Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2013年9月23日(月) 水の饗宴、大峰・前鬼川を、久しぶりに遡行。三重滝にも立ち寄る!

2013年09月28日 | 沢登りの記録
前に大峰・前鬼川に沢登りに来たのは、2007年。沢の達人に同行して
もらったおかげで。思いっきり楽しめた。
今日はMr.Dash、ともちゃん、F山さん、K日さんの4人。
機動的に動ける最適人数である。
F山さんは、いろいろ事前に調べておられ、この沢の美しい流れを見るのが夢だったそうな。

前日夕刻に、前鬼林道のクルマ止め近くの広い路肩に駐車し、テントを2張り設営。
新調したばかりのモンベルの自立式ツェルト「U.L.ドームシェルター 2型」は、
女性2人が試用。ベンチレータに適切に風が流れ、非常に快適だったという。
男2人はF山さんのいつものテントを使う。これも慣れた空間で快適。

大淀のライフで買い出しした食材、酒を広げ、小宴会。
買った酒は全部なくなったが、もともと買った量も適量にとどめておいたので
全員、翌朝は元気いっぱいに起床!



身支度を整え、吊り橋(通行止め)の右側から黒谷に下りる。
早朝で、まだ水が冷たいので、前鬼川本流の合流点まで行かず、
一旦、陸に上がってショートカットした。

うまく本流に出て、遡行をスタートする。
すぐにエメラルド色の流れが現れ、一同、驚嘆する。
赤っぽい岩のナメは、足裏に心地いい。
もうこの季節、鬱陶しいヤマヒルの気配もない。



ほどなく、右岸の大岩をくぐる。いつも、ちょっと心が嬉しくなる場所だ。



さしたる苦労もなく、最初の見せ場である、2段10m滝に到着。
上段の流れは水量が強く、流芯が岩から離れて空中を舞っていた。
すごい迫力である。
もちろん、釜の美しさといったら、言葉が出ない。



一旦、渡渉して、左岸のロープを使い、この滝を巻く。
すぐ上の渡渉は、流れが強く、ミスったら滝壺まで一直線なので、
ザイルを出して慎重に渡渉する。実際は大したことがなかったので安心。



ドキドキして渡渉した直後に眼前に広がるのは、全長120mのナメ。
この世の天国かと思えるような、素晴らしい光景である。
一歩一歩、いとおしむように進んでいく。



このあと、右岸の垂壁をトラバースすることになる。
いずれもMr.Dashがフィックスを張り、全員慎重に通過。
F山さんもK日さんも、インドアクライミングで鍛えているので
ムーブは非常にスムーズ。
日頃、何もしないMr.Dashが一番下手なはずなのだが、トップは
誰もやりたがらないのは何故??



岩間を強烈に落下する滝を過ぎる。



再び右岸の高巻きだ。高低感があり、しかも手がかりは木の根しか
ないので若干、不安になるが、行ってみると安定している。



三重滝が右側から合流してくるところは、碧い瀞状の流れが、これまたキレイ!



左岸から回り込むように越えると、そこは周囲を無数の滝に囲まれた
別天地である。水の饗宴、滝の芸術である。
F山さんが少年のような目で、カメラのシャッターを続けて切った。



垢離取場の直下には、ちょっとした斜瀑があり、なかなかの風情である。



敢えて、流れに近いところを登ってみる。



垢離取場には、早々と10:25に着いた。まずは水と戯れる。
朝が早かったので、ここで昼食。温かいラーメンがうまい。
この時間になると、太陽の直射光が、谷底まで届くようになり、
エメラルド色の水が、際立って輝き始める。

まだ時間はたっぷりあるので、今日はここから修験道をたどり、
三重滝を見に行く。

左岸に鉄製の足場が付けられていて、そこから樹林帯に上がる。
道はよく踏まれていて、赤テープも丁寧につけられているが、
途中、涸れ沢を渡る箇所は、大雨の影響か、トレースは流されていて
非常に歩きづらくなっていた。



途中、トチ(写真)やスギの大木がたいへん多い。サルノコシカケまで巨大だった。



朽ちかけの木製階段の急斜面を登り切り、尾根をひとつ越えると、
今度は新しい金属製の階段を下りることになる。これが長い。

下り切ったところが、巨瀑が3つ連なる三重滝の、2つ目と3つ目の滝の間となる。



見上げると、その2つ目である 千手の滝(50m)。



見下ろせば、3つ目の滝である不動滝(60m)だ。

ともに、圧巻である。



ここでゆったりたたずむ3人を尻目に、Mr.Dashは単身、千手の滝の
左岸の急な尾根を登り、行場(胎蔵界窟)を見に行った。
千手の滝のちょうど真ん中あたりの高さにあたる。

さらに上部には、馬頭滝(45m)があり、垂直の岩壁を一条の鉄鎖に頼り
登らねばならないそうだ。この日は鉄鎖がかかるポイントを発見できず、
ここで来た道を引き返すことにした。
(あとでネットで調べ、惜しいところまでサーチできていたことが分かっただけに残念)



垢離取場に戻る頃には、身体が熱くなっていたので、ふたたび流れに浸かる。



さて。いよいよ下山だが、行場道をまず、閼伽坂峠に向け登ることになる。
この山腹の斜面は、樹林が非常に美しく、何度も足を止めてしまう。



閼伽坂峠に着く。ここは前回、小島誠孝大先輩が企画した、「小仲坊のご主人・
五鬼助さんを囲む会」で、ヤマケイの編集皆さんと雪の中、登った峠である。



やや単調になった樹相の中、下っていく。ミツマタ群落をかき分ければ、
お久しぶりの小仲坊である。ワンちゃんに吠え立てられながら、しばし休憩。



帰りは、不動七重滝があまりに綺麗だった(昨日はもう薄暗かった)ので
ゆっくり撮影。



上北山温泉の薬師湯で、冷えた体を温めた。

軽いエクササイズと、目の保養になった、すばらしい遡行となった。

次回はいつになるか分からないが、馬頭滝に足を伸ばしてみたい。

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