宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

宝満山中宮跡の悲劇

2014-04-16 | Weblog

宝満山の登山仲間の間では今もっぱらの心配事は
常識やマナーのない登山者が増えていることではないでしょうか?


先週は中宮跡でのたき火騒ぎがもっぱらの噂になっていました。
西日本新聞でご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
植樹された桜の支柱をバラバラにして井桁に組んで、
中宮南側の岩の上で堂々とたき火をした跡が残されていました。
さらになんと・・・その周囲にある今にもほころびそうな花芽をつけた
ツクシシャクナゲの枝葉の先が、無残にむしり取るようにへし折られていたのです。




シャクナゲは筑紫石楠花倶楽部の方々が20年以上の活動によって
苗木を担ぎあげて植樹されたもので、ご存知の方は怒り心頭であったことと思います。
顛末は以下のようです。

大学生を含む男二人組が、装備も持たずに夕方から山に入り、
暗くなって場所が不案内となり中宮で野宿を決め込んだところ、
寒くなって暖をとるために周辺の木々を片っ端から集めて焚いたようです。
常連さんが早朝に上がった時に彼らを見つけ、
雨水でたき火を消火して、懐中電灯で彼らを下してあげたそうです。

夕方から装備も持たず入山する・・・
だんだんとこのような輩が増えつつあるようです。
夕方、このような姿を見かけたら「山をなめちゃあ痛い目に会うよ」
ぜひ、一声かけてください。
(写真は山の先輩からのいただきものです)