5月22日23日と板とブーツを背負って。槍沢を登り滑ってきました。
なるべく軽くと、小屋泊で行動食のみ調理器具は一切なし、カメラもミラーレスのみ持ち、荷物は10kg。
それでも板とブーツを背負うと20kgオーバー。結局テント泊と変わらない重量。
滑走は後に貼付けました。
上高地イン


背景は穂高連峰。涸沢からあそこも行きたいですね。

涸沢との分岐横尾。自分は槍沢に向かいます。

槍沢ロッヂまでは沢筋の涼しい登り。

ババ平からは雪上。ここからはシール登行。


だんだんと傾斜が急に。

一昨年行った天狗池も雪の中。ババ平から槍ヶ岳山荘までの間出会う人一人もなし。自分だけの世界。
ここ迄は順調で、上高地から横尾迄はノンストップで2時間20分。
横尾で少しのんびりして11時前に槍沢ロッヂ。
ババ平でゆっくりお昼を食べて板に履き替えシール登行。
1時間程で天狗の分岐。(上の画像)
さてここからが大変でした。
お昼をゆっくりしたのもあったけれど、2時にアイゼンに履き替え板を背負いなおしての登り、するとだんだん風が強くなり、時折体があおられる風。そして登り終えて気づいたのだけれど、初歩的なミス、テレマークブーツの歩行モードを歩行にし忘れ滑走モードのままで、足首がロックされたまま、槍ヶ岳山荘直下の急斜面を登りバテバテの目に・・自業自得。ビールを飲んでおとなしくしてました。
山荘から牛歩の様に登る自分の様子をスタッフの方が見ていた様で、ご心配いただき、登りきると、出迎えていただき、温かいご配慮をいただきました。

自分が着いて程なく風は勢いを増し、夜には台風の様な強風が吹き荒れ、風が山荘をたたき、不気味な唸り声を上げて朝迄荒れ続けました。そして布団を出るとガタガタ震える寒さ。春も終わりというのに北アルプスはまだ冬です。お泊まりの方も眠れないのか深夜迄トイレに歩く廊下の足音が続いてました。自分も2時間も眠れなかったかな。
翌朝はどうにか風もやみ快晴。登山靴は下にデポして来たので槍の穂先(3180m)は登らず眺めるだけ。

去年登った大喰岳(3101m)。遠くに見えるは乗鞍岳かな
山小屋のスタッフの人や朝食がご一緒だった3人のベテランの登山者の方から、面白いルートを色々教えていただきました。

さてそれではメインの槍沢滑降と行きましょう。
朝方迄の低温と強風でアイスバーンかウィンドクラストか堅いかなー
表面が少し緩んだ8時に滑降開始
山荘直下の急斜面は、表面は緩みだしたのだけれど、登山者の歩く足形のまま固まり、水が流れた跡か立て筋がそのまま固まっていて、出だしはカチカチ。
殺生ヒュッテからは徐々に緩みだして、大曲の当たりがザラメにと標高が下がるにつれ雪質は変化。途中登ってくる方とすれ違いましたが、滑ってる人は誰もいなくて、大斜面を独り占めでした。

殺生ヒュッテ分岐辺りから、振り返る。堅いからかここまではシュプールが残ってない。

昨日の登りの疲労と普段ゲレンデを滑ってる軟弱者には1ヶ月のブランクの後のBCは足がプルプルで一気に高速でというわけには行きません・・もっと鍛えないとね・・
雪が緩みだす午前中が大きな落石が多いので、休憩中も上部に注意を。この日も自分からは30m位か登山者2人の間を雪の上を音もなく40cm角位の落石があって、下の人5m位上を間一髪。上の人がラクと叫んだときは横を通過してました。当たれば軽くても重傷、そんな危険も五感と注意力で軽減できるけれど、滑りやすいところはより落石の可能性があるので注意しないと・・
主目的の槍沢滑走を終え、デポしておいた登山靴に履き替え、帰りは駆け足で・・噂に聞いていた横尾山荘のラーメンを頂いて、汗をかいた後の醤油ラーメンが良いですね。
雪の無いところはニリンソウが見頃で見事な群生に一気の登りも、疲れた下りも癒されました。早くもキベリタテハやエルタテハやシロチョウやら蝶が結構舞っていて、下界は夏に向かってますね。









二ノ俣辺りはまだ桜も咲いてました。朝は寒さに震え、上高地に降りたら半袖の観光客の方が大勢・・
もう滑れるところは少なくなってきましたが、まだ滑りたいなー
楽しい2日間でした。疲れたけれど・・