小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

「愛しているわ」と「がんばって」

2012-03-07 08:15:03 | 弱さへの思考
先日、ある話を聞いた。

カソリックのシスターが、韓国の保育園で園長を務めた後、日本でも保育園園長を務めた。

「韓国では、お母さんが朝、子供たちを園につれてきて、別れ際に『愛しているわ』と言う。でも、日本のお母さんは『がんばって』と言う。この2つの言葉を言われた後、子供たちは1日のすごし方が変わるのではないか。園にいる1日『愛されている』と感じること、『がんばらねば』と思うこと、この差は、ある」

このような話だった。

これは、とても、重要だと思う。

あなたを愛している、という言葉は、満たされた気持ちになり、おそらく、1日に起こるすべての物事へのとらえ方は変わるはずだ。
一方、がんばって、という言葉は、ほぼ命令であり、おそらく、1日に起こるすべての物事に対し、攻撃的になり、かつ、圧力を感じることだろう。もしかすると楽しくないかもしれない。

これは大人の社会でも同じで、朝、同居人が出かけるとき、「愛してるよ」と言うか「がんばれ」と言うかの差が出るような気がする。
前者は、1日に起こる事件に対し、もしかすると、「愛されている」のだから、ちょっとやってみるか、と使役的なる…かもしれない。
後者は、「がんばれかよ…もうがんばっているじゃねぇか」とネガティヴな感情のまま、動かされている感で行うかもしれない。

東北である。
そこここで「がんばれ東北」「がんばろう日本」などというスローガンを見る。とても嫌な気分になる。

がんばっているだろう?

がんばっていないのは、それを司る政治家たちではないか?行政もそうだ。独自で何かできるだろう?寝ぼけるな。
被災地・被災者の方々は、命を賭けて「がんばっている」。
そこへさらに追い討ちを掛ける「がんばろう」「がんばれ」。
こんなのファッショ以外何物でもない。

「愛してます東北」「ともに愛する日本」とかに、ならない、この国の状況がよく理解できたのであった。