小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

「個別化」という視点とアセスメントの大切さ

2012-07-31 09:07:40 | 弱さへの思考
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東京新聞ネタである。
昨日の3面「この人」というコーナーに
「おむつ使用率ゼロ 特養ホーム長 中村範親さん」

という記事があった。

まとめてみると、
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特別養護老人ホーム「高浜安立荘」(愛知県高浜市)は3年前からの取り組みで、入所者のおむつ使用率0%を達成した。
1日1.5リットルの水分補給と1500キロカロリーの栄養摂取、歩行訓練を徹底した。
結果、利用者全員が、トイレか、ポータブルで排泄できるようになった。
パッドは使用するが、紙おむつを使用する利用者はいない。
目指すのは「在宅」へ帰すことだという。

「在宅介護とショートステイ、デイサービスの連携も必要になってくるだろう」と47歳施設長。
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こんなところだろう。


実にすばらしい。定員100名、全員、オムツ外しをするということは、並大抵の努力と実行ではできない。


と言いながらも、視点を変えて、考えてみる。

職員さん。
本当にご苦労様です。頭が下がります。
特養であれば、90歳超えで歩行不安定な人も多々おられることでしょう。骨粗しょう症の重度の方もおられるはず。ちょっと力を加えただけで骨折しちゃう。
その方々の夜間の排泄介助…おそらく夜勤はせいぜい2名でしょう。
本当に、てんてこ舞いだったと思う。もしかすると1人に対して複数の職員が介助したかもしれない。そのときに他の利用者からコールが鳴る…
目に見えるようです。日々、お疲れ様です。

その状況と、早朝おむつ交換ラッシュとを比較すると、どちらが忙しいか。悩ましいところといえる。


次に、水分・食事のコントロール。
見事ですね。これでは、なかなか死に至らないでしょう。
ぜひともご長寿日本一を目指して欲しい。そして、待機者は、他の特養さんへ行って頂きましょう。
これは経営的に、実に安定しますね。入れ替わりも無ければ、介護も慣れたものでしょう?施設長さま。


そして、在宅への復帰。
特養におられる方々は、「在宅が困難」であるが故に、入所せざるを得なかった人もおられる。
自立歩行して、トイレに行ける、という問題クリアで、「在宅へ」と即答することはいかがなものなのだろうか?様々な家族背景・居住環境と介護力という、「個別」のアセスメントがあってから、行われるべきであり、そこを見ないで(この記事を読む限り)おむつ使用しなきゃ「在宅復帰も近い」みたいな発想も困る。独居の人とかどうするの?


そして、在宅で大切な事は、ご本人の「家に帰りたい」強い意志と、在宅介護サービスの質の良さ・目標の共有と考える。


在宅に帰りました。
さぁ、どうやって生きていたいの?
何をして生きるの?
ただ、介護サービスを受けていれば、いいの?
オムツ外しして、トイレに行けるようになる、は、その人の人生における最大の「望み」なの?

人は必ず亡くなる。それまでの生活を、どのように構築すべきなの?
「死生学」の視点が欠如している。

質の良いサービスの提供が担保され、ご本人の望む「目標」=「こうやって生きていたい」が共有できなければ、
特養を「自宅」でするにすぎない。いや、もっとひどくなるかもしれない。
例えば、特養にいるということは「必ず誰かがいる」という安心感もある。それをどう考えているのだろう?
「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護看護」が現時点で、普及・機能していないことは、現場の皆様はご理解しておられましょう?


そして、施設長は、よく分かっておられないような印象を受ける。それは、
「在宅介護とショートステイ、デイサービスの連携も必要になってくるだろう」
という発言である。ショートステイとデイサービスは「在宅介護」である。
在宅における、家族介護と訪問介護だけが「在宅介護」ではない。基本的な部分を知っているのだろうか?
そして、「連携」は当たり前の話で、いまさら、どうこうの話でもない。

さらに「使いたいときに使えないショートステイ」の問題について、この特養では、どのように対応するのだろう?
施設によっては3ヶ月前に申し込んで、抽選で的中して、やっと使えるショートステイ。
臨時・緊急利用ができず、どれだけ、家族は悩んでいることか。
おそらく、施設長がここまでおっしゃるならば、在宅復帰後、デイもショートも利用できて、緊急対応もできるのだろう。
だとしたら、すばらしい。


この国の介護保険制度は、
特養でも在宅復帰への努力をすべき、と明文化されている。
本末転倒とはこのことで、「目指す努力」は必要でも、特養に入らざるを得ない状況がある人も、多い。

ということは、施設とか在宅とかとらわれないで、
「個別化」という視点があるべきではないのか?
それは、おむつを使用する・しないも、同様であると思う。

まぁ、正直申して「いまさら、おむつ0%ってどうよ?」
そして「在宅生活が最も良い」信仰って、どうよ?

人は介護のみで生きるにあらず。

仏教は心の心理学-「自分を支える心の技法」を読んで その2

2012-07-30 08:34:10 | 弱さへの思考
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前回にもありましたが、
対人関係やコミュニケーションの問題を解決するには、
「自分の心を、いかにコントロールするか」に尽きる、と名越先生はおっしゃいます。

他人の言動にとらわれる前に、自分自身の心のことを考えよう。

そのために、本書には、とても興味深いエクササイズがいくつかあります。
例えば、「木を抱きしめる」。
ためしに実践してみると良いと思います。詳しくは、本書で確認してください。


基本として、
私たちは、「心とは何か」ということについて、ほとんど何も共有しないまま、心理や人間関係のことを考えています。
共有が無く、考えないまま、
怒ったり、喜んだり、妬んだり、苦しんだりと、
心に翻弄されています。

100%同意できないほうがいいが…と名越先生は前置きして、

「心とは何か」についての、科学的、客観的な定義が無い以上、すべては仮説に過ぎない。
でも、この本をヒントに「心とは何か」という問いを深めていきましょう。

とお話しています。やっぱり、悩んでいるのならば、考えたほうがいい。問いを深めるほうがよいと、思います。

名越先生は「これまで、『心とは何か』ということについて、自分が納得できる、あるいは『あ、これは実践に使える』と思える説明に出会えなかった」
と、話しています。
私も、同様です。
結局、どれもこれも、机上の空論であり、現実性が無いからです。それは時代の変遷とともに、人の言動の変化があるからでしょう。それでも、そこに真理を見出そうとして、様々な方々は、苦悩しているとは思うのですが、それでも、「役立たない」と思えます。

実感できるものとして「心は一瞬にして変わる」
この部分について、かなり実感できると思います。これはなぜなのでしょう?
この「心は一瞬にして変わる」を無視することによって、はじめて心理学は「学」として成立して、認められるようになったのです。

そして、著者は「仏教は心の心理学」と捉えております。
「光の17倍も早い」と伝えられている仏教。なるほど、そうかもしれません。

次回は、1つひとつ、問いを深めていきたいと思います。

朝ご飯

2012-07-29 08:44:48 | 日記
冷やしツナスパゲティ

きゅうりの酢漬けつき


黒コショウだけで
味付けても

美味しくできました

blog転居のお知らせ。

2012-07-29 07:37:31 | 弱さへの思考
暑中お見舞い申し上げます。

日々、拙著をご愛読下さり、感謝で一杯です。

いずれ、「読者様感謝祭」などできたら
いいなぁと考え中でございます。

さて。
この度、この「小うつな人・ケアマネな人を応援する日記」ですが、
転居することとなりました。

その理由ですが、
プロバイダーのgooより「今後はblogの下方に公告を出す」との通知を受けたためです。

おそらく、公告なんて、できれば読みたくない、
とお考えになる、読者様が多いと判断し、
本日より8月末までの間、
「引越し期間」といたしまして、

下記のアドレスにて

「小うつな人・ケアマネな人を応援する日記Ⅱ」
http://psalm098.blogspot.jp/


実験併用公開をいたします。

今後とも、ごひいきにいただけますよう、お願い申し上げます。


その1)本日より、8月末までは、同じ文章を、2つのblogサイトへ投稿いたします。

その2)9月1日より新しいサイト→http://psalm098.blogspot.jp/のみで公開します。

その3)これまでのアドレスは、放置いたします。データ集積としては、そこそこよいかもしれませんので。時々、ネコの写真などを載せるかもしれません。


本日は日曜日。
国会包囲やオリンピックなど忙しい限りですが、
お仕事の方は、無事でありますように。
お休みの方、ゆっくりしましょう。