■メイン写真
矢田寺で見つけたハート形のアジサイ
■今回のコース
平群駅→安明寺叶堂跡→白石畑→松尾寺→松尾山→国見台展望台→矢田寺→横山口バス停
暑さは覚悟のうえで、矢田丘陵を歩いてきた。
見ごろでを迎えた矢田寺の名物、アジサイ鑑賞が主目的である。
平群駅から東へ、信号を渡り、農道を進む。まずは安明寺叶堂跡へ。
聖徳太子ゆかりの寺で、興福寺の末寺だったそうだが、昭和51年に焼失してしまったという。
意外に涼しいのは、すぐ横に水流があるからか。
ひとつ峠を越えると、白石畑の集落に出る。舗装道に出るといきなり暑い。
白石畑峠の近くで、アザミの蜜に寄ってきたクロアゲハ(春型模様)を見つけた。
白石畑峠で、ふたたび未舗装道へ。
松尾寺の三重塔の横に出てくる。
松尾寺は、日本最古の厄除けの寺だ。
境内ではユリ(リリー・カサブランカ)の鉢植えがずらっと並んでいるが、今年はまだ
数輪しか咲いていなかった。
松尾山へ向かう途中の林道には、いろいろな種類のシダがみられる。
路肩にびっしりのミツデウラボシに萌えた。
松尾山に到着。NHKの電波塔がデーンと鎮座しているが、北西角に三角点がある。
北東角に回り込むと、奈良盆地北部が望める。若草山も手が届くよう。
国見展望台からは、さらにワイドな眺めが得られる。
大和三山、音羽山塊、三輪山、龍王山などが連なっている。
展望台から北に進み、ほどなく分岐を右に、矢田寺への近道に入る。
緩やかに下り続けると、僧坊谷の瀬音が左から聞こえてくる。
なんとなく涼しい風が渡ってくる。やがて僧坊谷橋を渡る。
テイカカズラ。
小倉百人一首の編者である藤原定家にまつわる伝説がある。
定家の式子内親王への恋心から、親王の墓に蔓が巻き付いたとも、
逆に定家が亡くなった時、その死を悼む女性たちの心が蔓となったとか。
かなり巨大なクスノキの横を抜けていくと、ほどなく山持は終わり、
暑い暑い村落の端に出る。
トキワツユクサ。
700円を払って、矢田寺の境内に入る。約60種10000株のアジサイが植栽されている。
閻魔堂(撮影不可)など、ユニークなお堂があるので面白い。
アジサイは、ちょうど見ごろで、平日にもかかわらず大勢の参拝客がつめかけていた。
珍しい種類のアジサイもあって楽しい。
ガクアジサイ系のもの。
アジサイの花びらのように見える部分は、じつは萼(ガク)というのは有名な話だが、
「ガクアジサイ」のガクは、「額」とのこと。驚いた。
赤紫色がいい。
濃い紫の花は、よく見ると鮮やかな青とグラデーション。
「アジサイの谷」を一巡してみた。
まさにアジサイのジャングルで、「花にさわらないで」の立札があるものの、
遊歩道に思いっきりはみ出して咲いているので、時折、かき分けながら進むことになる。
変わったガクの形の品種。
"すずなり"、"たわわ"という表現がピッタリ。
一周回ると、白い花がいいなと思うようになる。
ラストの横山口バス停までの車道は、猛烈に暑かった。