしている。
県警によると、被害女性は肋骨24本のうち19本が折れていたといい、羽室容疑者は「全身の体重をかけるように押したら(骨が)折れた」と供述しているという。佐用共立病院では平成20年12月~21年1月の間に、当時75~99歳の男女6人の肋骨が折れていることが相次いで発覚。6人はいずれもその後死亡したが、司法解剖などの結果、死因は肺炎などで骨折との因果関係はないとみられている。(サンケイ)


例によって。
「これは事実か?」と疑い、次に「事実だとしたら、これは大変なことだ」と感じた。誠に申し訳ないが、たぶんこれは、氷山の一角に違いない。発覚していない事もどこかにあるはずだ。たまたま、この2ケースが確認されたに過ぎないと思う。
「おちおち病院にも行けないなぁ」とは某高齢者の話であったが、そうかもしれない。安心な場所などないのかもしれない。

2名の看護師共に20代の若さであり、これからという時に、人生を棒に振ってしまうような「殺人」を犯してしまった。そして、それは、「人間関係」というキーワードで結びつく。
いかに人間関係が重要であり、そこまで追い詰められた若き女性看護師2名の、今後の運命を思うと悲しくてしかたがない。
もし、例えば、介護保険施設に看護師でいたならば…たぶんここまでのことはしなかっただろうし、なかったような気がする。例えば、デイサービスの看護師であったならば「看護師様」として利用者からも職員からも崇められ(そうでない場合もあるが)、業種の違う人々とのコミュニケーションが、悩みの突破口になったかもしれない。もちろん、これは憶測の域を出ない。

医療従事者が少ない昨今、たった2名でも、失ったことは悲しい。
もちろん、亡くなった方々の冥福を祈る。

「人間関係」
本当に難しい。殺人にまで発展するのだから。
そして、医療だけではなく、介護業界も、同じような事件が起きることと思える。
時々、「虐待」で報道されているように、ある一線を越えてしまえば殺人も起きるかもしれない。
職員の皆様。殺人だけはやめましょう。

おむつ交換

2010-03-23 20:47:18 | 思考ツール
これを読まれておられる方々は、排泄ということについてどうお考えだろうか?
これはたぶん、人間の、個人の、最後の尊厳の1つと考える。
それを他者の手、ましてや、なんのかかわりもない人にゆだねざるを得ないという状況について考えたことはあるだろうか?
そこのあなた。ケツの穴までみられて、きれい(または適当、またはあんまりきれいではない)にされることをどうお考えか?
そういう趣味をお持ちの方ならばよい。
しかし、「致し方ない」ととらえ、余儀なくされている人も多いだろう。

忘れてはいけない。
おむつ交換が本人にとって、適切、かつ、快適に行われるには、信頼関係が重要であることを。
もし、交換する側のあなたが、交換すべき人に対して嫌悪感を抱けば、それはすぐに伝わる。そしてそれは快適ではない。
しかし、交換する側のあなたが、「この方は私に、一番大切な部分(身体のパーツやそのシーンも含めて)を見せてくださっている」と考えを変えることは、交換する側のあなたにできることだ。
それは、とても重要な思想であり、それによりコミュニケーションが成立すると考えられる。
交換する側のあなたは、普段から、「交換される側」の人々に、そういう気持ちを持ってもらうにように関わっているだろうか?

もし、排泄介助がうまくいくとしたら、それは技能ではない。
「愛情」という問題なのだ。「信念」や「哲学」や「信仰」かもしれない。

何よりも「交換される側」は、「交換する側」を選んでいる。
もし、適切に快適に交換できるあなたであれば、それは、あなたは、その人から「選ばれている」のだ。

そういうことで「ヘルプマン!」14巻が発売になった。
借りてもいいから、読んで欲しい。

私たちは、高齢者や障がい者に関わる際に、何かを忘れているような気がして、それを思い出させてくれるマンガだと思う。